たぬきの美術研究室

たぬきによるたぬきのための、美術の考察だったり好きなものを紹介したり日常についてつらつら語るための場所。

そろそろ春

2011-03-30 | つぶやき

しばらくぶりです。

前回の更新後色々あったのですが、4月より通常通りの更新をしようと思います。

何かこう・・・これだ!っていう絵を見いだせなくて停滞中でした(´д`;)

ですが、先日、岡山県の大原美術館へ展示を見に行ったので、印象に残った絵なんかを

ご紹介できたらいいなと思います(・ω・)

 

この時期は、身近で人事異動の話も多々あるかと思いますが

この間、私同様に学芸員を目指している知り合いから連絡が入り

念願の博物館勤務が決まったと知らせを受けました。

喜ばしいと同時に、やっぱり、ちょっとだけ悔しさもありましたねー

同世代だもんなぁ。まあ実力が十分にある人だったので文句なしです。

私みたいに生活に追われながらのなまぬるい努力じゃ駄目ですね(´ω`)

でも!チャンスがあればどんどん学芸員のイスを狙っていこうと思います。

色彩検定も1級取得にむけて頑張るよー

てな訳で、今後ともブログともどもどうぞよろしくお願いします。

 

 

 

<たぬき>


できること

2011-03-17 | つぶやき

今回の震災において、私は幸いにもその手から免れました。

ここしばらく続いています報道による被災地の様子に胸が痛むばかりです。

私のような、何も持たないちっぽけな人間にできることは限られているのですが、

限られたことでも少しでも力になれたらと思います。

とりあえず赤十字への寄付と、献血には行きます。

血液にも使用期限なるものがどうやらあるようなので、不足を知り次第提供しようと思います。

 

私の周りは震災後も変わらない日常で、仕事が若干忙しいくらいしか変化がありませんが

避難されている方の多くが、いまだ食事や生活に大変苦労しておられますし、

福島の原子力発電所の状況などをみて、とてものんきに絵を語れる気分ではないと思いますので

しばらくの更新は見送ろうと思います。

過去の記事に関するコメントなどには対応させていただきます。

 

本当は、こういうときそ笑ったり、ささやかな娯楽を楽しむのが心に効くのだと思いますが・・・

少なくとも今週いっぱいは被災地が心配だという気持ちの方が大きいので自粛します。

よろしくお願い致します。

 

 

<たぬき>


なま玉子J(上田薫)

2011-03-08 | 美術(東洋)

今日の一枚は、スーパーリアリズムの代表格である上田薫(1928~)が

1978年に描いた「なま玉子J」です。

写真のようなリアルさを追求した絵画技法を「スーパーリアリズム」といいます。

目で見るより物をリアルに描き出す手法ですが、遠目で見ると本物にしか見えません。

上田薫はこの技法で生玉子を何枚も描いています。

今回の絵と同じではなくとも、同じような生玉子の絵が教科書に載っているのを

見た方はいるかも知れませんね。

 

私は中学の時美術の教科書で見てこの「写真のような絵」にとても感動しました。

そして、昨年福山市美術館で開催された「トリック・アートの世界」展で

私はこの絵を見ることができとっても嬉しく思いました。

長年憧れてた芸能人に会えた!って気分でした(笑)

日本の画家ということもあり、現代美術館などで目にする機会は大いにあるかと思います。

「なま玉子J」は高松市美術館に収蔵されているようです。

高松市美術館をはじめ、香川県は美術館が充実しているので行って見る価値ありですよ!

そしてうどんを食べて帰ると尚良さそう( *´ω`*)

 

 

<たぬき>


窓辺の婦人(フリードリヒ)

2011-03-03 | 美術(西洋)

今日の一枚は、ドイツ・ロマン派の画家カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ(1774-1840)が

1822年に描いた「窓辺の婦人」です。

 

ロマン派と分類される画家の絵は、ドラマチックな場面が特徴。

物語の最中のような空間と演出が特徴です。

フリードリヒの作品に登場する人物は、そろって後ろ姿しか描かれません。

今回の絵も、誰かを待っているかのように窓辺にたたずむ女性が描かれています。

女性の表情は読み取れませんが、背中から何か感じられる気がします。

面白い映画を見ているとよくそうなるんですが、画面に引き込まれるような、

自分もこの絵の中に居るような気がしてしまうんですよね。

 

フリードリヒのウィキペディアに載ってる他の絵をみると

今回の絵のようなドラマチックで印象深い作品が多いことが分かるのですが

「窓辺の婦人」には他作品と違い、作品の色使いや雰囲気に暖かさを感じます。

というのも、この絵を描く少し前に、フリードリヒは44歳にして結婚をしたのだとか。

子どもをもうけ、幸せな生活を送っていたようです。

この絵のモデルも20歳年下の奥さんカロリーネ。

そう聞くとますますこの絵に暖かさと優しさが感じられる気がしますね。

幸せな結婚生活・・・送りたいものですなぁ(´∀`)

 

 

<たぬき>