夕顔のスケッチブック

~やさしい気持ちなれる風景をみつけに行こう~

御室仁和寺~晩秋の京都③

2018年12月09日 | 京都の旅

 

金閣寺・龍安寺・仁和寺

三つの世界遺産が

同じ道~きぬかけの路~沿いに並んでいる中

仁和寺は不思議と人が少なく居心地のいいお寺です。

 

                                                      仁王門(京都三大門のひとつ) 

 

仁和4年(888年)宇多天皇によって建立されました。

譲位ののち出家されて 仁和寺に室(僧坊)を営み

初代住職となりました。

 

   

  仁和寺は「御室(おむろ)御所」と呼ばれました。

その後 歴代の皇族が門跡(住職)を務められ

門跡寺院の筆頭として絶大な力を誇ってきました。

 

 

宸殿の南庭はさながら御所のようです。

 

 

白川砂 を敷きつめた

 簡素で美しい南庭。

 

 

 

 

 

回廊からの紅葉の眺めも綺麗です。

 

 

 

池を配した晴れやかな北庭

 

 

静かな佇まいの御殿と

対照的な二つの庭園…

王朝の雅を今に偲ばせます。

 

 

京都一人旅の数は私よりはるかに多い

京都好きの実妹がお気に入りの仁和寺

 

 

この場所にぼ~っと座って眺める

静かな雪景色が一番のお気に入りだそうです♪

 

                                   国宝「金堂」


家光の時代に京都御所の

紫宸殿(御所で最も格式の高い建物)を移築したもので

本尊阿弥陀三尊が安置されています。

 

 

仁和寺にはもう一つの顔があります。

それは真言宗の寺として平安朝のころから

厳しい修行が行われていること。

 

 

五重塔の内部には

真言密教の神髄が秘められています。

朝夕のお勤めの声明の調べが

観音堂から境内に

低く響き渡るのでしょうか…。

 

 

御所の風格と密教の厳しさの

二つを併せ持つ仁和寺の

穏やかな晩秋の紅葉です。

 

 

 

 

「仁和寺にある法師」でも有名な

徒然草の作者 吉田兼好の庵は

仁和寺の近くにあり

よくここを訪れていたそうです。 

 

 

勅使門の前の枝垂桜

 

 

 仁和寺で有名な「御室桜(おむろざくら)」は

京都で最後に満開になる

遅咲きの桜です。

 

 

                                   観音堂と御室桜


 低木で可愛らしい「御室桜」は 

江戸時代の頃から庶民の桜として親しまれて 

数多くの和歌に詠われています。

              

 

花盛り 御室の路の 人通り

 

目を閉じると

暖かい春の陽気と

咲き誇る御室桜

お花見でにぎわう境内…。

今も昔も変わりませんね^^