夕顔のスケッチブック

~やさしい気持ちなれる風景をみつけに行こう~

ビードロ美術館 第一部 ~ 雲仙フォトブック ②

2020年06月23日 | 雲仙の旅

館内撮影と個人ブログへの掲載を許可していただいた

生駒副館長様に御礼申し上げます

 

 

 

霧深い朝に訪れた

雲仙ビードロ美術館

 

 

 

 

 

どうやら私が最初の訪問客らしい

 

 

 

 

誰もいない シャンデリアの客間…

 

 

 

 

天使たちが

優しいランプの光で歓待してくれる

「ようこそ…」

 

 

 

 

この部屋の大きな古時計は

私の腕時計とは

逆に時を進めているみたいだ

 

 

 

 

美しいリキュールグラスと

アールヌーボーのランプ

 

 

【エミール・ガレのランプ】

 

 

現実でないどこかに

迷い込んだ気になる

 

 

 

【チャールズ4世アントワープ凱旋大ゴブレット】

 

 

展示室には

19世紀のボヘミアグラスや

ヨーロッパのアンティークグラスの

コレクションが夢のように並ぶ

 

 

 

 

 

 

【シャンパングラス 19世紀 フランス・バカラ社】

 

 

優美で繊細

 

 

【リキュールセット(ボヘミア)】

 

 

グラスを使ったのは

どんな人たちだったのだろう…

卓上の楽しそうな会話も

聞こえてきそうだ

 

 

【狩猟文ゴブレット(ボヘミア・イギリス)】

 

 

 

こうしていると われ等の腕の橋の下を

無窮の時が流れる

日も暮れよ 鐘も鳴れ

月日は流れ わたしは残る

 

 

以前雑誌の見開き一ページに

雲仙ビードロ美術館が紹介された時

掲載されていた一節

 

 

【オイルランプ展示室】

 

 

アポリネールの詩

「ミラボー橋」

 

詩人ギョーム・アポリネールと

画家マリー・ローランサンの

世紀の恋の終わりを歌った詩だ

 

 

 

 

ミラボー橋の下を セーヌ川が流れ  

われらの恋が流れる

 わたしは思い出す

  悩みのあとには 楽しみが来ると



   日も暮れよ 鐘も鳴れ

   月日は流れ わたしは残る

 

 

【文明開化の華 オイルランプ】

 

オイルランプのほのかな明かりに

心まで優しくなる

 

 

【香水瓶コレクション】

 

 

そっと近寄ってみる

鏡台の前の女性たちの溜息が

時を超えて

空気を揺らしているみたいだ

 

 

 

 

華やかでありながら憂いのある

独特の世界観

ローランサンの描く優しい色調の

女性たちを思わせる  

 

 

 

 

 

日が去り 月がゆき

過ぎた日も 昔の恋も

二度とまた帰ってこない

 

ミラボー橋の下を

セーヌ河が流れる
 
    

 

 

 

 日も暮れよ 鐘も鳴れ

  月日は流れ わたしは残る

 

「ミラボー橋」ギョーム・アポリネール

堀口大學 訳

 

 

 

 

アポリネールは37歳の若さで

世界的に流行したスペイン風邪で亡くなる

壁にはマリーローランサンの絵が掛かっていたそうだ

ローランサンは

73歳で生涯を閉じたとき

赤い薔薇とアポリネールからのたくさんの手紙を

遺言通り棺に入れてもらったという

 

 

 

続く…

 

拙い案内ですが

第二部までお付き合いください。