日日日記

イラストレーター橋本豊の日常

ブックオフの値付と布マスクの地位

2008年03月25日 | Weblog
近所のブックオフの古本の値段が高い。
いや、ブックオフで高いと言っている時点で橋本のケツの穴は小せえ。と言われればそうなんだけど、ま、聞いて下さいよ、お兄サン。

チェーン店なのでマニュアルがあるんだろうが、バカの一つ覚えみたいに定価の半値である。
もちろん、¥100コーナーもあるだが、古物販売の現場に数年いた身としては、あの値段設定はないなあ。と思う。
実際、雑誌コーナーなんかは定価の半値だから在庫がダブついていて、くちゃくちゃになっている。
ほーら、見なさい。
僕は古本の絵本を大人買いするのが好きなんだけど、絵本って定価が高いからね、半値だって¥900とかで、買うか?そんなの。
京都久世橋店は絵本一律¥350とかでいい店だったなあ。
奮闘を望む。

*****

僕は花粉症だ。
そして布マスクが好きである。
でも、外を歩いていると皆さん使い捨てのマスクばっかり。
たまに布マスクの人を見かけると、たいがいオバサンか老人ばかりで、布マスクはなんとなく外出時には肩身が狭い。
実際、花粉ガード率も低そうだし、何度も洗濯してシワクチャで、ガーゼ素材だからなんとなくね・・・
でもやっぱり布はベチャベチャしないし、肌触りもいいし、していて気持ちいい。
使い捨てマスクはどちらかというと、「都市型現代病の花粉症なんですから、マスクを洗濯して、干して、お洋服入れに入れてね。なんてイモ臭せえ事をしていないぞ!」的な男気あふれる?エクスキューズをしている節がある。
(ただ単純に手軽だからなんだろうけど、そう思わないのが布マスク解放戦線)

まだ使い捨てマスクが白色なのも、なんとなくエクスキューズの部分が大きくて、「あ、花粉症ですか、大変ですね」という相手を懐柔するような存在意味があるからに違いない。別に色付きでもいいし、広告入りで駅でタダで配ったりしてもいいわけだ。(これいいと思わない?)まだその域に達していないのは、花粉症がまだ困った病気であって、「キッスマーク入りマスク」とか、「アコム ご利用は計画的に」とか、「釈迦三尊像ゴールデンマスク」なんていう柄入りマスクをしていると、同病者からのお叱りを受けかねない。といった面もあるかもしれない。
確かに花粉症は困った病気だが、マスクに対しては、機能だけでなく、快適性やオーガニック、デザインや遊びを取り入れて、もっと多角化するべきだと思うんだが、どうっすかね。
ハクション!


減退する能力

2008年03月22日 | Weblog
以前、出版社から資料として頂いた、洋書のセサミストリートのフラップブック(めくって遊ぶ絵本)がある。
アルファベット26文字をそれぞれめくると、色々な絵が出て来るページというのがあって、例えばAならアリゲーター。とかPならピッグとか、Vならバイオリンとか。
そのページがヨータはえらいお気に入りで、いつも「ぶたしゃん」「くきー」(クッキー)「おほしゃんだよ」(お星さんだよ)などとめくっては遊んでいる。
今日、暇だったのでヨータに「ぶたさんはどこかなー?」「おさるさんはどこかなー?」などと質問を出してみると、ほぼ100%の確率で正解の場所をめくる。
もちろん2歳3ヶ月だからアルファベットは理解していないので、なんとなくめくるのだが、そのめくり方が躊躇がなくて、ほとんど直感をもってして確実に正解する。
大人の僕だって、アルファベットを見ながら出題しているのに、ヨータは迷いがなくて恐ろしいぐらいに正確である。

これは幼児だけにある超能力なんだろう。
大きくなっていくにしたがって、色々な常識に従ってしまい、色や、文字や、位置で物事を判断するようになる。
これって何なんだろうか?

生まれたばかりの赤ん坊は、自分の体重を支えるだけの握力が備わっているのだそうだ。
しかし、しばらくするとその能力を放棄して、何もできない赤ん坊になってしまうらしい。
それは「保護されるべき存在」という事を主張する、二次的に獲得した社会性を持った負の能力ではあるまいか。

躊躇なくフラップをめくるヨータを見ていると、確かに超然とした行為ではあるが、やはり社会性を欠いているような気もする。選んで行く事に理由はないし、その理由を述べる事も出来ない。
人間は色々と能力を減退させる代わりに、最大公約数的に社会性を得て行くのではなかろうか。
大人の常識。というものは、実は負の能力として獲得した貴重な存在なのではないだろうか。
などと、ヨータの超能力を見ながら思う、大人の自分であった。


みみくそ

2008年03月21日 | Weblog
以前、ヨータの巨大な耳くそを写植用のピンセットで取った事があるんだが、
今回はどうも手に負えない感じだったので、僕の花粉症と耳管解放症を見てもらうついでに、耳鼻科に連れていった。

結果、両耳から物凄い量の耳くそが出て来て驚いた。
かなり奥の方にもあったらしく、バキュームしたり、特殊なピンセットでつまんだりして、「季節ごとに来るといいですよー」と先生に言われてしまった。
あんなに奥にあるんなら、いくら手先が器用な僕でも無理だろうな。
ヨータはポロポロ泣いているしかわいそう。

育児書に書いてある子供の耳掃除は、だいたい穴のまわりを綿棒で拭く程度とされているんだけど、あんなに溜まるんなら、やっぱ「頻繁に耳鼻科に行きましょう」ぐらいは書いて欲しいものだ。
ずぼらな人は子供の耳あかなんて気がつかないだろうし。(我が家か?)

しかし、あんだけ取れたら気持ちいいだろうなあ。恐らくレーズン3個分はあったはずだ。


文鳥

2008年03月19日 | Weblog
昨日、自転車で走っていると小鳥屋さんがあった。
窓越しに文鳥のヒナが数匹モコモコ動いているのが見えて、思わず見入ってしまった。生後3週間ぐらいだろうか。
用事が済んだ帰路、家族で件の小鳥屋に入ってみると、もわーんと鳥の糞の臭いが鼻をつく。
そんな悪臭の中、裏の方からご主人が出て来てヒナの値段を教えてくれた。灰色は1500円。白は2000円。シルバーは2500円だそうだ。
雛達は指を近づけるとビャービャー鳴いて餌をせがむ。
以前飼ったことがあるので、「ああ、かわいいなあ。お世話したいなあ」
と思ったものの、ちょっと迷ってお店を出てしまった。

で、今朝は早速文鳥を買う夢を見てしまうあたりが僕のしつこい所で、
夢の中では文鳥を買ったついでに、店主にかじりかけのチョコレートを出されて食べていいものかどうか逡巡していた。
しかも、小鳥屋のショーケースの並びには一番端にチンパンジーの赤ちゃんが二匹。
一匹は生まれてしばらくしているのに仰向けになって動かない。もう一匹は傍らで虫のように小さく丸く固まって毛むくじゃらの肉塊のようで薄気味悪い。
僕は夢の中で「ああそうか、猿は哺乳類だったな。しかし、卵から生まれる命を飼う事はできるけど、直接肉から肉が生まれるほ乳類はなんて気味が悪いんだ」と感じていた。

***
結局、相当飼いたかったんだけど、色々考えて今年はやめにした。
飼うと、はい、ヤーメタ。とはできないから。

そして夢の事を妻に話した所、「肉から肉が生まれる存在は気味が悪くてたやすく飼えない」というくだりが新鮮だったらしく、そうかーそうだよねー。なんて言っていた。
確かに生命はグニュグニュした気味の悪いもので中身が満たされているはずなのに、ヨータが生まれた時はグチャグチャで生まれて、ヌルヌルなのを抱っこしても全然気味が悪くなかったのが不思議に思える。




忍びの会

2008年03月18日 | Weblog
昨年末、学生時代教わった教授が亡くなられたとの事で、偲ぶ会に出席して来た。
結構年齢層は高めでして、某有名デザイナーや恩師に会えたり、何より久しぶりに同期の友人に会えたのが楽しかった。
会の終盤、「じゃあ、記念写真撮ろうか」となって、同期のみんなとアドバタイジングの先生を交えて、教授の遺影の前に並んで僕のデジカメで写真を撮ってもらった。

家に帰ってデジカメをプレビューしてみた所、僕の襟元に何かが写り込んでいる。
なんだと思ってパソコンに落として拡大してみたら、光の粒みたいな泡みたいなものが僕のスーツの右襟に浮かんでいて、
あいやー、来たなー。

学生時代ぼくは学校が大好きだったので、用もないのにいつも教室にいた。
でも、たいがいみんなはバイトとかで学校なんて来ないよね。
だから教授が教室を覗きに来ると、「あれ?なんだ、橋本だけか・・・」みたいな事を言われた事も一度だけではなかったような気がする。
先生と生徒はやはり埋められないジェネレーションギャップがあったみたいで、どこか寂しそうであった。
ま、お互い寂しがり屋だったって事なんすかね。
せんせー、ご冥福をお祈り致します。

結露

2008年03月11日 | Weblog
風邪が長引いている橋本です。

さて、この冬、ずっと続けていた事がありました。え? ジョギング? あ、う、まあ、忙しかったし、膝壊しちゃってさ・・・
っつえーい!でーはなくて、窓の結露拭きじゃー!
当マンションは密閉度がいいのか、一晩で窓がものすごい結露する。
それを朝ご飯食べてから、結露取りワイパー使ったり、雑巾使ったりで拭き取る。
冷えた夜など、窓4面ワイプしただけでも200mlぐらいは収穫できる。

結露取りは休んだ事ないのにジョギングがダメって、我ながらよく分からねえ。ごめん、自分。

セルロイド眼鏡のメンテナンス

2008年03月10日 | Weblog
眼鏡の耐久年数ってどれぐらいだろうか?
別に減価償却するわけではないけど、今までの経験からだいたいが3年ぐらいだと思う。
フレームが曲がったり、レンズの度が変わったり、変質したり。そんなこんなで飽きて来る。

僕が今している眼鏡が京都のポーカーフェースで買った泰八郎謹製というセルロイド製の眼鏡で、これは今年でもう5年もしている。(このフレームは結構人気があるんですって。)
しかし、最近フレームが白く変質してきて買い替えを考えていた。
かといって、これ!というフレームはなかなか遭遇できないもんだ。
そんな時、吉祥寺のポーカーフェースで「メーカーに磨きに出せますよ」と言われた。
以前もピカールなどで磨いた事があるのだけど、なんだかあまり効果がなかったので、
それじゃあ、ダメ元で。と車用のコンパウンドワックスで磨いてみた。
これがすごい。
まるで新品みたいにピカピカになってしまった。

セルロイドの白い変色にはコンパウンドワックスが最適です。
お試しあれ。(レンズは磨かないようにね)

デジいち

2008年03月07日 | Weblog
妻になんとなく「デジタル一眼でも買おうかなあ」と言った所、買ってもいいよ。と驚きの返事。
「ジャンクは?」とすかさず聞いたのだが、デジタル一眼レフならいいけど、ジャンクはご自分のお小遣いでどうぞ。と素気なく言われてしまった。

それで、量販店に行く用事があったので、デジイチをですね、見たんですよ。

そそりませんねー。
ソニーのカメラなんて、電源入れるとパソコンみたいな起動音がする!
マーッタクーー欲しくなりません。だいたい僕は一眼レフが嫌いだった。
(それを見越して言いやがったな)

コンパクトデジカメも見たのですが、なんだか各メーカー数年前より質感が下がったような。
自明ですが、デジカメは消費サイクルの短い単なる家電ですね。
写真の裾野を広げた功績は大きいだろうけど、
僕が欲しいのは「光学器械」なんだなあ。としみじみ。
いや、デジカメももちろんカメラだけど、でもやっぱ欲しくならないのには、自分の中にれっきとした線引きがあるからでしょう。
デジイチ買ったら、寝カメラするかなあ?しねえだろうなあ。


霊感箪笥

2008年03月06日 | Weblog
我が家には寝室に霊感箪笥があって、いつも独り言をつぶやく。
箪笥は僕が京都の道ばたで拾って来た、恐らく昭和初期ぐらいのものだと思うが、今は妻の漫画だとか小説だとか、本がぎっしり詰まっている。
それが、よく話をするのだ。
話といっても大きなラップ音(割り箸を割るようなパチッ!という音)なんだけど、それが妙な具合に僕たちの会話に割り込んでくる。

たとえば、お正月に妻が箪笥の上に置いてある帯解寺のお札が古くなったので、近所の神社のお札に買い替える。と言い始めた。
僕もたいした知識はないが、「お札って、古くなっても置いておく物じゃないの?熊手とか破魔矢みたいに毎年買い替えないよ」と反論した。ところが妻は新しくしたいと言い張る。古くたって別にいいじゃないか。奈良にはそうそう行けるもんじゃないんだし。と思って、それぞれの言い分をぶつけていると、突然どでかい音でバチッン!!
「・・・・・」
「怒られた」
「やっぱ買い替えはだめだよ」
となり、新しいお札は買って来たものの、隣には古いお札も置いてある。

古い箪笥なのでガタピシ音が出るんだろうけど、どうも何かを言っている気がする。



申告

2008年03月04日 | Weblog
青色申告の申し込みへ行ってきました。
ついでに確定申告です。
青色の申し込み用紙は青色申告会のおじさん?が「はいはい、これでいいよー」って、グイグイ勝手に書いてくれちゃいました。あんなんでいいの?
なので、今年は帳簿つけないといけません。(会計ソフトだけど)
複式記帳65万円控除!
専従者控除、全額経費!
大きいよー。イラストレーター諸君、青色にしようではないか。

しかし、いつも税務署行って思うのは、毎年会場で申告書をあーでもない、こーでもない。と書いている人が沢山いるのが不思議。
確かに分からない所はすぐに職員に聞けるけど、あそこで書く人、明らかにドンブリっぽいなあ。

確定申告は別に郵送でもぜんぜんOKです。(最近はネット申告もできる)僕も毎年郵送ですが、たまに直接受理されると、「あー、終わったー」って感じで気分だけはいいですね。
イラストレーターは源泉徴収分を取り返すから壮快だけど、普通は税金払いに行く感覚だから嫌だろうけど。



吉祥寺&新宿

2008年03月02日 | Weblog
昨日は大学時代のご学友、とがちゃんと会う約束をしていたのだが、ワイフが体調を崩して会えなく中止。
でも、とがちゃんとこの子も熱が出たとかで、まあ、結果的によかったのかもしれないな。
今月中には家族で会おう!

しかし、昨日はなんとなく外出モードになっていたので、ヨータを連れて吉祥寺に行く事に決定。
昼ご飯を挟むし、ベビーカーを持って2人だけでの遠出は初めてなので結構気合いが入る。
一路バスで吉祥寺へ。
到着したらもう昼時なのでご飯にする。
さー、どこにすっかだ。
バスの中からデニーズが見えたし、あそこでいいや。ってことでベビーカーを押して歩いていると、昔、僕が吉祥寺周辺に住んでいた時は確か高島屋があった場所にヨドバシカメラがデデーンと出来ていて、こりゃすげえや、と入店してみると、なんと、上にレストランがあるんですね。
結局面倒なのでレストランフロアの和食屋に入る。
ヨータはオチャンガ(お魚のこと)が好きだし、僕もなんだか肉気分じゃないので「サバの塩焼き定食大盛り」を親子でシェアーした。
小皿とスプーンをもらって、ご飯を盛って、スプーンですくってあげて、あ、ほらほら、こぼしたよ。はい、あーん!お!すごいすごい!・・・
でも、あれだな、母と子がご飯を分け合っている図というのは微笑ましいけど、どうも父と子というのは一抹のうら寂しさが漂う。
育児なら何でも参加型の橋本だが、うーん、やっぱ男はちょっとぐらい育児が出来ない方がカッコいいな。と実感してしまった。
まあまあ、それはそうとして、オムツ変えて、次は目的のカメラのキタムラっす!
(今日は忙しくて先月一銭も使わなかった小遣いでジャンクカメラを買いに来たのだ!)

お!ジャンクワゴン発見。すわ一大事。
といっても、結局コンパクトフジカとかヤシカエレクトロ系ばっかでダメダメだあ。
ということで、なんとなく中央線にも乗りたくなって新宿に出る。

ところで、中央線って車両が新しくなっていて、だいぶ印象が変わっていた。
以前は(7.8年ぐらい前)オレンジ色の鈍重な車両がバタン!バタン!と喧しくホームに入って来たのが、今はステンレススティールの車体が軽々とパタンパタンと走っている。これ、だいぶ軽量化されていそうだ。
そして中央線はどうも暗いイメージがあったけど、この車両が走る事でなんだかちょっと明るい感じ。
かわったなあ。と1人感慨に耽る。

新宿では執拗にカメラ屋パトロールをしようと意気込んでいたら、ヨータがベビーカーで寝てしまって、結局エレベーターのあるお店しか入れずに残念。
でも、最後に入ったキタムラで傷、曇りありのコーティッドのライツ・エルマー5cmを格安で発見してしまい、10%オフに後押しされて連れ帰って来た。
傷も曇りもそれほどじゃないのに、キタムラは査定がシビアだから傷物だと途端に安くなっていてうれしい。ジャンクでもポイントつくしね。

帰りは池袋経由で電車で帰って、2人の珍道中は幕引きと相なった。
ヨータおりこうだったよ。





東京1周年

2008年03月01日 | Weblog
昨日でちょうど京都を離れて1年になりました。
実際今住んでいる家に引っ越したのは3/3ですが、今年はうるう年なのでなんだか勘定がおかしくなります。

引っ越しの当日は、僕が京都に来て初めて仕事をした駅前のデパートが長い歴史に終止符を打つ、まさにその日でした。
業者が荷物を運び去って、マンションの鍵を返却しに京都駅前の不動産屋に行った時、そのデパートの最後の賑わいを横目に新幹線のホームへと急いだのです。
人というのは、どうしても避けられない縁といったようなものがあるようで、このデパートの閉店によって、僕が古巣と慕って、たまに顔を出していた昔のバイト先も閉鎖されました。その日が僕が京都を離れる日と重なるとは、なんとも因縁じみているじゃありませんか。
今では自分が京都に住んでいたなんて嘘みたいだ。