ファサードは切妻のボリュームを地元産の八溝杉のルーバーをコラーキングシステム金具によって屋根、外壁を覆っている。
杉の木ルーバーによって建築全体がぼかされた感じで、ボヤッと浮かぶ素材本来の美しさが写しだされたスクリーンのように見える。
「建築を消す」という考えを木製ルーバーにて実践している。
ルーバーの八溝杉が自然劣化にて変色し、太陽光で銀色に輝く。
浮世絵画家安藤広重の画を展示収蔵することを目的として建築された美術館。
切妻の長いボリュームの中を広重街道という広場が貫通するという形態になっている。
素材を粒子化して物質の本質を見せるという考え方から細かい(30×60)サイズの木ルーバーが外皮を覆っている。
『間隔を決めたら自分の意識を超えてできてゆく』視角や見る時間を変えることで、見え方が全てかわってくる。
「建築全体が自然環境のなかに浮遊する粒子の雲のようなものにしたいと考えた」と記述があった。
八溝杉のルーバーと庭木の竹のコントラストが美しい。
この庭は隈研吾氏の本に、「この北側の庭は建物の命のようなもの」と書かれており、「設計の段階から既存のきれいな里山と溶け込むような庭を計画した」となっていた。
安藤広重の浮世絵が浮き上がるように展示されており
広重の浮世絵を堪能することができる。
内部空間もすばらしいの一言。
もちろん建物だけではなく、広重の浮世絵もすばらしい。
広重街道をはさんで右、左で静と動の空間が分けられているのが平面配置計画の特徴。
詳細は
http://www.eroof.jp EROOF株式会社
http://www.yaneya.co.jp MAX KENZO株式会社
ホームページにて御覧いただけます。