右脳は芸術を、左脳は理論を司るとされ、この2つが密接にコネクトしている女性は男性よりも他者の気持ちを理解(想像)する能力に長けているのでしょう。
これにはモチロン例外もあり、男性でも女性の心(脳)を持つ人は居り、前回に秀祥の外気功の師匠として紹介した法王-行善もそんなキャラクターです。
それは彼がゲイであるというコトではなく、亜歩(アポー、行善の幼名)の姉の鈴々(リンリン)の魂が、常に彼と共に在ったからです。
アポーは満州の開拓村で産まれましたが、10歳に時に毒ガステロの応報によって村で唯一の生き残りとなりました。
その頃から彼は死者の心(魂)と共感する習慣を持つようになり、それが彼を法王と呼ばれるまでの外気功の達人にしました。
秀祥も10歳の時に全ての友達を失う経験をし、それらの幼馴染みはすぐに亡くなったワケではありませんが、男子は収容所で餓死し、女子は中国兵のモノにされる運命でした。
秀祥はこうした友達の過酷な運命に共感して、常に悲観を心に抱きます。
仏教ではこの「常抱悲観」によって「心遂醒悟」するとされ、秀祥の心も遂に醒めて悟りを得ます。
それによってキリストの癒やしの奇跡と同じコトが出来る様になるのですが、それはまだずっと先の話で、19歳の「裸足の医者(ボランティア医)」として駆け出したばかりの秀祥は、ヒマラマ南麓で修行を積んでその「奇跡のカケラ」を成長させて行きます。