真の動物福祉牧場を目指して

秀祥(しゅうしゃん)の学校

 秀祥が滞在した'70年代のムスタン王国は「最後の秘境」として外界から隔絶されていましたが、河口慧海の時代(19世紀)にはネパール-チベット間の交易路として栄えていました。
  
 なのでムスタンの人々は好んで山奥に引き篭もった訳ではなく、チベットが中国に支配され国境が閉ざされたので隔絶されました。
 その為ムスタンの人々、特に若者は外界の情報に飢えており、それを秀祥から教わろうとします。

 「秀祥の学校」はこうしてスタートし、秀祥はまだ二十歳でしたが、優樹国の法王-行善から日本語とそのリテラシーを教わり、カトマンドゥでは世界中のヒッピー達から幅広い知識を吸収していたので、若者達を惹き付ける授業が出来ました。

 そこではまた、医療を普及させる目的から抗生物質の作り方も教え、秀祥の両親は「共生微生物学」の研究もしていたので、様々な有効微生物群を共生させる方法も伝えます。
 これは何度か紹介しましたが、生産者(光合成細菌)と分解者(酵母)と消費者(乳酸菌や放線菌)を三位一体化するコトが基本で、それにより生態系が成り立って環境(土壌や水系、空気まで)を善玉菌環境に導く力が得られます。

 この技術(EM技術)を学校で実地的に活用して教える運動は日本でも起こっており、その運動のリーダーである向山洋一先生の本はタメになります。
 実地的というのは主に学校で飼育している動物や菜園への応用で、給食残渣をEMボカシで発酵させて動物に食べさせ、それが動物の腸内を発酵させて良いウンコとなり、それを肥料にして逞しい野菜を育てるというモノです。
 
 こうした授業はブータンでは必須科目になっており、全国の学校で飼育動物の健康長寿と野菜の逞しさ(抗酸化力)を競うコンクールが毎年開かれております。
 こうした「地に足の着いた」実地的な教育こそが、子供達に生きる力と希望を与え、GHP(国民幸福指数)で世界一を誇る国にしています。

 
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