真の動物福祉牧場を目指して

ハンガーストライキ80日目

 チベット絶滅収容所に於ける「仕事」では、毒ガスや弾丸は節約されてただ餓死するに任されました...
 そこの職員の主な仕事は「再教育」で、チベット人に「自己批判」を強要しました。

 それをしなければ食糧が貰えず、他にも生き延びる為には同胞の言動を密告したり、拷問や死体処理などを積極的に手伝う必要がありました...(「雪の下の炎」より)

 生かす人の割合は予め5%と決められており、これはソ連の「収容所群島」(ソルジェニーツィン)のシステムを引き継いでいます。
 中国で共産革命が成就したのはソ連のお陰で、完全に「ビッグブラザー」(ビッグ・ブラザー - Wikipedia)を崇拝し頼っておりました。
 今では「ビックブラザー」の大小が入れ替わりましたが、その兄弟の絆はまだ保たれている様です。

 チベット絶滅収容所の物語に戻りますと、既に中共の邪悪な食糧支配はハンガーストライキによって打ち砕かれており、職員は逆にチベット人から「再教育」を受けるコトが「仕事」になっています。

 この経過については「カウントアップ」に入る前に物語りましたので、ここではザッと振り返るに留めますと、スターリン亡き後に「ビッグブラザー」の地位を引き継ごうと奮闘していた毛沢東(マオ-ヅェドン)が死に、直後に文化大革命が収束して多くの政治犯が釈放されたコトがまず挙げられます。
 
 大革命で捕らえられていた数百万の良識的な人々は釈放され、中国は「改革解放時代」に入ろうとしていまが、チベットでは「解放」は行われず、それは文化大革命が「侵略」と一体化して「取り返しの付かない」線を越えてしまっていたからです。

 これについてはツェリン-オーセル女史の「殺劫」に詳しく、Amazonの解説やpdf「チベットの文化大革命」でも概要は掴めますので参照してみて下さい。

 物語ではこの状況に苦悩する絶滅収容所の所長を行善が「折伏」し、義兄弟と成るコトで収容所が奇蹟的に生まれ変わる展開を描いています。

 その流れで「ハンガーストライキ80日目」を語らせて貰いますと、断食には水を取るか取らないかの2種類があり、水無しでの最長記録は15日ですが、水有りだと382日にまで伸びています。(250kgの体重が80kgに減った)
 
 絶滅収容所での断食は水有りとするので、80日目でもけっこう生き残っていると考えられます。
 それでも、ハンガーストライキに入る前から中共の邪悪な食糧支配に苦められていた人々の生存率は高くなく、5%が妥当なトコロかと思います。

 2万人押し込められていた収容者は千人にまで減り、職員は職務を達成したコトになりますが、その5%は決して党の犬にはならず、職員がどんなに頼んでも食べ物を摂ろうとはしませんでした。

 この「時」は「冬」が相応しいかと思い、高原の冬では死体が腐敗せず、49日間のバルドゥを祭るのにもってこいの季節と言えるからです。
 その季節は収容所に閉じ込められているのも苦ではなく、むしろ一ヶ所に大勢で集まり温まれるのは善く、職員は忠実な弟子と成っているので待遇も悪くないとします。

 高原の冬は実に厳しく、それはチベット人家族の絆を強めております。
 それはまた彼等の信仰も強め、恐らく地球上でもっとも信仰深い人々と言えるでしょう。
 信仰とは「誓いを結ぶ」というコトと言え、彼等は自分の人生を修行だと捉えて、次の人生ではより高い境涯に生まれようと本気で願う、そんなピュアな人達でした。

 「バルドゥ」(中有)については前章で詳しく語りましたので、ここでは一文に留めて置きます。
 今回のバルドゥは合葬で、みんなが共に子供の頃からの追体験をします。 なので何も畏れるコトはなく、互いに励まし合って「真の人生の旅」を追体験します。 その旅を導く役割を影で果たす法王行善は、敬虔な信仰を集めみなが互いに救われます。

 だいぶ簡略化しましたが、詳しく知りたい方は前章「終」を御参照下さい。







名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「日記」カテゴリーもっと見る