真の動物福祉牧場を目指して

四住期と四季について

私は個人的にインドのゆるい哲学が好きで、それはなんでも包み込む懐の深い教えです。

この学生期、家長期、林住期、遊行期の四住期は、ちょうど春夏秋冬の四季に重ねられるかと思います。

青春の期間は多くの事に興味を持って学ぶべきで、その学びを活かして仕事に励み家庭を築く期間は人生の夏と言えるでしょう。
そうした人生のピークを過ぎて仕事を子供の世代に譲り、第二の人生を迎える期間は秋に例えられます。
最期の冬は時に厳しいモノですが、人生に未練が残らないよう可能な限り遊びを満喫すべきで、その遊びを行に昇華させられたならば理想的でしょう。

こうした人生プランはインドでなくても実現可能かと思いますが、やはりこの人生の伝統を保持する社会と日本とでは、林住期と遊行期に対するインフラ整備の面で格差が存在します。

それはインド人の平均寿命が68歳と短い為でもありますが、多くの人が50歳には林住期に入りたいと望み、その受け皿となるアシュラム(お寺)が多く整備されております。

日本にもお寺は沢山ありますが、宗派的な壁が厚かったりそもそも機能していなかったりして、大勢存在する林住期の方々を受け入れる器には成っておりません。(新興宗教が替わりに受け皿になってます)

先進国では概ね、林住期や遊行期は経済的な価値の無いモノとして見放されております。
一方インドやチベットなどの精神文明が生きている国では、そうした人生の締めにこそ価値を見いだそうとし、それには輪廻思想も大きく関わっております。

人生は一回こっきりで全て完結するという考え方では、老いを単に惨めなモノにして、死を忌まわしい敗北と捉えがちにしてしまいます。

しかし人生の秋や冬にも美しさは確かに存在し、その美を味わう術をかつての日本人は沢山持っていた筈です。
それらの伝統は経済発展と引き換えに失われてしまいましたが、その発展もそろそろ行き着く所まで来た感があるので、もう一度プリミティブ(伝統的)な社会の良さを取り戻そうとする運動が起こって然るべきかなと思います。


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