ローラは黒人女性イブの孫で、亡命チベット人とイブの間に生まれた子はチベット系アメリカ人として生きますが、孫のローラは中国に帰化しようとします。
これは彼女がCIA工作員として、中国に潜入するミッションで役に立つからですが、それ以上にローラはアメリカと中国との架け橋になろうとし、中国に対しても真の愛国心を持ちたいと望みます。
そんなローラの存在は、中国人の学生達にとってはまるで「清涼剤」の様で、彼女のアメリカ人らしい自由闊達な思想は、清々しい「声」となり学生達を魅了しました。
このローラによって自由思想に目覚めた学生達が、最初に「中南海占拠運動」を行ったコトにより、そこに「女子革命突撃隊」と「東北軍滿洲派」が加わって「中国女性革命」へと発展しました。
今回はそんな「ローラと学生達の声」をフィーチャーし、それをチャットやズーム(テレビ電話)などのショートメッセージとして描きます。
ーー ローラ「今日の議題は、我等の同志老宇が予言した「憎しみの無い未来」についてとします。 どなたでもどうぞ意見を述べて下さい。」
男子学生A「俺は血気盛んなタチなんで、そんな未来がこの中国に訪れるとはとても信じられない。 中国は特別に「憎しみ」が積り積もった国だとも思う。」
男子学生B「中国が歴史的な憎しみのカルマに囚われているコトは認めますが、僕はいつしかそこにも救いがもたらされると信じています。」
女子学生C「ワタシも社会から憎しみを無くすコトは可能だと考えます。 それには宗教と福祉が重要だと思うので、党(ドン)による宗教弾圧を強く憎みます。」
女子学生D「憎しみに基づいたドンの支配を憎むコトは、逆に愛に基づいた福祉を広めるコトに通じるかと思います。 わたしは実際の行動で思想を示して行きたいです。」
男子学生E「ドンも学生に福祉活動へ参加するよう促していますが、そうした福祉はお役所仕事で冷たい感じがしました。 個人の自由が少ない社会では、愛も少ない気がします。」
女子学生F「わたし達の世代は、親や祖父母の世代よりもずっと憎しみを持たずに生きれていると思います。 これは社会の進歩と言えるので、中国がこのまま曾ての「礼の国」に復帰コトもあり得るかと思います。」
ローラ「私も昔の中国に強い郷愁を感じますが、ドンの教育は旧世界を貶めるコトで己を正当化して来たので、子供達に昔の中国に対する憎しみを植え付けています。 これでは真っ当な愛国心は育たないので、次回は「どうすれば昔の中国を愛せるか」をテーマにしたいと思います。」 ーー