真の動物福祉牧場を目指して

大渡河の激戦

大渡河というのは地名で、この長江の難所では三国志(3世紀)の曹操も激戦を繰り広げました。

また、太平天国の終焉の地もこことされ、嶮しい激流に呑まれて10万もの革命軍が最期を遂げて、曹希聖の祖父も大渡河で命を落としたと思われます。
こうした因縁の地で、希聖は一世一代の活躍をします。
彼は決死隊に吊り橋の鉄の鎖をぶら下がって渡らせ、そこに砲火が集まっている隙に泳いで渡河を果たし、敵の機関銃座を徒手空拳で乗っ取ります。
これによって決死隊は橋を渡れ、対岸を制圧して筏を作り、紅軍は9日かけて渡河を成功させて命脈を繋ぎます。

この時の曹希聖は30才で、人生のプライム(絶頂期)と言える時期でした。
人が年老いてから回想するのはこうしたプライムの頃の記憶で、臨死体験でもそれがメインとなる様です。
年老いてからの記憶はわざわざ追体験する程のモノではないのか、すでに人生が定まっていて別れ道の選択を迫られる事がないからか、とにかくバルドゥでは若かりし日々の葛藤が主に総括されます。

バルドゥでの追体験は回想を遥かに上回る激しさで、それは海馬を針金が貫いているせいもあり混濁します。
三国志や太平天国で果てた亡霊達もこの大渡河の追体験に集まり、長江は血の色に染まり雄叫びと怒りの呪文で満たされます。

しかし希聖は小清と行善のトドル(助言)をよく聴き、それらが自己のカルマを浄化する為の試練だとしっかり自覚して恐れと怯えを排します。
更にはそうした亡霊達を歓迎すらして、生前に会うことの無かった祖父との対談を果たし、曹一族に課せられた革命の総括を完遂する使命に目覚めます。




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