ナウシカは遠い未来の世界を救う主人公なので、近未来の物語「Sun」で開発されたメーヴェの初号機よりも高性能な機体に乗っています。
それでもエンジンは共通でほぼ補給を必要としない核融合エンジンとし、自動操縦システムも備わっているとしました。
メーヴェについては以上としますが、ナウシカは動物や虫と心を通わせる力に優れていて、テトというキツネリスを相棒にしています。
遠い未来では動物の種族の壁が人の手でだいぶ崩されますが、近未来ではそこまで描けないのでリタの相棒は普通の動物とし、チベット高原に生息するナキウサギなんかが良いかと思います。
あともう1つナウシカとメイの共通点を挙げるらば、それは相手の気を読む力となります。
ナウシカのそれはテレパシーで言葉を伝えるレベルにまで発達しますが、リタは相手の気を利用して投げ飛ばす合気道の極意を習得し、彼女は秀祥から外気功も習っていたのでその極意にも通じて傷付いた人々を癒します。
さて、そんな「メーヴェの使者」リタ-メイは最近「世界異種格闘技選手権大会」で優勝して「ライトライブリフッド賞(光のように生きたで賞)」を受賞し、一躍時の人になりました。
また、彼女が自分で撮影してYouTubeにアップしたウイグルの「労働改造所」や「再教育中心」を解放する戦いのライブ配信は、世界中の人々をその現実離れした活躍で熱狂させ、彼女を「戦いの女神カーリー」と讃える人々はますます増えました。
今回リタが「メーヴェの使者」として使わされるのは、もちろん彼女のボスであるSFF(チベット特殊部隊)隊長ターシャの指令により、ウイグルの長征別働隊(国際義勇軍)に居たメイはカイラスからスタートした平和行進団の元にまず飛んで行きます。
これはSFFが革命根拠地としていたアリ地区を放棄したタメ、そこを目指して華北平原を進軍していた長征本隊に転進するよう伝える必要が生じたからです。
こうした重要な戦略的メッセージは電話やメールなどでは送れないので、古来の戦と同じく使者を必要とします。
リタは国際義勇軍で最重要の戦力なので、あまり長くそこを離れるワケには行かず、わずか3日間でウイグル-チベット-華北平原を三角形に飛び回ります。
これは若いメイにとってもかなりハードワークでしたが、夏場なので上空も気温はさして下がらず、自動操縦なので夜間は寝ていても良く、モンゴル遊牧民から貰ったデール(民族衣装)の大きな懐にナキウサギを入れて温もりを得られたとします。