今回は比嘉教授が渾身の力を込めて提起する、日本農業を復活させるプランを下敷きに語らせて貰います。
ここでは初めに結論が一気に述べられており、順々にそれらを説明するスタイルを取っているので、その流れに沿って語って行きます。
まずは、誰もが農業に関われる社会システムを構築するコトについてですが、これは生ゴミと下水のリサイクルを徹底している市町村が既に在り、そこでは全ての人が堆肥の生産に関われています。
これは非常にコスパの良いシステムで、ゴミ焼却や下水処理のコストを大幅に減らせ、農業経営を圧迫している化学肥料のコストもカット出来ます。
化学肥料のコストはこれから、リン鉱石の枯渇が人類最大の課題として持ち上がって来るにつれて間違いなく高騰するので、日本は早急にこのリン-リサイクルシステムを構築する必要があります。
次に、家畜の飼料を国内で完全自給するプランについてですが、これはあらゆる作物残渣や、雑草や竹などの飼料向き植物を発酵飼料にするコトで賄えるとしています。
これには多くの人手が必要ですが、既に福祉作業所とシルバー人材センターのネットワークが出来ており、その取り組みは学校や高齢者施設にまで広まりを見せております。
こうした発酵飼料のみを乳牛に与えた場合、輸入穀物を与えるのに比べて乳量は減りますが、投資も減るので経営的には有利になります。
牛は本来の食習慣に戻るコトで健康になり、平均10産も子牛を産んで更に大幅に経営を向上させます。
これにより、北海道の乳牛が平均2産までしか生きられていない、明らかに動物福祉に反している現状を改善でき、酪農のイメージも改善されて若者達を惹きつけるられる産業になるでしょう。
発酵飼料の給餌は糞のニオイを良くする効果もあり、労働環境の改善と堆肥作りの簡略化に繋がります。
実際に、悪玉菌が居ないので熱処理を施す必要がなくなり、肥効が保持されて有効な有機肥料になります。
それによって有機農業は正しく発展し、ヨーロッパの農村の様な美しいウェルネス観光村が生まれます。
そこは最高の保養地となり、世界中から観光客を集められて、いつの日か「日本農業は世界一」と讃えられる時代が来るだろうと農聖テルヒガは予言しております。