ここで言う「世界」は銀河系や宇宙全体を指し、それは地球上ではすでに「人類の女が世界一幸せ」な気がするからで、実際に「女」は世界一長生きな生物種です。
なのでもう、地球を飛び出して宇宙制覇に乗り出す位の「世界一幸せな女」を描いても良い気がし、「Sun」の物語ではその役をトゥルク(転生活仏)の秀祥(シューシャン)に担って貰いました。
ここで秀祥の近代から近未来にかけての105歳の人生(1954〜2060)をザッと振り返りますと、彼女が産まれたとした「優樹国」は中国共産党の侵攻に対して頑強に戦った東チベットの玉樹(ユーシュー)をモデルにしており、物語(Shu-Shan)ではそこは5年間も独立国として栄えたとしました。
しかし玉樹も結局は党の支配下に置かれ、そこでは悪名高い「断種政策」が敷かれました。
これは男はみんな「絶滅収容所」送りにし、女はみんな奴隷にするというモノで、秀祥の幼なじみ達はみんなその過酷な運命を免れられませんでした。
秀祥の父-孫文徳(裸足の医者、孫文の孫)が命を懸けて家族を守ったお陰で、彼女は母-サラ(トゥルク)と共にネパールへ逃れるコトが出来ましたが、その脱出には優樹国の王女だったケチャの部隊も命懸けでサポートし、「Sun」の物語に転生しているブレサリアン(不食者)ターシャはこの戦いで天に登りました。
こうした「天界」に昇天するという仏教思想をわたしは物語でよく用いており、秀祥の昇天では3000人もの東チベットのウラン鉱山で蜂起し散って行った人々の魂を乗せて、2回目の「銀河鉄道」を走らせました。
1回目は「Shu-Shan」の物語の「終」章で、「魔王の右腕」と呼ばれた曹希聖(実在人物)が「魔王ヅェドン(毛沢東)」の魂を救い上げ、恋人の小清(シャオチン)や戦友の愛新覚羅傑仁らも乗せて「銀河鉄道」で昇天させました。
話を秀祥に戻しますと、15才でヒマラヤを越えて亡命してからのストーリーは「Sun」の「讃」章で描いたのでそちらに譲らせて貰い、一気に銀河鉄道が天の川で1番進化した惑星「萌」に到着してからの話に飛びますが、そこで彼女は「萌」を統治する「世界一幸せな女」と親友になります。
この「萌」の女性トゥルクの名前はセイとし、彼女は秀祥に星を進化させる方法を詳しく伝え、再び地球に転生してそれを広めるようにと託します。
かなり話が飛びまくったのでこの位にして置きますが、秀祥がトゥルクとしてチベットに転生するコトは予定調和なので、次回からはそっちに話をもって行きます。