


うっとおしいお天気です。
いつもの集金のおばちゃまが来た。
『あら、いいわねぇ、あけぼの?』
『うん、いいでしょ?お向かいからいただいたの。このくらいがちょうどいいよね。あとね、羽衣もあるよ、わたしは西王母が好きなんよ』
「わぁ、わたしも あのピンクがなんともかわいいよねぇ」
応接間で聞いてた某社の○木君が
「なんすか、それ」
椿の名前よ
「こないだお寺さんでね、良かったら持っていきなさいって言われたの、セイオウボ。今度もらったらあなたにも持ってくるね」
わぁい
どこのお寺さんか存じませぬがかたじけない。
(時代劇の見過ぎ)
○子さん家かも。
子供の頃、わざわざむしり取って、蜜を吸って遊んだことが、よみがえったなぁ
椿、良いよねぇ、上品で控えめで奥ゆかしくて。
祖母の家の近くにあった大きな赤い椿の木。
蜜を吸ってたなぁ。