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あれから一ヶ月

2007-04-08 | etc.
早いもので一ヶ月が過ぎた。

彼の職場の後輩と酒を呑みながら彼の想い出にふけった。

後輩からの誘いだった。
彼がいなくなってとても寂しい思いをしている後輩だ。



「時間は否応無く過ぎる」

日々、時は流れる。

誰に対しても公平に。


彼の後輩と話した。

僕の知らなかった事、後輩の知らなかった事など。

話は尽きない。



店が終わり、喧噪のなか駅へと向かう。

別れ際に後輩が吐いた言葉。

「もっとお見舞いに行けば良かった」
「行こうと思えばいけたのに、元気になって帰ってくると思って行かなかった」
心の叫びだった。



彼が個室に移ったのは体力が急激に衰えてきたからだった。

若い後輩には知るよしもない。




しかし、彼は後輩がお見舞いに来なかった事を喜んでいるだろう。

喋る事が困難な状態を、後輩が見たら・・・。
ショックが大きすぎると思うだろう。
また、彼はそういう状態を見せたくなかったに違いない。

いつもの先輩として、気楽に話す。

その状態を維持出来なくなっている。
そんな姿を後輩に見せたくなかったと思う。

後輩が「元気になって帰ってくる」と信じていた分、彼は長く生きた。



彼が逝ってしまってから一ヶ月が経ち、
後輩はまだ名残惜しい。
いつまでも名残惜しい。

それで良いと思う。


自分も、未だに「彼に聞いてみようか」等と思ってしまったりする。


彼の残したものがこんなにも大きかったのかと驚嘆する。

そして、改めて、感謝。



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ありがとう。

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