あかね色に染まる坂 第11話 「あかね色のパズルメント」
放送の方は先日に終了しました。
この作品はヒロインの表情のアップがよく目立ちます。
ギャルゲ作品はやはりヒロインの顔が命w
ラストになるにつれ、良い絵が多いので、キャプチャした数を減らすのに悩みます。
今回の11話は湊の秘めた兄への想いが優姫に知れる所となり、2人の関係が一時悪化します。
三角関係が明確化してしまい、三者三様に悩みを抱えてしまってはすれ違いが起きました。
しかし優姫は辛い気持ちを抱いた湊を優しく包み込み、決して取り合いをしようとはしませんでした。
自我の欲するままに走らず、後は準一の決める事…。
優姫のお嬢様ステータスから来るおくゆかしさ。
教科書通りのツンデレと謳われても、それは相手によりけりという事でしょう。
《シーン毎のキャプチャ&レビューとコメント》
帰宅して父に婚約破棄宣言。
もう婚約の必要は無いと、自身の恋愛で許婚だった相手を射止める事を宣言。
その笑顔には、もう迷いは無い。
優姫、満を持して帰宅(正確には帰宅ではない)。
気楽に冗談を言えるまで、繋がりを見出せた優姫。
しかし家の中の空気が帰宅前と違う事に優姫は気付いていた。
長瀬家に漂う空気がいつもと違う。
それを感じ取った優姫は準一に詰め寄るが、準一は何も無かったとはぐらかしてしまう。
勘の鋭い優姫には準一が嘘をついているのではと勘ぐる。
それでも優姫は信じようとしたが、話して行く内に準一の言葉に歯切れの悪さが。
別に…
そんな優姫のツンデレ再降臨に周囲は…。
倦怠期対策委員会開催w
未だに諦めようとしない華恋を他所に?観月が湊に事情聴取。
語られていく準一と優姫の日常に華恋はわーのきゃーの。
なごみが鋭いツッコミを入れつつ、2人の生活が暴露されて行く。
もはや対策委員会の意味を成しておらず、完全に井戸端会議。
これも落ち込む?優姫を心配しての事。
皆のお姉さん的存在である観月ならではの気配りだった。
盛り上がる倦怠期対策委員会はあっさり張本人に見つかる。
喧嘩の原因は自分が意固地になっているだけだから、そんなに心配する程のものではないと一方的に解散宣言してしまう優姫。
しかし湊は2人の喧嘩は自分に原因がある事に気付いていた。
優姫は準一に詰め寄ったが、湊に対してはまだ核心に触れる話をしていない。
湊の切り出しを妨げるように堰を切った優姫に、湊は憂いの表情を浮かべてしまう。
この試練、見届けさせて下さい…。
とシリアスに振舞いながらもユーモアさは欠かさない。
何を操縦していたのかは最終話で何となく判る。
両親が帰ってきているから迎いに行くからと準一から連絡が入る。
今夜は優姫と湊の2人きり。
ならばと優姫が来たばかりに作ったカレーを久々に作ろうと、思い出話をタネに盛り上がる。
まるで兄妹での出来事が嘘であるかのように。
近頃の湊は何か変…。
自負する程、優姫は周囲の空気の変化に鋭い。
ましてや一緒に暮らしていれば気付いてしまう。
湊の事を親友だと思うほど、優姫は湊を信用しきっていた。
故に湊は言えなかった。
そこまで信じてくれる親友を傷つけたくないと。
しかしそれが衝突への引き金となってしまう。
カレーは美味しく出来た。
味を調えただけとはいえ、湊のお墨付きを貰えるほどの上達ぶりに優姫は喜ぶ。
準一抜きの夕食は優姫にとって最後の晩餐だと彼女は突如口にする。
両親が帰って来るのならいられない。
そして最大の理由がこのままの関係では互いに辛くなるからと。
信じてたのに…
口で言わなくとも、湊が準一に想いを寄せていた事に優姫は気付いていた。
湊が自分の気持ちを親友だと言ってくれた優姫に明かさなかった。
それが優姫にとって非常にショックだった。
このままでは互いがもっと傷つく。
家の事よりも自分の事よりも大切に想った人に裏切られてしまうのなら、もう去るしかないと優姫は心に決めてしまう。
堰を切った優姫は湊に対して抱いていた不満をぶつけて行く。
湊はひたすら優姫に泣きながら詫びるしかなかった。
湊が準一に恋する事が悪いのではない。
それを隠して兄妹で自分に背いていたのが許せなかった。
好きになって心が通じるようになったのに、信じていたのにと優姫は湊に訴える。
1人で苦しまないで自分と向き合って欲しい。
湊の気持ちをありのまま教えて欲しい。
それが優姫が湊に伝えたい全てだった。
私は…、兄さんが好き…
やっと言ってくれたと、その言葉を湊の口から聴かされるのを優姫は待っていた。
湊の想いは決して許されるものではない。
許婚の約束を交わした同士の間に割って入れるはずも無い。
ましてや苦しむ事さえ許されるべきではない。
しかし恋愛に正解は無いでしょと、優姫は湊の想いを受け入れ、許す。
恋愛のセオリーにとらわれない優姫ならではの答えに、湊は戸惑いながらも彼女の胸の中で苦しみから解き放たれていく。
優姫と湊の最悪の事態は互いの気持ちをぶつけ合う事により無事回避された。
これも準一がハッキリしないから。
湊がこうして準一を想っている事と、優姫との関係に自身が答えを出さないから湊がこうも苦しんでしまった。
もう兄妹云々なんて言っている場合じゃない。
要は準一が誰を一番に想っているかによる。
互いに話せて良かったと、さらに打ち解けあった優姫と湊。
親友であり、時には姉妹のようになれる関係。
バラバラになったパズルが再び組まれて行く。
《総括》
恋愛に対する常識が他の同年代の子とは違っていた優姫だからこそ、湊の気持ちに違和感を抱くことも無く、受け入れられたのでしょう。
優姫は湊より年上であり、湊にとって優姫の存在は精神面として姉のような存在に見えた事でしょう。
親が長期不在(親が何やっているかはコメディすぎて論外ですが)で兄妹2人きりで生活していた所に優姫がやって来た。
3人での生活は俄然賑やかになり、湊も優姫も女同士で自然と打ち解けあった。
だからこそ言い出せない事が出来てしまい、それが2人の間に摩擦を生じさせてしまったのでしょう。
しかし優姫の心の器は大きく、涙ながらに本音をぶつける事で湊も気持ちを出す事が出来ました。
湊にとって優姫は大きな存在。
自分の想いが優姫に迷惑をかけてしまうだけに1人で抱えるのは仕方のない事。
かと言って優姫が現れなかったら、湊はその想いに気付く事は無かったかもしれません。
この作品(アニメ)に際しては、登場人物の殆どが恋愛面に奥手気味だったように見えます。
ことに優姫に際しては、ツンデレヒロインであるが為に簡単に想い(好意)を表す訳には行きませんでした。