金の切れ目が縁の切れ目

春休み４人で大阪行こうと言う腐れ縁に金がないから行くなら３人で行けと言う俺。
「そんな金はない」と言ったら、「冗談だろう」と言われた。
彼女にとっては金がないなんてのはつまらない冗談でしかないわけだ。
だが俺にとってはのっぴきならない"事情"である。
住んでる世界が違うんだ、と思う瞬間がある。かように俺の周りはお嬢様だらけである。
冗談なんかじゃない。我が家では遊ぶための金は一切でない"ルール"になっている。
高校生の毎月の小遣いから何万もポンと出せるはずがない。
「どういう計画なのか」と訊いたら、「まだ考えていない」と言われた。
大阪に行く、泊まりで。
それだけの思い付きを熟考することなく発表し、しかも受け入れる周囲。
何の計画も聞かされていない俺でも概算で必要な金額と時間を出せた。
そういったプロセスも何一つ知らないんだろ？よく生きて来れたな。
正直に申し上げよう。非常に気分が悪い。

実を言うなら別件で京都へ行く計画を立てているが、俺の考え方とあまりに違って眩暈がした。

どうやって行くのか？新幹線なら３時間で着くが一人が往復に３万はかかる。
普通電車で９時間かけて行くこともできる。青春１８きっぷなら二人往復して１.５万を切る。
これなら時間は３倍だが料金は４分の１だ。

どこに泊まるのか？関西は日帰り旅行をするには遠方過ぎる。
ホテル？旅館？どういったところなら安いのか。ユースホステルやビジネスホテルを利用するのか。
別に、安くなくても構わないのか。
祖父が京都に住んでいる。泊めてもらえることになった。

これくらいのことは。
何かをしようというなら、これくらいは考えているだろうと思う俺が浅はかなのか。
決定してから発表しろと言うのじゃない。それは提案じゃなくて押し付けだ。

Ａを実現したい。賛同が得られるならそのためにはＢという方法とＣという方法がある。
Ｂの長所はこうで、短所はこう。Ｃにもいい点と悪い点がある。
さあ、どうしようか？
これが提案じゃないのか。少なくとも、「Ａするよ！」ってのはただの思い付きだ。
そこに「行く？行かない？」は絶対に付随し得ない。
もう少し現実味のある話を持ってこないとどうしようもないということがどうしてわからない。
再三申し上げる。非常に、非常に気分が悪い。
もっと言うなら金がないから３人で行ってこい。お前らとは事情が違う。

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もうおわかりですね。だから嫌われるんです。