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ダート三冠創設、さきたま杯のJpnI格上げなど 2024年のダートグレード競走変更点
「全日本的なダート競走の体系整備」にともない、中央・地方のダートグレード競走が大きく変わる。2歳路線に関してはすでに新体系が始まっているが、24年からは3歳・古馬路線においてもスタート。いよいよ始まる新たな競走体系を前に、改めて変更点を振り返っておきたい。
■ダート三冠の創設
中央、地方という所属の枠を超えた3歳ダート王者を決定する目的で、羽田盃、東京ダービーをローカル重賞からJpnIに格上げ。ジャパンダートダービーはジャパンダートクラシックへと改称し、10月上旬に移設。前述3競走を「ダート三冠」に位置付け、賞金増額、三冠ボーナスを設定する。
・羽田盃(4月24日、大井・ダ1800m)
・東京ダービー(6月5日、大井・ダ2000m)
・ジャパンダートクラシック(10月2日、大井・ダ2000m)
■ステップレースの整備
ダート三冠競走に向けてダートグレード競走を新たに創設。ブルーバードCは準重賞より格上げ、それ以外のレースはローカル重賞から格上げとなる。
・ブルーバードC(1月17日、JpnIII、船橋・ダ1800m)
・雲取賞(2月14日、JpnIII、大井・ダ1800m)
・京浜盃(3月20日、JpnII、大井・ダ1700m)
・不来方賞(9月3日、JpnII、盛岡・ダ2000m)
また、ユニコーンSは条件を大幅変更。4月27日に京都・ダ1900mの馬齢定量戦として行われる。
■2・3歳短距離路線の整備
これまでダ1870mで行われていた兵庫チャンピオンシップの距離をダ1400mに短縮し、新たに短距離路線の目標レースとして整備する。それにともない、各地方競馬で前哨戦(ネクストスター)を実施。また、エーデルワイス賞の時期を変更するほか、北海道スプリントCを3歳限定戦に変更する。
■古馬中距離路線の変更点
一部重賞の開催日程や条件を変更。年明け最初のJpnI競走として親しまれてきた川崎記念は4月3日の実施となる。
■古馬短距離・マイル路線の変更点
さきたま杯をJpnIに格上げし、上半期の短距離王者決定戦に位置付ける。また、かきつばた記念をハンデ戦からグレード別定に変更し、2月29日の実施となる。
■古馬牝馬路線の変更点
エンプレス杯をグレード別定から定量戦に変更し、上半期のダート女王決定戦に位置づけ、5月8日に実施する。また、TCK女王盃を兵庫女王盃へと改称したうえで、4月4日に園田競馬場で行う。体系整備にともない、クイーン賞、ブリーダーズGCの実施時期も変更になる。
■3歳牝馬路線の変更点
マリーンCの出走資格を3歳牝馬限定戦に変更。距離を1800m、負担重量をグレード別定から定量に変更したうえで、9月26日に実施し、下半期における3歳牝馬の頂点を決める戦いとする。
ダートグレード競走が97年にスタートしてから約四半世紀で、大きな変革を迎えることになった。時間をかけて定着した競走体系から大幅に変わるため、慣れるまで時間はかかると思うが、日本のダート競走がより盛り上がっていくことを期待したい。