チュー！！！

朝チャリンコでゆる～～い坂をゼイゼイ上っていたら
道路の上をフンころがしくらいの物体が移動していた。
まあフンころがしは見たことがないんだけど。

よくよく見るとそのフンころがし大の物は
ちっちゃなちっちゃなネズミだった。

いや、もしかしたらフンころがしより小さいかも。
フンころがし見たことないけど。


大まかに見ると小さな毛の固まりに足と尻尾が生えただけのような
とにかく　とってもとっても小さなネズミで
ペットショップで見たことがあるやつとたぶん同じ。
迷いネズミだろうか。


一瞬保護したい衝動に駆られたが
始業時間が迫っていたので断念し、その場を後にした。


はじめ私は
あいつは家から脱走してしまったばかりの、何も解っていないとてつもなく弱い存在だと思っていた。安全な室内の世界から危険な外の世界に来てしまっていることにも気づいていないような。

しかしふと
あいつが野良ネズ歴１００日。人・車・猫・カラスなど一通り経験済みのつわもので、白昼堂々動き回るのも腕に自信があるから、という可能性だってないことはないと思い直した。
うっかり保護しようもんならこちらが傷を負わされていたかもしれないくらいの。


帰り道にチャリンコ最徐行で探してみたけど、もちろん見つからなかったので
そんなチップとデールとかトムだかジェリーだか
いや、もはやガンバばりの逞しいやつだったと願って、無事を祈ることにした。