今日は立春。旧暦だとここから新しい年が始まる。
私のサイトも、今日がブログの始まり。
母のところへ行こうと思っていたのだが、用事が長引いて結局、
行けなかった。母は老人ホームに入っている。１月の初め頃、転
んで大腿骨を骨折し、入院した。
大腿骨骨折なんていうとさぞかし痛かっただろうと思うのだが、
母の骨は「ベキッ」ではなく「グシャグシャ」と折れたらしい。
骨粗鬆症になっているので、柔らかいのだ。
痛みもさほどではなかったらしく、夜中に折れて、翌朝は普通
に朝食を食べたらしい。その後、痛みを訴えたので医者へ連れて
行ったら骨折が判明したというわけだ。病院へ駆けつけたら、
「今日、手術しますからね」
と言われてた。母は８２歳だ。手術なんてものに耐えられるの
だろうか。
「いや、手術といっても、早ければ十分くらい、時間がかかって
も二十分程度のものですよ」
と医者。少しだけ切開して金属を入れるというもので、日常的
に行われているらしい。その言葉どおり、夕方手術して、もうそ
の直後、普通に御飯を食べた。
が、問題はその後。もともと膝に痛みがあり、最近は時々、補
助具や車椅子を使うようになっていた。とはいえ、車椅子の乗
り降りに介助がいるだけで、トイレへ入れば自分で用を足すこと
もできた。
またその状態に戻るためにはリハビリをしなければならない。
けれども母は認知症なので、リハビリの意味がわからない。一ヶ
月近く入院生活をしてつい先日退院したが、本人にリハビリしよ
うという意志がないので、結局、ベッドに横たわったまま。
年寄りは足を折ったりするとそれを機に寝たきりになる……と
いう話はよく聞いていたが、ほんとうにそうなってしまった。
「おれのこと見ても、何にも言わないんだよ。帰るときだって、
振り返りもしないんだから」
退院の手続きに行った弟が、電話でそう言った。入院した時は、
環境が変わったことで興奮し、忘れかけていた私の名前を思い出
すわ、帰っちゃいやだとだだをこねるわで、けっこう元気だった
のに……。
弟と初めて、母に万が一のことがあったら、という話をした。
