いまから165年前のことである。
私が長野県S村でお招きいただいたお宅は築170年。
もちろんその間、あちこち手を入れてこられただろうが
その長い歴史を思うと感無量だった。
私は横浜のことしか知らない。
でもこの村の歴史は、主な出来事が室町時代に始まっている。
郷土史家の方にざっとレクチャーを受けたとはいえ
まだちゃんと頭に入っていない。
私の狭い頭にあるのは、開港以降の横浜165年の歴史のみ。
間借りしたお百姓さんの家には、大家さんの蔵書が、歴史関連
だけでもぎっしりとあった。短い滞在ではそれを読む時間もなかったが
縁あってここに来た以上、ぜひとも知りたいと思っている。
古い歴史を持つ家は、その先のご先祖様が
戦国時代の鉄砲鍛冶だったという。
当時の刀鍛冶、鉄砲鍛冶職人と言えば最先端。
いまでいえばIT技術者だ。
この静かな山間でどんな歴史が刻まれていたのか
興味は尽きない。
吹き抜けになった土間に、囲炉裏がある。
そこに置いた炭火が赤くなるや否や、思いがけない
ほどの温かさに包まれた。
厳寒の冬も、ここなら充分くつろげる。
腰が痛くなるので畳に座れない、という
情けない私のために、椅子を用意してくださった。
五平餅をはじめとする、地元ならではの美味、滋味。
どうかまた、そう遠くない日に、ここへ来られますように!
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