冬桃ブログ

長野で箱膳&せいろ蒸し

 同年代の友人であるS氏、K氏と長野一泊旅。
 朝、八時にK氏の運転する車で横浜を出発。
 渋滞にも遭わず、千曲市森の「あんず会館」へ
ちょうど12時に到着。
 
 暑い! 
 
 「かけはしの会」の方が会館の前で出迎えてくださったのだが、
挨拶もそこそこに日差しを逃れて入館。

 「かけはしの会」は、昔、農家の食事形態だったという
箱膳を復活させ、歴史文化継承に務めているグループ。
 地元の名産あんずを中心に、花、冬瓜、きのこなどを配した
華やかなしつらえ。



 箱膳は箱の中に一人分の食器が収められたもの。
 蓋がテーブル代わりになる。
 丹後半島の農家でも箱膳を使っていたので、
子どもの頃、私は何度か体験している。

 料理は、地元の朝獲れ野菜、千曲川で獲れた鮭など。
 上品な薄味でとてもおいしい。


  
 箱膳は、米粒ひとつも残さないのが決まり。
 「かけはしの会」の西村さんがていねいに解説してくださった。



「つけものが三切れありますが、必ず一切れ残してください。
食べ終えたら白湯を入れ、その漬物で食器を綺麗に拭います」
 で、その白湯は飲み干す。
 食器も箸も、その後、洗わない。他の人は使わないから。
 昔はそうだったが、もちろんこれは「まちおこし」で
復活させた箱膳だから、あとでちゃんと洗われている。

 食前、食後には家長の挨拶がある。食べながらのおしゃべりは禁止。
 初物を食べたら東を向いて、みんなでにっこり……という風習も。

 このあと、「あんず狩り」がセッティングされていたのだが
「すみません、この暑さですので」と伏して辞退。

 「かけはしの会」のかたたちと。



 今回、旅の案内役をかってでてくださったのは地元のT氏。
 山道をぐるぐるぐるぐると、このままあの空へ吸い込まれるのか
と思うほど車で上がったところに、T氏の山荘がある。
 さすがにここの風は涼しい。



 紫陽花もまだきれいに咲いている。



 トンボだっている。



 T氏は愛用の真剣で居合抜きを披露してくださった。
 いやあ、重たいのね、真剣って。
 ろくに使いもしないのに、こんな重いものを腰に帯びて、
侍もたいへんだったろう。
 



 夕飯は善光寺のそばにある「弥生座」という店で。
 6時半だというのに、あたりはまだ明るい。
 地元で活躍されているお二人の男女が加わり、
会話も楽しく弾んだ。



 この店は、昔、畳屋さんで、善光寺の畳も
請け負っていたそうだ。

 弥生座 http://www.yayoiza.jp/cgi-bin/top.cgi

 
 花籠盛りの前菜。



 鮎の塩焼き。頭から尻尾まで、そのまま食べられる。



 お刺身や煮物やてんぷらのあと、
ど~んと登場したのが、この店の名物「せいろ蒸し」
柔らかい信州牛やおこわなど、けっこうなボリューム。



 静まり返った町をゆっくり歩いて宿へ。
 まだ明日がある。
 昼、夜と続いた久しぶりのご馳走に、
夏バテの胃が悲鳴を上げまくっている。
 シャワーを浴びて早く寝よう。


 


 



 
 

コメント一覧

yokohamaneko
ミドリムシさん
 和食が大好きです。
 この先、ずっと和食でもいいくらいです。
ミドリムシ
Yokohamaneko様…日本刀って…長いですね。弥生座のご飯。素敵です。前菜の籠の中には巻き貝がいます。ほょ~んと優しそうな鮎。栄養とかおりがそのままのせいろ蒸し。あこがれてしまいます。
冬桃
箱膳
酔華さん
 箱膳のお料理は日常食。
 ハレとケの「ケ」なのだそうです。
 でも、いまこうやっていただくと
立派に「ハレ」ですよね。
 「一切れ」「三切れ」がタブーとは
知りませんでした。
 たくあん一切れしかついてなかったら
「ケチ!」と内心で呟きますが
三切れだと「あら、懐石膳みたいで上品」
と、単純な私など思ってしまいますね。
酔華
うわ~
どれも健康的で美味しそうですね。
とくに箱膳がいいなぁ。

漬物は1切れ、3切れはよくないとか。
人切れ、身切れ=切腹に繋がる?
でも3つのうち普通に食べるのが2個で、
1個は食器洗い用だからいいのかな。
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