大晦日。
除夜の汽笛を聴き、(名づけ子姉妹が
ファンだというアイドルを確認するため)
ジャニーズのライブを観ながら眠りについた。
平和な元旦を迎えるはずだった。
「おらおらおら! 7時だぞ、いやもう
こうしてるうちに7時半だ!
さっさと起きろ! 朝飯を出せ!」
いつものようにギャアギャア喚く猫の声で起こされた。
正月だろうがなんだろうが容赦ない。
はいはい、わかりましたよ、ただいま起きましたよ、
と、ベッドから降りたとたん、「ぎゃあ!」という
悲鳴が上がった。
猫ではない。
私の悲鳴。
左足の太股に、斬りつけられたかのような鋭い痛み!
あとはもう、身動きするたびに、
きぃ~~っ、
ほよ~~っ
ぐぁ~~っ
悲鳴は上げ続けたが、一方で
「なにかが起きたのなら寝間着じゃまずい」という、
独り者の思考が働き、こけつまろびつ、
パジャマを脱いでセーターとズボンに着替えた。
いやもう、凄まじく痛かった。
突然、通り魔に遭い、めった斬りにされた気分。
めった斬りと言っても、実際には
左足の太股周辺に集中していたのだが。
痛みはなぜか30分ほどして収まった。
普通に歩ける。
原因不明なのは気になるが、
まあ、突発的な何かなのだと自分に言い聞かせ、
近所へ初詣に行った。
次の日も、また次の日も、起き抜けの悲鳴は
続いたが、一定時間が過ぎると収まるので
東京も行ったし、人にも会った。
先週の土曜日にはついに整形外科へ行った。
結論を言えば、どうやら座骨神経痛らしい。
加齢で緩んだ骨が、寝ているうちにずれ、
神経を刺激するのだという。
私は寝相が良くて、あまり動かないので
よけいにこうなるらしい。
「もっとひどくなったら神経をブロックする
注射とか薬とかを使うしかないけど、
歩けるのなら我慢した方がいい」
と先生に言われ、治療はなにもなし。
いまは悲鳴こそ上げないが、
痛みがなくなったわけではない。
最初の時と違い、朝、ベッドから降りるとき
「さあ、始まるぞ!」と、痛みを予測することができる。
だから歯を食いしばり、覚悟して一歩を踏み出す。
けどやっぱり明日も、朝が怖い。
いつまで続くのだろう、これ。
オイルヒーターに密着し、
われ関せず、の猫。

除夜の汽笛を聴き、(名づけ子姉妹が
ファンだというアイドルを確認するため)
ジャニーズのライブを観ながら眠りについた。
平和な元旦を迎えるはずだった。
「おらおらおら! 7時だぞ、いやもう
こうしてるうちに7時半だ!
さっさと起きろ! 朝飯を出せ!」
いつものようにギャアギャア喚く猫の声で起こされた。
正月だろうがなんだろうが容赦ない。
はいはい、わかりましたよ、ただいま起きましたよ、
と、ベッドから降りたとたん、「ぎゃあ!」という
悲鳴が上がった。
猫ではない。
私の悲鳴。
左足の太股に、斬りつけられたかのような鋭い痛み!
あとはもう、身動きするたびに、
きぃ~~っ、
ほよ~~っ
ぐぁ~~っ
悲鳴は上げ続けたが、一方で
「なにかが起きたのなら寝間着じゃまずい」という、
独り者の思考が働き、こけつまろびつ、
パジャマを脱いでセーターとズボンに着替えた。
いやもう、凄まじく痛かった。
突然、通り魔に遭い、めった斬りにされた気分。
めった斬りと言っても、実際には
左足の太股周辺に集中していたのだが。
痛みはなぜか30分ほどして収まった。
普通に歩ける。
原因不明なのは気になるが、
まあ、突発的な何かなのだと自分に言い聞かせ、
近所へ初詣に行った。
次の日も、また次の日も、起き抜けの悲鳴は
続いたが、一定時間が過ぎると収まるので
東京も行ったし、人にも会った。
先週の土曜日にはついに整形外科へ行った。
結論を言えば、どうやら座骨神経痛らしい。
加齢で緩んだ骨が、寝ているうちにずれ、
神経を刺激するのだという。
私は寝相が良くて、あまり動かないので
よけいにこうなるらしい。
「もっとひどくなったら神経をブロックする
注射とか薬とかを使うしかないけど、
歩けるのなら我慢した方がいい」
と先生に言われ、治療はなにもなし。
いまは悲鳴こそ上げないが、
痛みがなくなったわけではない。
最初の時と違い、朝、ベッドから降りるとき
「さあ、始まるぞ!」と、痛みを予測することができる。
だから歯を食いしばり、覚悟して一歩を踏み出す。
けどやっぱり明日も、朝が怖い。
いつまで続くのだろう、これ。
オイルヒーターに密着し、
われ関せず、の猫。
