日々のヨギチョギ

ヨギチョギ=韓国語で「あっちこっち」。
サッカー日本代表を応援しつつ、日々いろいろ書き綴っています。

UDって知ってますか?

2005-08-23 15:13:29 | 時には真面目に
最近、毎日寝不足気味。それもこれも、ある「宿題」を提出するために無理矢理起きているから。
その「宿題」とは何ぞや?

正解は「UD」
The United Devices Cancer Research Projectの略です。
和訳すると、ユナイテッドデバイシスがん研究プロジェクト。
米国のユナイテッドデバイシス社のシステムを利用する、
英国のオクスフォード大学の化学部、米国のがん研究国立基金の研究です。

といっても、私がいきなり化学者になったわけではないのです。(なれたらすごいけど。)
「宿題」を通して、ほんの少しだけですが、抗がん剤研究のお手伝いをしています。
一体、どんなお手伝いかと言いますと…

このUDがん研究プロジェクトは一般人がパソコンの余力を提供し、
がんの進行に関係するタンパク質と、その働きを邪魔してくれそうな
分子の相性をパソコンによる計算で確かめて、薬の開発に役立てるというものです。

インターネットを通じて、それぞれのパソコンには
錠前にあたるがん関連タンパク質の情報と、それにはめる鍵となる作用物質の
候補の分子の情報がわたされます。
そういう作用物質はリガンド(ligand)と呼ばれます。
そして鍵は一本ずつではなく、30本とかまとめて渡され、
あなたがインターネットをしている間に、UD Agentと呼ばれるソフトが
裏でかちゃかちゃと、錠前に鍵を突っ込んでどれがはまるのはまらないのというのを
確かめているのです。
そして全部の鍵を確かめ終わった後、UD Agentはインターネットを通して、
どの鍵がどうはまったかなどの情報をユナイテッドデバイシス社のサーバーに送り、
新しい鍵と錠前のセットの情報をかわりにダウンロードします。
この手続きは自動化されているので、あなたがすべきことは、
パソコンを終了する前に、UD Agentも終了させること位でしょう。
もし、常時接続でない場合はデータが100パーセント解析されたらネットに接続して下さい。

ただし、このソフトを入れるとパソコンの計算力をフルに使用しますので、
電気代はその分多くかかります。

以上UDがん研究プロジェクトについて@2chより

パソコンの計算力をフルに使うといってますが、実はふだん使ってるパソコンは、いつもフル活動なわけではないのです。

Tips パソコン使用時の余剰処理能力とは?
* あなたがパソコンを使ってワープロやインターネット、ゲームなどをしている時、CPUはその能力の全てを使っているわけではありません、数%から数十%の能力でそれらの作業は済ませることができるからです。UDは、その使われていないCPUパワーを使って動きます。3Dゲームや、動画エンコードなど、特にCPUパワーが要求される時は勿論、どんな小さなパワーが必要なソフトであっても、UDは、それらの作業にCPUの能力を譲ります。UDは、とても控えめなプログラムなのです。

以上UD team2chより

初めにこのプロジェクトを知ったのは、このブログのブックマークにも入っている「一日一善同盟」のサイトにあったUDに関する記述から。
ですが、このプロジェクト、コンピュータープログラミングができないと参加できないのかも、と勝手に思ってたわけなんです。
でも、よくよく読んでみるとソフトをインストールするだけ、ってことだし、インストールした後はほったらかしでOKっていうことで、思いきって導入する事にしてみました。

分析用のデータが勝手に送られてきて計算して、分析が終わったら勝手に送るだけというものなんですが、
一つの宿題の分析が終わると、ポイントがつきます。
このポイントは、集めたら何かもらえるというわけではないですが、
このプロジェクトに対する貢献度といったものでしょうか。
ポイントが多ければ多いほど、このプロジェクトに貢献しているのだ、ってところです。

ところで、製薬会社でだけこういう解析をしていればいいのでは?と思う方もいるかもしれません。
なぜ、抗がん剤の研究の為に、世界中のパソコンの力を借りなくてはならないかと言うと、

コンピュータースクリーニングは比較的新しい手段ですが、
UDとオックスフォードだけがそれを行っているわけではありません。
UDがん研究計画が他の多くの製薬会社や研究機関の抗がん剤開発と違うところは、
スケールの大きさです。
多くの薬剤開発では、数十万種程度の化合物のスクリーニングを行います。
ですから3億5千万というUDがん研究計画の候補分子の数はまさに桁違いなのです。

有名俳優(標的タンパク質)の相手役をオーディションで選ぶとき、
候補の新人の数は多ければ多いほどいいですよね。
数十万人の中から選ばれたよりは、数億人の中から選ばれたの方が、
将来有望そうです。
ただ、そうなるとオーディション費用もただことではなくなるので、
数十万人の中にも磨けば光る新人がいるだろうと判断するのが、普通です。

いわばUDがん研究計画とは、空前絶後のスケールで行われる書類審査なのです。
そしてそのスケールを支えるために世界中から協力者を募っているのです。

UDがん研究プロジェクトについて@2chより

ちなみに、たんぱく質の解析にかかる時間はスーパーコンピューターで2700年。
スーパーコンピューターでもそんなにかかるんですよ?
そんなにかかるものを、いくら世界中だとはいえ、家庭用コンピューターでは無理、と思われるかもしれません。
米国立癌研究財団が最低で2400万時間必要っていってますが、
UDでは2001年発足当初から現在までに2740年分の解析が終わってます。
塵も積もれば山となる。
千里の道も1歩から。
自分一人では小さな力でも、協力しあうことが大事なんです。

ところで、さっきからさんざん出てくるので、お気付きの方もいるかもしれませんが
上記の引用文章は全て2chからの出典です。
なぜかというと、2chの説明がもっとも詳しくて分りやすいから。
なぜ2chがここまで詳しいのかというと、
このプロジェクトにはチームを組んで参加することができ、現在Team 2chが世界一のチームです。このページはそのプロジェクトに参加したい2ちゃんねらーのためのページです。現在このプロジェクトには2ch中で、27,956名が参加しています。(実質やめた人も多いでしょうが)
UD team2chより

私もTeam 2chで登録済み。
ちなみに、このチーム内でさらに2chの板別にチーム分けができまして、
私は国内サッカー板のチームで登録しました。
国内サッカーの中でもさらにクラブチームごとにチーム分けできるようなので、
ご贔屓のクラブがある人はクラブチームで登録しても良いかもしれません。
海外サッカー版もあります。

なんで板別に別れるかっていうと、分析して分析結果を送るという単調な作業に、
こうやってチーム別に対抗してポイントを競うという、
少しでも遊びの要素を加えれば、楽しみながら参加できるでしょう?

ボランティアっていうと、大仰なイメージがありますが、
最近話題のホワイトバンドにしろ、クリック募金にしろ、このUDにしろ
ちょっとしたことで、本当に大きなものになっていきます。
自分のちょっとした気持ちが誰かの役に立っているって素晴らしい事ですよね。

興味を持たれた方は、このブログのブックマーク「一日一善同盟」のリンクを参考にされるか
UDがん研究プロジェクトについて@2chUD team2chをご覧下さい。

「UDがん研究プロジェクトについて@2ch」は、UDについてはもちろん、がんについて、がん研究についても詳しく説明されています。
「UD team2ch」は、ソフト導入方法から運用の仕方までかなり詳しく書いてあります。
UDのサイトが英語表記なので、それに対して詳しく図解解説してくれてます。
Team 2chの登録関係なくご覧になることをお薦めします。

えー、ここまで熱心に読んで頂いて、ぜひ導入したいと思われた方もいらっしゃるでしょう。
しかし、残念な事にWinにしか対応していないソフトのようです。
MacやLinuxの方は参加できません。
参加できなかった方は、クリック募金などでボランティアしてみてくださいね。

さー、今日も家に帰ったら宿題やるぞ~!
あと20%解析したら宿題完成だもんね~。
しかし、寝不足必至です…。

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