ぽっぽぶろぐ

まだまだ謎の田園主婦・ぽっぽ(水須ゆき子)です。
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【023:結】末松ちひろさん

2006年04月06日 | 宝石箱
髪の毛を結うとき右手が知っている力加減でドアノブまわす/末松ちひろ


末松さんの身体感覚は、
ものすごく独特ですねー。(感心)

頭が身体を動かしているんじゃない。
まずは身体が先に動いて、
それを頭が後から追いかけているような。

神経の連絡網が、
何となく自然に切れているところが、
私には非常にツボなのです。なんでだろ。

髪の毛を結うときの力加減は、
林檎を握りつぶすほど強くはないけれど、
かといって蟻も殺せないほど弱くはない。
けっこう力仕事ですよね。髪を結うのは。

それは右手が知っている。
毎日のように繰り返しているから。

その力でドアノブを回す。
これもたぶん毎日やっていること。

もしかしたら、
玄関のドアかな。
朝の登校風景とか。

右手に任せて髪を結い、
右手に任せて玄関を出る。
心は少し後からついてゆく。

動作はいつもと全く変わらない。
でも心の遅れは少しずつ大きくなっているような。
だから作者は自分がよく見えるのかも知れません。