渋谷でも雪の降った日に、プルートゥを観に行った。
立見席まで満席。期待が高まる。
舞台と客席の境界には、ロボットの一部とみられる瓦礫が積まれている。
原作について何の知識もないまま来てしまったことに若干の後悔…。
『プルートゥ PLUTO』
[日時] 2015年1月30日(金)19:00
[会場] Bunkamuraシアターコクーン
[原作] 浦沢直樹×手塚治虫
[プロデュース] 長崎尚志
[演出・振付] シディ・ラルビ・シェルカウイ
[上演台本] 谷賢一
[映像・装置] 上田大樹
[照明] ウィリー・セッサ
[出演]
アトム :森山未來
ウラン/ヘレナ:永作博美
天馬博士 :柄本明
お茶の水博士 :吉見一豊
アブラ- :松重豊
ゲジヒト :寺脇康文
[ダンサー]
上月一臣 大植真太郎 原田みのる 池島優
大宮大奨 渋谷亘宏 鈴木竜 AYUMI
[STORY] ~パンフレットより~
人間とロボットが共存する時代。世界最強といわれるロボットが次々と破壊される事件が起こる。高性能ロボット ゲジヒトは犯人の標的が、自身を含めた7体の大量破壊兵器となり得るロボット達だと確信。日本に渡り、限りなく人間に近い存在であるロボット・アトムとともに謎を追うことに。内戦で家族を失った世界最高峰の頭脳を持つ科学者アブラ-、人間を殺害した唯一のロボット・ブラウ1589との接触により核心に迫っていく。ゲジヒトは日々、忌まわしい悪夢に苛まれ、妻ヘレナも彼の不調を感じ不安を隠せない。アトムもまた、お茶の水博士に愛情豊かに育てられながらも、自身の生みの親である天馬博士との複雑な関係がその心に影を落としている。葛藤を抱えながらも事件の解決に向けて尽力するアトムとゲジヒトであった。
時を同じくしてアトムの妹で悲しみを察知する能力を持つウランが廃墟の壁に花畑の絵を描く不思議な男と出会う。そこにアトムが駆け付けると、男に異変が起こり…
作品のテーマは「ロボットと人間は同じなのか。」
演出のシディ・ラルビ・シェルカウイ氏の答えは「YES」。
「ロボットは人類を救うために学び、人類以上に倫理的な存在であろうとし、人間が忘れてしまいがちな、相手の身になって考えることの尊さを教えてくれる。」とパンフレットにある。
感情をもたないはずのロボットも高性能になるにつれて、優しさ、悲しみ、憎しみといった感情をもつようになる。
アトムのカタツムリに対する優しさ、
ウランの悲しみをもった人への感情、
ゲジヒトを失ったヘレナの泣き真似から悲しみを表現するところ 等々…。
ロボットであるのに、人と同じような感情が芽生えているところにキュンとしました。
一方、戦争によって生まれた憎しみ、その憎しみによって生まれた殺人ロボットプルートゥ。
また、凶弾に倒れたゲジヒトのメモリにより蘇り、憎しみをも理解するアトム。
高性能になるということは感情をもつこと。
憎しみを知ったロボットが、憎しみの連鎖を断ち切ることができるのか。
「憎しみからは何も生まれない。」
ロボットが表現するからなおのこと、胸に響きました。
舞台には、大きさや形の違った7つの四角形の白いパネルが。
テーブルや椅子、壁、階段、小型スクリーンになったり、全部をつなぎ合わせて大型スクリーンになったりと、漫画である原作を表現するために役割を果たしていた。
また、巨大なバルーンの演出にも驚いた。
映像をこれほど駆使して、舞台と映像が一体化してしまうものを初めてみたので衝撃を受けた。
同行した者が言うには、プロジェクションマッピングといって、最近よく使われる手法とか…。
文楽の人形遣いのような白子のダンサーさん達の動きも、アトムたちがロボットであることを強く印象付ける演出で動き自体が繊細でとても興味深かったです。
森山未來さん、本当に素晴らしかったです。
演技ももちろん、ダンス、身体表現…。
舞台にかける真摯な気持ちがそのまま伝わってきました。
永作博美さん、ウランはキュートで女の子そのもの、
ヘレンは素敵で知的な奥さん、でもどちらもしっかりロボット。
魅力的でした。
柄本明さん、吉見一豊さん、松重豊さん、寺脇康文さん
それぞれに個性的で、舞台を満喫させていただきました。
舞台の内容もわからずに観に行った舞台でしたが、ダンス・演劇・映像が一体になったとても素晴らしい舞台だったと思います。
立見席まで満席。期待が高まる。
舞台と客席の境界には、ロボットの一部とみられる瓦礫が積まれている。
原作について何の知識もないまま来てしまったことに若干の後悔…。
『プルートゥ PLUTO』
[日時] 2015年1月30日(金)19:00
[会場] Bunkamuraシアターコクーン
[原作] 浦沢直樹×手塚治虫
[プロデュース] 長崎尚志
[演出・振付] シディ・ラルビ・シェルカウイ
[上演台本] 谷賢一
[映像・装置] 上田大樹
[照明] ウィリー・セッサ
[出演]
アトム :森山未來
ウラン/ヘレナ:永作博美
天馬博士 :柄本明
お茶の水博士 :吉見一豊
アブラ- :松重豊
ゲジヒト :寺脇康文
[ダンサー]
上月一臣 大植真太郎 原田みのる 池島優
大宮大奨 渋谷亘宏 鈴木竜 AYUMI
[STORY] ~パンフレットより~
人間とロボットが共存する時代。世界最強といわれるロボットが次々と破壊される事件が起こる。高性能ロボット ゲジヒトは犯人の標的が、自身を含めた7体の大量破壊兵器となり得るロボット達だと確信。日本に渡り、限りなく人間に近い存在であるロボット・アトムとともに謎を追うことに。内戦で家族を失った世界最高峰の頭脳を持つ科学者アブラ-、人間を殺害した唯一のロボット・ブラウ1589との接触により核心に迫っていく。ゲジヒトは日々、忌まわしい悪夢に苛まれ、妻ヘレナも彼の不調を感じ不安を隠せない。アトムもまた、お茶の水博士に愛情豊かに育てられながらも、自身の生みの親である天馬博士との複雑な関係がその心に影を落としている。葛藤を抱えながらも事件の解決に向けて尽力するアトムとゲジヒトであった。
時を同じくしてアトムの妹で悲しみを察知する能力を持つウランが廃墟の壁に花畑の絵を描く不思議な男と出会う。そこにアトムが駆け付けると、男に異変が起こり…
作品のテーマは「ロボットと人間は同じなのか。」
演出のシディ・ラルビ・シェルカウイ氏の答えは「YES」。
「ロボットは人類を救うために学び、人類以上に倫理的な存在であろうとし、人間が忘れてしまいがちな、相手の身になって考えることの尊さを教えてくれる。」とパンフレットにある。
感情をもたないはずのロボットも高性能になるにつれて、優しさ、悲しみ、憎しみといった感情をもつようになる。
アトムのカタツムリに対する優しさ、
ウランの悲しみをもった人への感情、
ゲジヒトを失ったヘレナの泣き真似から悲しみを表現するところ 等々…。
ロボットであるのに、人と同じような感情が芽生えているところにキュンとしました。
一方、戦争によって生まれた憎しみ、その憎しみによって生まれた殺人ロボットプルートゥ。
また、凶弾に倒れたゲジヒトのメモリにより蘇り、憎しみをも理解するアトム。
高性能になるということは感情をもつこと。
憎しみを知ったロボットが、憎しみの連鎖を断ち切ることができるのか。
「憎しみからは何も生まれない。」
ロボットが表現するからなおのこと、胸に響きました。
舞台には、大きさや形の違った7つの四角形の白いパネルが。
テーブルや椅子、壁、階段、小型スクリーンになったり、全部をつなぎ合わせて大型スクリーンになったりと、漫画である原作を表現するために役割を果たしていた。
また、巨大なバルーンの演出にも驚いた。
映像をこれほど駆使して、舞台と映像が一体化してしまうものを初めてみたので衝撃を受けた。
同行した者が言うには、プロジェクションマッピングといって、最近よく使われる手法とか…。
文楽の人形遣いのような白子のダンサーさん達の動きも、アトムたちがロボットであることを強く印象付ける演出で動き自体が繊細でとても興味深かったです。
森山未來さん、本当に素晴らしかったです。
演技ももちろん、ダンス、身体表現…。
舞台にかける真摯な気持ちがそのまま伝わってきました。
永作博美さん、ウランはキュートで女の子そのもの、
ヘレンは素敵で知的な奥さん、でもどちらもしっかりロボット。
魅力的でした。
柄本明さん、吉見一豊さん、松重豊さん、寺脇康文さん
それぞれに個性的で、舞台を満喫させていただきました。
舞台の内容もわからずに観に行った舞台でしたが、ダンス・演劇・映像が一体になったとても素晴らしい舞台だったと思います。
原作を読んでから行けば、楽しみ方も違ったように思います。