日々是ぽちぽち

迷うことばかりの日々、自分探しの日々…。
綴りながら、次のステップにつなげていきたいと願って…。

東京都庭園美術館開館30周年記念 「幻想絶佳 :アール・デコと古典主義」

2015-02-22 | 展覧会・展示会
昨年、11月22日にリニュアルオープンした東京都庭園美術館。
このオープンをどれだけ待ちわびていたか。
あの建物に1歩足を踏み入れただけで、非日常の世界に入れるのがなにより心地よい。
(でも朝香宮様はここに住むのが日常だったわけですが…)
アールデコ様式の外観と室内、調度品、作品を展示したときの違和感のなさが大好きなのです。
ポールポワレのイブニングドレスでお出迎え。見事!!豪華!!素敵!!
本館は、アンリ・ラパンの内装デザイン、そしてルネ・ラリックらの作品…。いわゆるアール・デコの世界。
今回は、AUDIO DRAMA TOUR 『饗宴のあと』とともに館内を廻った。このラジオドラマ、かつて皇族の邸宅だった庭園美術館本館を「記憶の器」と捉え、そこにあり得たかも知れない過去、現在、未来の3つの時間が交錯するフィクション。ヘッドフォンを装着し自由に館内を回遊しながら、そこに存在するかも知れない人物達や空間、記憶との対話を通じて、自らも歴史と未来を繋ぐ「観客/登場人物」として「饗宴のあと」を体感するというもの。ドラマの内容と美術館の空間を楽しみたいという気持ちが一致しなかったこと、また、ガラスの割れる音をはじめとした音の演出が胸にまで突き刺さる感じが痛かったことから、正直、制作者の意に沿えなかった感があった。
というわけで、『饗宴のあと』とともに回遊した後、ヘッドフォンを外して、心静かにもう1周し、好きな世界を堪能した。

本館からモダンなガラス壁の通路を抜けると、ミュージアムショップ、展示室、カフェなどある新館に通じる。
こちら新館展示室では、ポスターのロベール・プゲオンの「蛇」など、全く違うアール・デコの世界が繰り広げられていた。
ポスターは正直受け入れがたいし、見たい絵とは思えなかったが、実物の「蛇」はポスター―よりはるかに美しく、生々しさがなかったことに驚いた。ジャン・デピュジョルの「思索」「青の母子像」は絵の中に吸い寄せられそうな不思議な魅力があった。とはいえ、この展示室内の絵が本館に展示されていたらどんな感じだったのか、全く想像ができなかった。

今度はゆっくりカフェでお茶しようっと。


国宝 「縄文の女神」

2015-02-08 | 展覧会・展示会
今日は、山形県立博物館に行った。
国宝「縄文の女神」が目的だったが、企画展「私たちのたからもの」の明治・大正・昭和初期の山形の絵図や地図、常設展の山形の地形の成り立ちなど大変興味深かった。



縄文の女神は、高さ45㎝の約4500年前の縄文時代中期の立像土偶。
頭部は扇形で上下に小さな6つの孔がある。
胸部にはW字型の乳房があり、ウェストがV字型にしぼられている。
腰部には文様が描かれ、布を巻き付けているかのように見える。


お尻は引き締まってきゅっとあがっており、横から見るとややお腹を出して腰に負担のかかる立ち方をしているようにも見える。
脚部には横の縞模様があり、裾が広がっている。
形もさることながら、焼き色も美しく、「縄文の女神」とはよく名付けたものだと感心した。
様々な角度から見ると土に混じった石英がキラキラ輝き、これも神秘的に見えた。

瓶屋さん「育てて染める」~松屋銀座~

2015-02-07 | 展覧会・展示会
1/30(土)、草木染工房瓶屋さんの「育てて染める」を楽しみに銀座松屋に行った。
銀座は昨年暮れの「ディオールの世界」展以来。
いつものシックな雰囲気を想像していったので、エスカレーター前の「和の座ステージ」での明るいライトを浴びての展示には若干驚き。
隣の画廊さんくらいのしっとりした明かりの方が作品の良さが伝わるのになあ…と思いつつ拝見した。
ご自分でカイコを育て、草木を育て、本当に丁寧につくられた作品の数々。
使えば使うほど愛着がわいてきます。
ディスプレイには淡い色のスカーフを使っていて、素敵でした。
でも、やはり野に置け蓮華草じゃないけど、あの瓶屋さんのお店で見たら、どれも、もっともっともっと素敵なのに…。



テーブルウェア・フェスティバル2015~暮らしを彩る器展~

2015-02-05 | 展覧会・展示会
『テーブルウェア・フェスティバル2015 ~暮らしを彩る器展~』
[会場] 東京ドーム
[会期] 2/1(日)~2/9(月)


2/2(月) テーブルウェア・フェスティバルを見てきた。
毎年行きたいと思っていて、ようやく実現♪♪

東京ドームいっぱいに広がるテーブルセッティング、食器類の数々は圧巻。
テーブルセッティングを楽しみ、生活の中で取り入れられそうなものを見つけるつもりで行ったが、実際には日本中の窯元の参加する展示販売のコーナーが充実していて、お目当てのものを決めて買い物するつもりで行くのもひとつだったんだなあと感じた。

各界の著名人による「テーブルセッティングによる食空間の提案」は、それぞれに個性的。
石坂浩二さんの「ホイッスラー氏への返球」は中国的な要素を感じさせる空間に氏の描いた丸枠の妖艶な女性の絵が左右の壁に1枚ずつ。
中央には金色の文字の書。
金色の蝶が壁の下部に描かれ、そこから実際に何頭もの蝶が飛び出し飛んでいる。
お茶をいただく、何とも神秘的な空間になっていた。
ビーズ刺繍デザイナーの田川啓二氏の「菖蒲月」は、葵祭をモチーフにした繊細なビーズ刺繍の屏風の前に、食器、グラス、漆器等ををモダンにセッティングしていた。
ビーズ刺繍の大行列はそれはそれは見事でした。

毎日の生活の中で、こんなにも素敵にテーブルセッティングして生活している人もいるのかと感心しつつ、豪華なお皿の数々に現実を思い知らされた感もあり…。
でも、少しずつ取り入れ、潤いのある生活をしたいものだと思った時間でした。


「山本基展 原点回帰」POLA MUSEUM ANNEX

2015-02-05 | 展覧会・展示会
『山本基展 原点回帰』
[会場] POLA MUSEUM ANNEX
[会期] 1/30(金)~3/1(日)


1月31日(土) 「山本基展 原点回帰」を見てきた。
エレベーターから2Fホールに出ると、正面にのぞき穴のようなものが…。
そこからは、黒い床一面に白いさざ波のような渦のようなものが覗き見える。
MUSEUM入口から中に入ると、先程一部が覗き見られた光景が一面に広がっている。
そして、まだ何も描かれていない黒いスペースに山本基氏が、
マヨネーズのような容器を手にひたすら線を描いていた。
「たゆたう庭」というタイトルのこの作品は、塩のみで描かれるインスタレーション。
気の遠くなるような作品の精緻さに圧倒されると同時に、神聖な気持ちにさえなる。
最終日の3/1(日)には、来場者で作品を壊し、その塩を集めて海に還すという企画も予定されているという。
作品に直接触れられるだけでなく、壊せるというのは、何とも貴重な経験。
私は行けないのですが、都合のつく方は、是非行って体験してきてくださいね。