My Tokyo Sight Seeing

小坂やよい

5W受け入れ記 in Kyoto

2007-04-16 14:24:33 | Weblog

私が参加している5W (Women Welcome Women World Wide 、詳細は当ブログ2月4日神宮前オリエンタルバザーの項)のイギリスからのメンバー3人が、東京、京都観光にやってきました。
私はちょうどその前後、法事で大阪にいたので、京都の鞍馬、修学院離宮の2日間だけ同行。日本メンバー3人と、日本メンバーの友人で日本滞在10年のアメリカ人女性と、総勢7人で桜満開の京都紀行しました。

私たち日本人はイギリスとついひとまとめに言ってしまうのですが、
彼女たち3人は、国籍を聞かれたときは「Britain」と言い、そしてイングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドを総合してブリテンと言うのだと熱心に付け加え、さらに私たちは「スコテッシュ」であると念を押します。
そこになみなみならぬ決意というか、歴史というか、反イングランドの気配を感じるのは私だけでしょうか。
彼女たちは特に政治的人間というわけでなく、ごく一般人です。
アイルランドの歴史に興味を持つまでは、the BritainイコールEnglish manと単純に思っていたのですが、ヨーロッパは民族意識が強く、複雑です。

スコットランド人一行のうち、アンさんは去年に2日間だけ初めて日本に立ち寄り、そのとき宿泊ホテル近くで、今回の私たち日本メンバー3人とランチしました。
日本は清潔で人々がrespectし合っていてとてもいい、来年は母を連れてくるとのことで、今回は本当に78歳のお母さんといっしょの来日でした。
彼女の来日目的の第一が鞍馬山に行くことで、ヨガや東洋医学に造詣の深い彼女にとって、鞍馬山は宇宙エネルギーが満ち満ちている霊的な場所として、憧れの地であったらしい。
アンさんはエネルギーをすごく感じたと言っていましたが、私は北山杉のメッカで、納まっていた花粉症をすごく感じて、その日から数日悩まされました。

京都宿泊は日本メンバーの友人の伝統的日本家屋で、御点前を披露していただけるというとてもラッキーなめぐり合わせ。しかもその家は修学院離宮から徒歩5分。
昭和初期頃に建てられたらしい貴重な日本家屋のシンプルな美しさと、日本庭園の落ち着き。こういった伝統的な日本家屋はこれからはもっと見出しにくくなるかもしれない。
主は東京に住み、お茶の先生をしていて、毎月京都に帰って、両親の残した家を守り、夫がリタイア後は京都に戻ると、さすが京都人。
彼女の献身的なホスピタリティ精神のおかげで、御点前を体験、着物を着れて、畳に布団でと、一行にとって初体験づくしの京都でした。

道中、タクシーに乗ったとき、運転手さんが
「京都は電鉄それぞれの連結が悪うてね、不便なんです。保守的やから何か作るいうたら何でも反対でね。それでも革新的なことは京都から始まってることが多いんですよ」と、下げてもちゃんと上げることを忘れない。
「でも京都駅なんかいい建物ですよね」と建築家のメンバーが口を挟む。
京都駅建設にも当然のこと反対があったという。京都タワー建設のときも猛反対があったのに、今では京都駅より古いということだけで、京都人は京都タワーの方が許せるらしいとか。
「駅の外観がね。もっと京都らしく建てたらよかったんです。ああいう外観は東京や大阪に任しといたらええんです」と運転手さん。

京都は学生さん以外のよそ者にとって、住みにくい街とよくいわれるが、
私ははるか昔、それも承知の上で、一度は住んでみたい憧れの街だった(今は住みたい街1位は沖縄だが)。
「東京だからお茶の先生できるの。京都は家元がいてはるからね、私なんか教えられないのよ。お道具だけでもいい物揃えるのに三代かかるからね」とは先ほどの彼女の弁。
確かに京都はステキですが、歴史的厚み、民度、文化度が完成されている街は、一筋縄ではいかないようで、そこがまた味わいでもあります。


さて、比叡山の麓、東山連峰の山裾に造られた修学院離宮は、やはりすばらしい日本美を誇っていましたが、「桂離宮はもっとすごい」という声も。これよりすごいとはどんなのだろうと、紅葉は桂離宮へと目指したいです。