砂上の楼閣

たまに思いついたことを時々書いたり書かなかったり。
ジャンル未定の備忘録みたいなものです。

あほあほポストのトホホな記事 3

2011-07-16 09:14:56 | 福島原発

毎度毎度アホな記事を書いて世間を楽しませてくれているポストだが、今回もアホ丸出しだった・・・・

これで給料を貰っているのだから、出版業は辞められないだろう。

ぬるい商売だ。

2011年7月22日/29号において、このようにポストさんは仰っている。

まず、タイトルが仰仰しい。

「恐怖の放射能」の嘘を暴く 覚悟の総力大特集 不安を煽り立てるデタラメ報道の大罪を糾す! いま復興のために必要なのは正しい科学的知識と冷静な議論だ

総力大特集らしい・・・

で、冒頭の決起文みたいなところに、

どちらの陣営にも言えるのは、知識の乏しさと科学リテラシーの低さだ。

どちらの陣営=不安をあおる雑誌と取材しないで当局側の発表をたれながす新聞等

科学リテラシー?  ちょっと、意味不明です。カタカナ語が格好良く見えたので使ったのでしょうか?

まず、放射能の影響についてポストさんは、現状の放射能レベルなんて50年前の核実験華やかりし頃に比べると大したこともなく、その50年前に放射能を浴びた我々に「がん」の増加が起こったことなど無い!と述べられている。

まぁーなんかわからんけど、1963年の核実験が多かった年を含めた2011年までの「47都道府県別フォールアウトによる被曝量」なるものを作成し、1963年は凄かったですね!って言っている。

次に、63年に被曝量が多かったが、がんが増えているかどうか?これを見て欲しい!となにやら数字を出してきた。

がんの発症率の推移を調べたデータだと仰っている。

ポストが前提としている仮定は、白血病を除くがんの発症は、被曝後10年目から現れ始め、徐々に増えながら35~40年目にピークを迎える(参考文献「原爆放射線の人体影響 92年)。

40~44歳男性のがん発症率(10万人当たり)の推移を調べたデータ。

75年 103.4人

80年 102.3人

85年 111.2人

90年 126.4人

95年 109.9人

00年 104.2人

05年 114.1人

一目瞭然、がん発症率に関して、少なくともフォールアウト被曝による影響は全く見られないといことができる。

このデータが突然出てきたが、どこの誰が調べたデータか出自が書いていない。

どこの馬の骨か分からないあやふやなデータを元にああだこうだは言いたくないのだが、ポストが使っているので仕方なく付き合ってあげるが・・・

まず、ポストの仮定では、被曝後10年目からがんの発症が始まり、35年から40年でピークをむかえる。

63年を被曝起点としているから、10年後と言えば75年の数値がそれに当たる。

ポストの記事ではこのように述べている・・・

もし核実験や原発事故による被曝でもがんが増えるとすれば、70年代には日本人のがん死が増え始め、00年前後にピークを迎えていたはずである。

さて、科学実験では対照区なるものが必要とされる。基本中の基本である。

被曝後のがん発症率の多い少ないは、被曝を受けていなかった時期のがん発症率と比べて論じなければ意味が無い。

対照区がないデータは、どのように解釈すれば良いのか誰も分からない。

また、10万人当たりのがん発生数となっているが、実際のデータがどのようなものであるかが書かれていない。

103.4人となっているから何らかのデータ処理をしたはずである。

人間に0.4人というのは存在しないから。

では、端数が出ると言うことは、何らかの平均値なのだろうか?

それとも、実際は47万人を調べたが、それを10万人当たりに計算したから端数が出たのであろうか?

どのようなデータであったかによってデータの解釈が変わってくるのである。

例えば、10万人を実際に調べ、端数の人間も実際にいたとしたデータであったら、ポストの言うとおり各年代ごとに出た数値は有意な差が無いと言えます(カイ二乗検定で)。

しかし、もっと多くの人を調べたデータを、10万人当たりに換算していた場合は、データの差に意味があるようになります。

まぁ、対照区がないから統計処理しても仕方が無いのですが・・・

ポストが示したこのーデータは、次のようにも解釈できます。

1963年に被曝を受けた際の年齢別のがん発症率。

0歳から30歳ぐらいの幅で被曝を受けた男性が、40代でがん発症する割合。

75年のデータは1963年に30歳前後の男性

以下、80年は1963年に25歳前後・・・・・・

で、10万人当たりを100万人当たりを調べたとし、発症者数を単に10倍して端数を無くしてみる。

そうすると以下のような解釈が出来る。

90年に測定したグループ(1963年当時15歳前後)はがん発症率が高い。

05年に測定したグループ(当時0歳前後)のがん発生率は高い。

とも言える。

実際のデータをどのように処理して10万に当たりと言っているのかで解釈が180度異なってくるので、科学データが必要ですと仰るポストさんは、この場合、RAWデータを提示すべきでしょうね。

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