おばばの独り言 from Another World

なんかのご縁で中国の福建省へ。
そして今度はデカン高原の小都市へ。
そして日本に帰って、今はきまぐれな野菜作り!

どこでも、誇り高く、親切な助っ人登場!  その1ーインド

2023-04-18 06:31:44 | 日本語教育
インドのデリーの日本語学校で教えていた時のこと。

普段の買い物は、アパートから歩いて20分ぐらいのところにあるショッピングセンターの中のスーパーでしていた。
が、時々は、当時道端にならんでいた、大八車のような移動させられる車の上の、木製の箱に並べられた野菜や果物を買っていた。そちらの方が、スーパーより安いのだ。
スーパーなら始めから値段がついているので問題はなかったが、道端の移動店舗?では、そうはいかない。買いたいものを選んで店主に渡すと値段をいってくれる。何回か買い物をしていると、その値段が客によって違っているのではないかと疑わしくなってきた。私には、インド人に対するより数倍、時には10倍もの値段を言ってくるような気がする。だが、ヒンデイ語がさっぱりな私とヒンデー語しか話さない店主だから、どうしようもない。「外国人で言葉がわからないとと思って、ふっかけてきやがって!」と内心悪態をつきながら、言い値で買うしかなかった。

ある時、ある移動販売車で、野菜を買った。店主の言うままの値段でお金を払って、買ったものを受け取って帰ろうとした。すると、そばに立っていた見知らぬおじさんが、怖い顔をして店主に何か言っている。店主のおじさんは困ったような顔をして、私にお金を渡してきた。何が何だか分からないままそのお金を受け取った。
後から考えると、どうも、このたまたまそばに立っていたおじさんは、店主が老齢の外国人婦人に対してあまりにも高く吹っ掛けているのに激怒し、取りすぎた分のお金を返してやれと迫ったようだ。

また、同じような状況で助けてくれたおばさんもいた。その時はバナナを買って言われたお金を払って帰ろうとしていた。すると、そばに立っていたおばさんが、怖い顔をして若い店主のお兄さんに何か言った。お兄さんは、しぶしぶバナナをたくさん渡してきた。察するに、おばさんは「そんなにお金を取るのなら、もっともっとバナナをあげなさいよッ」と若者に道を説いたのらしい。

たまたまそばにいただけなのに、傍観しないで、ことばが分からない人の弱みに付け込まないで妥当な値段で商売するように迫ってくれた誇り高い二人のインドの方たち、ありがとう。今でもその時の様子を思い出して懐かしんでいます。


夏頃だったか、デリーの町の移動露店では、マンゴーがたくさん売られていた。日本では一個何百円もして、ケチな私は買うことはなかったが、ここでは、5~6個買っても、信じられないほど安いようだった(実際の値段は忘れてしまったが)。マンゴー大好きな私は買いたくて仕方なかったが、道端の移動販売車?で買うと、またいやな目に遭いそうで、躊躇していた。

ある時、授業が終わって学生たちと話していたら、近くの店までマンゴーを買いに一緒に行ってくれることになった。数人のイケメン学生に前後左右を警護?してもらいながら、店に行き、彼らの助けで無事に大好きなマンゴ-をたくさん買うことができた。その時、つい学生たちに愚痴を言ってしまった。

「私に対しては、考えられないような高値で売りつけようとしてくる! 店主たちに対抗するために、私に喧嘩ヒンディを教えて!!!」

黙ってわたしの文句を聞いていた学生の一人が、「初めに言ってくる値段は、その値段で売るという意味ではなくて、この値段から交渉を始めようという意味です。先生はそれを聞いたとたん、怒ってしまって帰るから交渉も何もできなくなるのです。先生には、喧嘩ヒンディではなく、交渉ヒンディが必要です。」 

なるほど、そうだったのか。私はすぐ怒るからなあ。現地のやり方の理解が足りなかったということのようなのに。。。。

インドの人たちも一生懸命生活している。少しでも高く売りたいのはわかる。
税金も払わずに生活させてもらっている身、少しぐらい吹っ掛けられても、それは外国人税、住民税の代わりと思えばいい。
分かっているけど、いざ現場に置かれると、見境なく怒ってしまって。。。。




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