2021年 ウッドショック

2021-05-22 | WOOD WORK

2021年、2月頃から急に材木が世の中から消えました。

 

何が起きたのか。様々な要因があるだろうが、

この数か月でいろんな人に聞いたのをかるくまとめると、

 

まずコロナ。これがだいぶ影響しております。

資材不足の一番の原因は、欧米からの松系の木材が輸入されなくなり、

日本の木造建築の7割近くを支えていた外材がなくなれば、

それは必然的に不足しますよね。

 

で、まずはアメリカ国内需要の伸びです。

今はアメリカはリモート推進で市街地から離れて、郊外での建築ラッシュが進んでおり、

その国内需要で輸出量が少ない。

そして中国がこれまた建築ラッシュで、日本に売るより高値で買ってくれるので

そりゃ、中国に優先的にまわしますよね。

 

それと、昨年の商社の油断。

コロナで建築着工数が減ると思っていたのか、輸入木材の契約量を

だいぶ減らしていたとも聞きました。これが本当だったらどうかと思いますね。

 

そしてコンテナ不足。これは仕方がないです。中身は医療物資ばかりだ。

 

日本国内は、補助金もらいまくって、高単価で原木を買いあさる、

バイオマス業者が沢山いるので、建築材になるはずの丸太が、市場を通さず、

直接、山に交渉し、高値で押さえてしまうという流れがここ数年で来ていたので

それがここにきて、外材が無いから国産の杉・桧でまかなおうと全国の建築業者、

製材業者が急にあせり、高値に高値を重ね、取り合いになり

すごい単価になってしまっています。

 

そして、冬以外はあまり丸太の伐採はやらないので、

さらに春から原木は少なく、この5月の市場のセリは一回しか開催されません。

いつもなら、セリ時間にちらほら集まるのに、

この日は始まる30分前から50人を超える買い方さん達が

目の色を変えて丸太を吟味してました。

はい、結論から言うと、うちも買えましたけど、

競り値はべらぼうです。いつもの倍じゃききません。だもの、

製品が高くなって奪い合いになるわけですよ。

 

こんな事、初めての事なので、誰も先行きはわからないが、

まず、秋までは必ず続くと思います。いや、冬以降もか?

もはや商社レベルでなく、政府が動かないと、日本の建築業界は終わります。

他人事ではなく、本当に今年は飲食店だけでなく、

建築、木材関係の業者の廃業が出てくると思いますので、

こちらの業種にも政府は注視して欲しいものですね。

 

という事で、「山には沢山あるのに」と軽く考えている方、

ぜひ切ってきてください。

大歓迎いたしますよ!