2021年、2月頃から急に材木が世の中から消えました。
何が起きたのか。様々な要因があるだろうが、
この数か月でいろんな人に聞いたのをかるくまとめると、
まずコロナ。これがだいぶ影響しております。
資材不足の一番の原因は、欧米からの松系の木材が輸入されなくなり、
日本の木造建築の7割近くを支えていた外材がなくなれば、
それは必然的に不足しますよね。
で、まずはアメリカ国内需要の伸びです。
今はアメリカはリモート推進で市街地から離れて、郊外での建築ラッシュが進んでおり、
その国内需要で輸出量が少ない。
そして中国がこれまた建築ラッシュで、日本に売るより高値で買ってくれるので
そりゃ、中国に優先的にまわしますよね。
それと、昨年の商社の油断。
コロナで建築着工数が減ると思っていたのか、輸入木材の契約量を
だいぶ減らしていたとも聞きました。これが本当だったらどうかと思いますね。
そしてコンテナ不足。これは仕方がないです。中身は医療物資ばかりだ。
日本国内は、補助金もらいまくって、高単価で原木を買いあさる、
バイオマス業者が沢山いるので、建築材になるはずの丸太が、市場を通さず、
直接、山に交渉し、高値で押さえてしまうという流れがここ数年で来ていたので
それがここにきて、外材が無いから国産の杉・桧でまかなおうと全国の建築業者、
製材業者が急にあせり、高値に高値を重ね、取り合いになり
すごい単価になってしまっています。
そして、冬以外はあまり丸太の伐採はやらないので、
さらに春から原木は少なく、この5月の市場のセリは一回しか開催されません。
いつもなら、セリ時間にちらほら集まるのに、
この日は始まる30分前から50人を超える買い方さん達が
目の色を変えて丸太を吟味してました。
はい、結論から言うと、うちも買えましたけど、
競り値はべらぼうです。いつもの倍じゃききません。だもの、
製品が高くなって奪い合いになるわけですよ。
こんな事、初めての事なので、誰も先行きはわからないが、
まず、秋までは必ず続くと思います。いや、冬以降もか?
もはや商社レベルでなく、政府が動かないと、日本の建築業界は終わります。
他人事ではなく、本当に今年は飲食店だけでなく、
建築、木材関係の業者の廃業が出てくると思いますので、
こちらの業種にも政府は注視して欲しいものですね。
という事で、「山には沢山あるのに」と軽く考えている方、
ぜひ切ってきてください。
大歓迎いたしますよ!