矢野南小学校PTA

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●NHKの番組

2006年07月16日 | その他
7月15日夜、NHK総合のテレビ番組「つながるテレビ@ヒューマン」の「通学路を守る親たちの苦悩」をテーマにしたコーナーで、本校の下校風景と私のコメントが放送されました。
コーナー全体的には、栃木の事件当事校の保護者の皆さんがご苦心されている様子が描かれ、スクールバスの導入に向けて行政に署名活動を行ったというストーリーが中心にあります。

そのコーナーの中で、同じように事件のあった広島の学校の一つとして、本校が登場しました。事件の隣接校であることも校名も紹介されていません。
子どもが一人で帰る後ろ姿の映像に、「この学校では、付き添い活動を行っていたのは1月まで、今は1日9人のメンバーが通学路に立つだけです。事件当時と同様、小さな子どもが一人で歩く姿も数多く見受けられるようになりました」というナレーションがついていました。
本校の場合、事件後、当面の対策として自主的な付き添いを励行し、その一方で長続きする組織的な活動方法を検討していました。自主的な付き添いは縮小しましたが、組織的な取り組みは徐々に大きくなっています。
番組終了後、ディレクターから感想を求める電話があったため、不満である旨を伝えました。

取材の際、しきりに「限界を感じることはありませんか」ということを聞かれました。
私は、限界にならないために、過大な負担にならないために、自分たちがどのようなことを考えて、実行してきたかを話しました。
採用されたコメントは「意識の低下が歴然と見えていく。一人の子どもの命が失われて、みんなが『こんなことを二度と起こしてはいけない』と頑張ってきたことが、本当にわずかな間で消えていくのか…」というもの。どういう質問に答えたのか記憶にないのですが、これは一生懸命活動してくださっている保護者、教職員、地域の皆さんに対して失礼な言葉になっていないかと心配しています。申し訳ありません。これは自戒のような意味で述べたと理解してください。

総務委員会にも取材に来られて、役員・委員の言葉も収録されました。そのとき皆さんは「正直、付き添いはきついが、子どもを守るのは保護者の努め。頑張らなければならない」という趣旨のことを、言葉をかえてそれぞれに述べられました。率直でありながら真剣に考えている様子の分かる言葉に、私は感激していました。このほか、校長も取材に応じ、学校の現状を話されていました。

「保護者が負担を負うのは当然だが、日本の場合、それが大きくなり過ぎている。もっと行政が関わるべきである」という、このコーナーの言いたいことはよく分かりました。
しかし、悲壮な決意で行われている事件当地の活動だけを取り上げて、一般論につなげようとしたところに短絡がなかったかと思います。それに対する、学校や行政のコメントもなかったため、一方的な感じがしました。

NHKのクルーは非常に礼儀正しく取材され、好感の持てる皆さんでした。それゆえに一層残念さが残ります。


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