*殻便*[カ・ラ・ダ・ヨ・リ]*2004-2005

コリアン・ディアスポラ・アーティスト Yangjah の日々の旅をおすそわけ。

ハルバン・チェサ(おじいちゃんの祭祀)

2005-02-24 | ひびのたび
きのうはおじいちゃんの命日。
とは言っても毎年その日は変わる。
旧暦の1月15日が命日なのだ。
今年は2月23日がちょうどその日にあたる。

東京で暮らす次女も前の日の深夜バスに乗って朝には大阪に到着。
京都の北のほうで暮らす末っ子もお昼には家に来た。

近所では買えない食材を鶴橋まで買いに行く。
だが、ちょうど水曜日は休みの店が多く、朝鮮餅専門店も定休日だった。
車で足を延ばして猪飼野まで。
シルトック(蒸し餅)、チムパン(蒸しパン)、小餅、ポン菓子(正式名称は?)、そして蒸し豚、チャンヂャ、コチュヂャン(これらは祭祀用ではなくお客さまもてなし用!?)を買い込む。

末っ子のみっちゃんの誕生日が22日だったので次女とケーキを買って帰る。
家族皆がひさしぶりにそろい、大笑いしながらケーキをつついた。
きっとおじいちゃんも笑ってくれたかな。

だらだら何かをつまみながらチャサの準備にとりかかる。
わたしたち3姉妹は手を動かしながらも、おしゃべりのほうがいそがしい。
数時間かけて卵料理、肉やイカの串焼きなどをたくさんつくる。
その間も最近自称鬱気味の母は人一倍働いている。(鬱ではなく、躁が落ちついていい感じ)

夕方頃には礼をして、ぞくぞくと母のきょうだいやいとこたちが来る。
父は一人っ子で親戚が近くにはいないので、母方の親戚がいつも集まってくれる。
みんなが集まるとにぎやかだ。

わたしはすでに8時にはもう眠くてたまらなくなる。
人がいっぱいで部屋が暖かくて頭がぼーっとしてくる。
それでも9時を過ぎて片付ける前の礼をするまではと耐えた。
その後みなで片付けてまた食事をするのだが、わたしは軽くだけ手伝ってから寝る準備にとりかかった。
そしてみなが帰るのを見送っているうちに、眠気のピークが落ちついたようだ。

とにかくずっと食べていた一日。
そしてずっとしゃべっていた一日。
生者が集まり食べ笑い、おじいちゃんの魂は喜んでくれたかな?

アウトサイダー・アーティスト?!

2005-02-24 | ひびのたび
おとついは義弟の伊藤のりあきくんの個展の搬出を手伝いに行って来た。
千林にある「やどかりごてん」という長屋のふしぎなスペースへ。
わたしの敬愛する女性「たんぽぽ」がいるところ。

のりあきくんはたんぽぽの息子のように何から何までお世話になっていた。
いつも妹のみっちゃんは彼のことを「捨て犬のような瞳をしている」というが当たっている。
何かしてあげたくなるような存在なのだ。
(してあげないと物事が進まないからという欠点でもあるのだが!?)

彼は絵描き。
いつも全存在を賭けて制作をしている。
そんな姿勢は愛おしい。

どちらかというと
アウトサイダー系ののりあきくん。
わたしも妹もダンスや美術の教育をちゃんと受けてきたわけじゃないので
似たようなもの。
絵を描いたり、モノをつくったり、踊ったりしないと
生きていけないところがおんなじ。

刺激を与えあうことができるいい関係。

妹が彼と出会い結婚したことがきっかけで、わたしの表現活動も本格化したといっても過言ではないほどの存在なのだ。