(有)山内牧場

青森県八戸市で競走馬生産をしている山内牧場の生産馬、繁殖牝馬、繋用種牡馬についてのブログです。

またもや残念な話

2008-02-27 14:31:57 | Weblog
一昨日の朝、牧場から一本の電話が入った。
『北海道から来た繁殖が具合がおかしい、発汗がすごく動きが悪い。』
ということで、すぐに隣の乗馬クラブにいる獣医(社長の同級生)に診てもらう。
そして夕方…その馬の死亡が確認された。
キタノジャジャウマと同じ腸による逝去だった。
バブルルーセント。
お腹にエアエミネムの仔がいた。
以前もこのブログで書いたが…個人的には好みの馬体で、気品ある馬体に加え、牝系の良さ、血統・配合など、実は一番気に入っていた繁殖だけに本当にショックだった。
エアエミネムとの仔は配合としてもすごく気に入っていただけに…。
せっかく北海道から導入したばかりで、仔を残すことなく旅立ってしまった…。
天国から見守っていてくれ…ルーセント。

ジャジャウマに続いて…悲しい出来事だなぁ…。本当に馬はデリケートです。

ピッザマルゲリータ

2008-02-20 12:56:17 | Weblog
先日、大雪のために放牧場まで行けず、会えなかった新しい繁殖牝馬・ピッザマルゲリータに会えました。
マルゲリータは、同じく今春から繁殖となったケイアイヴェニスと同じ放牧場に放牧されていました。ヴェニスは冬毛に変わり、少しモサモサしていましたが、鼻をすりよせて来て、相変わらずかわいいヤツでした。
つい先日(1月半ば)まで競馬に使っていただけあって、小柄ながらも引き締まった身体をしていました。これからだんだんに母親の身体になって行くのでしょう。ヴェニスが480kgくらいなのに対し、マルゲリータは440kg前後、大きさの差は歴然としてしていましたが、この若い繁殖2頭には血統的にも期待をかけています。
ウチの牧場もだいぶ繁殖が若返り、10歳以下の繁殖が

ピッザマルゲリータ(2005年生まれ・3歳)
キタノヤマンバ  (2003年生まれ・5歳)
バブルルーセント (2002年生まれ・6歳)
ケイアイヴェニス (2001年生まれ・7歳)
ナスノアケボノ  (1999年生まれ・9歳)

と半数になりました。データ的にも繁殖は若い時のほうが良い産駒を出すというデータもありますので、この5頭には頑張って良い仔を出して欲しいと思います。

アトムピットの2006

2008-02-19 11:56:06 | Weblog
インターネットという機器の便利さ、そしてその中の出会いというのは非常に嬉しいものであると、また切に感じました。
このブログとは別サイトですが、先日書き込みをいただいたアトムピットの2006の馬主さん、バクーさんとやりとりをする機会をいただきました
アトムピットの2006の名前が決定し、早期のデビューが期待されるようです!

名前は(勝手にブログに書いて申し訳ありません
『ダダチャ』に決定したそうです!
駄々っ子でチャーミング、インパクトがあって親しみがある、女の子らしい名前ですね以前母・アトムピットの紹介の時にも書いたのですが、アトムピットの2006は大きくはないけど、まとまった形の良い仔馬でした。10月の乳離れの時点で北海道に持っていくとのことだったので、もう会えないのかな、と思っていたところ、馬主さんとお話する機会を得、可能性が出て来て、将来的な楽しみが増えました
馬主さんのブログを読んでいると、馬に対する愛情を非常に感じられますし、ピットの2006も良い馬主さんに恵まれて幸せだと本当に思います。馬主さんはある有名馬の共同馬主さんだそうで、(個人的にも種牡馬として期待している馬です)その馬との将来的な配合に携われたら、と切に願います。

その報告をピットにしたら、解ったのか解っていないのか、のほほんとしていました。(写真)

ダダチャ号の無事なデビューとご活躍をお祈りします

未曾有の大雪

2008-02-13 13:12:18 | Weblog
先週末に牧場に到着した新しい繁殖牝馬、ピッザマルゲリータを観に牧場へ…

しかし、昨日から降り続く大雪のせいで牧場の事務室の近くで車がハマってしまった。従業員に除雪してもらい、何とか脱出。敷地内ではあるけど、1km先の放牧場に辿り着けず、結局今日はピッザマルゲリータに会えませんでした。

ちなみに前回も書いたが、ピッザマルゲリータの導入経緯。

園田競馬で使われていて、2戦して2着と4着、勝ち上がりを期待されたがエビ(屈腱炎)のため、引退。
父はイスパーン賞(GⅠ)でエルコンドルパサーを下したことで知られるクロコルージュ、母はパールビコー(父ブライアンズタイム)という血統である。
調べてみると、前述の基礎牝馬・ビューチフルドリーマー系の出であり、4代母オーマツカゼは桜花賞2着、3代母トキノマツカゼの姉にはオークス馬オーハヤブサ、祖母メイショウマツカゼはJRA3勝だが、阪神3歳牝馬S(GⅠ)に出走歴(6着)があり、母パールビコーもJRA2勝だが、桜花賞(GⅠ)に出走歴(18着)がある。同族にはダイワテキサス、ニッポーテイオー、タレンティドガール、最近だとマヤノグレイシー、ドラゴンファイヤー、ルルパンブルーがいる。
父のクロコルージュは欧州活躍馬のため、日本ではなかなか活躍馬を出せなかったが、先日の川崎記念でフィールドルージュが交流JpnⅠ制覇したこともあり、さらにその時の2着フリオーソの父は、ピッザマルゲリータの母父でもあるブライアンズタイムである。個人的にはクロコルージュの血統は好きで、母父向きだと思っていることもあり、導入する方向で社長に話した。青森にはあまりいない血統だし、ブライアンズタイムの血、さらにクラウンドプリンス(世界的女傑オンリーロワイヤルの母父)の血も入っていて、質の悪い血が入っていないこと、日本の名門牝系の出であることを強調した。

明日は会えるかな…。


佐賀記念

2008-02-12 13:27:32 | Weblog
昨日、佐賀で交流重賞・佐賀記念が行なわれました。
地元・佐賀競馬代表の立場で臨んだワンパクメロは7番人気8着でした。
ザオリンポスマンや、その他地区の地方所属馬には負けたくなかったのですが…勝負は時のアヤもありますし、まだ5歳、他の古豪との経験の差が出たのでしょう。
また次走以降に期待したいと思います。

新加入

2008-02-06 14:53:36 | Weblog
以前、ウインマーベラスを繋用する際の縁で、現役の上がり馬を繁殖として引き取らないか?というお話が来た。今春から繁殖入りする予定だったキタノジャジャウマが急逝したからその代わりに、というわけではないが、とりあえず血統を見てからということでデータを確認。
父はクロコルージュ、母父ブライアンズタイムで、ビューチフルドリーマー系という日本の名門牝系で4代母は桜花賞2着という血統。明け3歳で、今まで園田競馬で2戦して2着と4着。エビ(屈腱炎)になってしまったということでの引退だ。順調に使えていれば、勝ち鞍は挙げられるくらいの実力はあったんだろうとも思う。
先日行なわれた川崎記念では勝ったフィールドルージュの父はクロコルージュ、そして2着のフリオーソの父はブライアンズタイム。
もともと青森にブライアンズタイムの血を持った馬は少ないし、個人的にはクロコルージュのような欧州活躍馬は母父としては面白い存在だと思っている。
ということで社長に電話して、話し合い供用を決定。
今週末の土曜日に到着予定、とりあえずどんな馬なのか観てみよう。

残念なお話

2008-02-04 15:32:39 | Weblog
私は木曜~日曜日、東京出張だったのですが、その途中残念なお話がありました。
昨年末、岩手競馬で勝利を挙げ、現在は船橋に復帰したキタノジャジャウマ(父キンググローリアス・母ヤマトモ)が疝痛で突然の逝去をしたそうです。母の全兄にブランドオスカー(日本テレビ盃勝ち)がいて、中央で1勝、南関でのJRA交流レースで1勝、そして岩手のA1クラスで1勝。ノド鳴りさえなければ南関でOPを張れる実力のあった馬だと思っています。馬格もあり、繁殖として大変期待しており、初年度はシルヴァーチャームが配合される予定でした。馬主さんも地元・八戸の方ですし、非常に残念で仕方ありません。
馬というのは本当にデリケートで、脚元の怪我以外にも、疝痛とは腹痛のことですが、それでも死んでしまうものだということを改めて実感しました。去年から今年にかけて、流産があったり、現役馬の逝去があったり、やはりゲームとは違うということを実感させられました。
キタノジャジャウマ号の冥福を祈ります。