(有)山内牧場

青森県八戸市で競走馬生産をしている山内牧場の生産馬、繁殖牝馬、繋用種牡馬についてのブログです。

今朝のアテ馬

2008-05-31 11:07:28 | Weblog
社長と話し合った結果、未受胎馬に関しては6月いっぱいは種付けすることにしました。担当の獣医さんが話していましたが、本来は6月くらいになったほうが暖かくなって自然な発情が来るそうです。北海道では2月種付け、3月種付けが多いですよね。PGを打って、ということになるのでしょうが、自然なほうが良さそうな気がします。
さて、今日のアテ馬は2頭。先日付けたピッザマルゲリータと、産駒生後12日目のフルールドロカイユ。マルは付けたので発情があがっているかの確認。本命はロカイユでしたが、ここ数日、寒さがぶり返したせいか、卵が成長していませんでした。でも右側に卵が出て来ました。あと2日待ってサニングデールを付けに行く予定です。暖かくなって良い発情が来て欲しいものです。

当歳

2008-05-30 15:29:49 | Weblog
現場に出ていると知らないことがたくさんあって、現場の人に習うことがたくさんあります。
たとえば…写真はフルールドロカイユの当歳ですが、先日少し熱発をしてグッタリしていたのですが、今では治って一番元気な馬になっています。そして母馬の試情の際に私は当歳を引いていることが多いのですが、ロカイユの仔は元気でバタバタ動くので、写真のように尻尾に手綱を巻いて暴れずに人に付いて来るように馴らすそうです。こうすると尻ッパネをするんですが、だんだんに慣れて来ているように見えます。
また、ピッザマルゲリータのような上がり馬の場合、鎮静剤を打つ、鼻ネジ、耳ネジをするなど何とか安全に種付けを終えるような工夫をします。そこで耳ネジ用には柄が長いものを用いるのですが、それが無いときは紐を手綱に巻きつけて、即席の耳ネジを作って着けました。いろいろな工夫があって勉強になります。またいろいろ学んでいこうと思います。

双子

2008-05-29 12:25:04 | Weblog
先日書いた通り、ケイアイヴェニスは双子を受胎していたので、馬産の世界ではたまにあることなのですが、片方を潰すことにしました。幸い、右側と左側に離れていたので無事成功したようです。
漫画・じゃじゃ馬グルーミンUPでは双子を産ませたりしていましたが、実際の競馬では双子は身体も大きくならず、競走馬に向かないということで普通は産ませません。しかし、先代の社長は冒険心が旺盛だったため、実際に双子を一回産ませたことがあります。先代の社長は若い頃、青森牧場で場長をしていて、公営から羽ばたいたオンスロートやオークス馬・カネヒムロ、カネハヤテなどを生産しました。
そして、山内牧場を作ってから数年後、双子の話はウチのかまど馬だったシヤドウの牝系、インザシャドウズの仔でした。昭和45年でしたが、産まれた2頭はニューシャドウとレッドシャドウと名づけられました。ニューシャドウは母のもと、レッドシャドウは乳母のもとで育てられ、ニューシャドウは岩手競馬、レッドシャドウは川崎に入厩しました。どちらも非凡な能力を見せていたそうで、レッドシャドウは入厩後わずか18日で能力試験を合格するなどスピードのあった馬だそうです。しかし、脚部不安で引退しました。
そのレッドシャドウの3番仔が関東オークス・浦和桜花賞などを勝ったシヤドウでした。また、ニューシャドウは戸塚記念を勝ち、東海でゴールドレットと凌ぎを削ったサガミトキマサを産みました。なかなか面白い話だとは思いますが…実際の馬産でやったら賭けですよねそれでもやった先代の社長はなかなか大胆な人間だったと思います。というか時代のせいもあったんでしょうけど(笑)私はとりあえず目の前のことを一つ一つ堅実にこなしていくことに努めます

種牡馬登録

2008-05-28 15:07:55 | Weblog
写真はダイタクヘリオス。
ウチの種馬場は3頭が種付場に近い放牧地にいるのに対し、今年は2頭の種付け予定だったヘリオスは少し離れたところに放牧されています。しかし、その種付け相手2頭がアクシデントで急逝してしまい…最後の花道を飾らせてやるつもりでしたが、今年の種付相手がいなくなってしまいました。
御歳とって21歳のヘリオス…昨年から受胎率も低下し…社長と話し合った結果、今秋の種畜検査を受けずに種牡馬引退をさせて、功労馬として余生を過ごさせる方向で話が進んでいます。
ラストクロップになるのは今1歳のケーエフウイナーの2007。栗毛の女の子でとてもかわいらしい仔です。是非ともこの仔には活躍してもらって、もう一度ヘリオスの名前を高めてもらいたいと思います。お疲れ様、ヘリオス。

幸せが来るといいな

2008-05-27 14:06:29 | Weblog
ウチの牧場の敷地内には社長の同級生の獣医さんが乗馬クラブを営んでいます。
今日は、そこに以前通っていて、今、県外で乗馬等の牧場で働いている女の子とその父親が遊びに来ました。
その父親が知り合いでしたので、午前中は牧場のほうを案内して廻りました。その娘さんは本当に動物が好きだそうで、ずっと馬と犬に夢中でした近頃では珍しいですよね
写真は牧場を歩いている時にふと見つけた四葉のクローバー
昔から幸せの象徴と言われていますが、牧場にも私にも幸せなことがありますように…(あれ?私自身は余計!?)

妊娠鑑定&アテ馬

2008-05-26 12:53:10 | Weblog
今朝はアテ馬と妊娠鑑定でした。
8時の予定だったのに、7時に間違えて到着。
対象ではない馬を引いて放牧場に出したり、産まれた当歳を見て廻ったりして1時間がいつの間にか過ぎました。

そして試情から。
アインステップとミニヨンとピッザマルゲリータの3頭。
前者2頭はもう少しかかるかな…。
ピッザマルゲリータはやっとのことで種付けできる状態に。
ということで、ウインマーベラスを種付け。とりあえず初めての種付けということでいろいろ大変でした。

その後、妊娠鑑定は2頭。ヴェニスとヤマンバ。
この2頭はどちらもシルバーチャームを付けて16日目での鑑定。
結果、ヴェニスは受胎…も二つ卵がありました。左子宮の右側に大きい卵、左側に小さな卵。片方を潰すことになります。
ヤマンバは不受胎…も良い卵があったので、明日この2頭を連れて七戸種馬場へ再度行って来ます。

今日の出走情報&オークス雑感

2008-05-25 15:53:52 | Weblog
本日佐賀メインレース・阿蘇山特別にワンパクメロが出走しました。
道中後ろ目に付け、大丈夫か?と思うも、最終コーナーで先頭に並びかけると、アッサリ突き放しての楽勝。4連勝で18勝目。本当に強くなりました。

さて、今日はオークスでした。
レジネッタは底力がありましたね。
個人的にはレッドアゲートを本命に、スペルバインド、トールポピー、ブラックエンブレムの馬券(牝馬戦は基本ワイドのみです)を買っていました。
しかしエフティマイアは頑張りますね。フジキセキは走る仔を出します。以前、桜花賞の時も書きましたが、エフティマイアはセールの時に良い馬体だと目を付けていた馬。距離に関係無く、自分が良い馬だと思った馬を買えば良かったです。

今朝のアテ馬

2008-05-24 12:53:03 | Weblog
今朝は4頭のアテ馬でした。
ピッザマルゲリータ
マイネミニヨン
ナスノアケボノ
アインステップ
でした。

ミニヨン、アインステップはちょっと発情の具合がまだのようです。
マルゲリータは卵の発育は順調で、週明けにでも付けることになると思います。

ナスノアケボノは…直検したら、子宮の手前から出血が…
ということでアケボノはウインマーベラスを配合予定でしたが、今年は空胎になりそうです。
残る受胎未確認馬はこの4頭と、シルバーチャームを付けた2頭とラーセニー。
一頭でも多く受胎してくれると良いです。頑張ります。

相手馬

2008-05-23 17:26:37 | Weblog
今、フルールドロカイユの仔とロカイユは、まだ外に出せる状態ではないので(あと数日で外に放牧します)馬房の中にいるのですが、フルールドロカイユは1頭にしてしまうとすごくうるさい馬です。
よって、おとなしい馬を日替わりで相手馬に、向かいの馬房に置いています。昨日はアトムピット、今日はラーセニーでした。
この馬たちは残念なことに放牧できないので、青草を刈って食べさせてやりました。馬は本当に一頭一頭個性があります。一頭ずつしっかり把握できたらいいなと思います。

逝く命、来る命

2008-05-22 12:13:19 | Weblog
昨日12時ちょっと前、今年最後残っていたフルールドロカイユの仔が産まれました。
逝く命、そして来る命。目まぐるしい毎日です。
産まれたのは立派な牡馬でした。出て来るのが遅かったぶん、身体も非常に大きく丈夫そうです。これは本当に良い仔が出ました。この馬が産まれて全部で今年の当歳は6頭、牡牝それぞれ3頭ずつでしたが、牝馬の大将格をムーンバラッド×ハセノレジーナの当歳とすれば、牡馬の期待馬大将格はこの馬だと思います。毛色は真っ黒なので、黒鹿毛か青鹿毛か…もう少ししたら判明すると思います。

さて血統面。この牡馬は父ウインマーベラス、母はフルールドロカイユ(母父ジェイドロバリー)という血統です。半兄にJRA1勝のオーメドック(父キャプテンスティーヴ)、半姉に南関で5勝、好走を繰り返しているスカーレピーコック、半兄に佐賀で頑張って6勝しているリトルユニコーンがいます。
フルールドロカイユは社台繁殖セールで購入して来た馬で、自身は競走馬としては腰が甘く、JRAで良いところを出せずに終わりましたが、何と言っても牝系がダイナフェザー系。オークス馬・ダイナカール、エアグルーヴ、アドマイヤグルーヴ、オレハマッテルゼ、エガオヲミセテ、フラムドパシオンなど、活躍馬が山のようにいる牝系に属しています。エアグルーヴの従姉妹にあたる良血で仔出しも良い、現在のかまど馬と言っても良い馬です。この馬の仔はなるべく中央で走って欲しいなと思います。
血統も良いし、馬も良く出たので期待です写真をなかなかうまく撮らせてくれず寝た写真ばかり(立っている時は授乳時で母馬がカブってなかなか撮れませんでした)。今度普通に写ってる写真を撮って来ようと思います。

また、今朝のアテ馬でやっとピッザマルゲリータが卵が動いて来ました。明後日のアテ馬で順調であればウインマーベラスを種付けします。 残りの未受胎馬をしっかり受胎させたいところですね。