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やいまの島々美しゃ・心美しゃ

 やいま(八重山)のブログへ、おーりとーり♪ タイトルは
「しまじまかいしゃ・きぅむかいしゃ」と読みます。

再読 『ムーミンパパ海へいく』

2015-09-28 | 読書
先月、イギリス出張の際、フィンエアーでヘルシンキ経由だったことはブログに書きました。

ヘルシンキでは空港の外にも出ていないけれど、売店でいろいろとムーミングッズを目にし、それをきっかけになんだかムーミンの本が読みたくなりました。

ムーミンシリーズは、小学生のとき学校の図書館で借りて読んで、その後、2001年の誕生日プレゼントで全集を買ってもらったのが、今、私の本棚にある愛蔵版です。

第一巻『ムーミン谷の彗星』から別冊『小さなトロールと大きな洪水』まで全9巻。。。その中で、今回、再読しようと迷わずに選んだのがこの『ムーミンパパ海へいく』

 

ムーミンシリーズは第一巻から四巻くらいまで(かな?)は明るい楽しい雰囲気なのですが、だんだんと切ない悲しい雰囲気になっていき。。。第八巻『ムーミン谷の十一月』なんて、はっきり言って暗い(苦笑)

だから、子供の頃は『ムーミン谷の十一月』は面白くないなあ、と思ったものです。

第七巻である『ムーミンパパ海へいく』も、全体的に寂しいというか大人の感じですね。

ムーミン一家は、平和なムーミン谷を出て、どうして小さな島へ移住したのか?それはたぶん、ムーミンパパの冒険癖(笑)と、一家の柱として、島と言う環境で家族を自分が支えていきたいという願望からでしょうね。

でもムーミンママは、本当は荒涼とした島なんかで暮らしたくないのでは。。。?優しいママだから、パパに気を使ってそんなこと口に出しませんけど、とりつかれたように薪を切ったり灯台の壁に絵を描いたりするママの様子はちょっと切ないです。

この物語では、「家族の絆」、「友達」、「自然と向き合って生きる」ということについて深く感動しました。

「家族の絆」・・・家族のために一生懸命なパパ、いつも穏やかなママ、一人息子のムーミントロール(ムーミン)、そしてなんでもズバズバ言うけれど大事なことはちゃんと察することができるちびのミイ。

「友達」・・・①ムーミントロールとうみうまの関係、②ムーミントロールとモランの関係、が繊細かつ素晴らしく上手に折り合わされています。氷のように冷たいモランの、その冷たさがもうなくなった最後のシーンでは涙が出そうでした。

「自然と向き合って生きる」・・・小さな島を囲む海が生きているのはもちろんですが、島も生きている、というのが印象的でした。私としては「自然と共に」とか「自然の中で」とかじゃなく、「自然と向き合って」という表現が一番ぴったりかなと思いました。

こうして、新たにいろいろな発見や感動があるものこそ、本当の名作だと思います。

せっかくだから、他にもムーミンシリーズを再読してみようかな~

『ムーミンパパ海へいく』では、私の(そしてみんなも)大好きなスナフキンが、ほんの一瞬、ムーミントロールの空想の中だけでしか、出てこなかったしね。。。(笑)



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