優しい言葉をかける女

初めて読む方へ
「あっちゃん」は私の会社の女の先輩、４×歳です。彼女いわく、
９年つきあってる彼がいるが、手をつないだこともないそうです…。



あっちゃんが新聞切抜きをやっている作業台にＥさんがやってきて言いました。

「Ａさん（あっちゃんの苗字）がやってるレポートって意味あるのかな？　部長もなんでそういうレポートをやらせるのか分からないよ」と言いました。

それを聞いたＵさんが激怒して、Ｅさんを罵りました。

「何を言ってるんだＥさん！　部長だって意味があってやらせてるんだ。そんな仕事の根底から否定するような台詞を吐いてもいいと思ってるのか？！　Ａさんにも失礼じゃないかっ！！　何をえらそうに批判してるんだっ！！」

フロアはシーン。
あっちゃんも無言。


しばらくして、Ｕさんが席を外した時に、あっちゃんがＥさんに言いました。
「Ｕさんてひどいこと言うわね。気にしちゃダメよ」



…………。



ここで「あっちゃんていいところもあるじゃない」と思った方もいると思います。

でも、部内の人間は一人としてそんな風には思わなかったのです。

なぜなら、あっちゃんは。

その前に、Ｅさんが席をはずした時は、Ｕさんに向かって「さっきはかばっていただいてありがとうございます。ほんと、Ｅさんてひどいですよね」と言っていたから。

Ｅさんへの台詞だけだったら、ちょっといい話だったんですけどね。


あっちゃんは今回に限らず、

Ｅさんが席にいない時は、Ｕさんに向かってＥさんの悪口を言い、

Ｕさんが席にいない時は、Ｅさんに向かってＵさんの悪口を言う、

そんな人なのです。

そして、Ｅさん、Ｕさんに限らず、その場にいない人の悪口を言うのは、彼女にとって日常茶飯事だったりするのです。

それも、影でこそこそ隠れてやる訳ではなく、職場の自分の席に座って、堂々と（？）やるので、みんなにばればれ。

（少なくとも私とＴＳさんは）いつものが始まったなぁと思っただけでした。

日頃の行いが大事ってことですね。



ちなみに、あっちゃんをかばったように見えたＵさん。
彼は気分屋さんで、普段から人を大声で口汚く罵ることが多いので、彼に対しても「ああ、いつものが始まった」って思っただけでした。

やっぱり、日頃の行いって大事ですよね。




本日のあっちゃん。


というか、ここ最近のお話。

あっちゃんはそわそわ、そわそわして「異動だったらどうしよう。異動だったらどうしよう」と、周りに話しかけます。
Ｕさんが「異動するんだったら、そろそろ本人に連絡あってもいい頃だから、連絡ないってことは異動はないんじゃないか？」と言いました。

すると、今度は「異動するかなって心配だったけど、Ｕさんは違うって言ってくれたの～　よかった」と、話しかけるようになりました。

それで、言ってみたのです。

「今から気にしても仕方ないんじゃないですか？
心配しても、しなくても、異動しちゃう時は異動しちゃうんですよ。
Ｕさんが異動しないって言っても、（彼、ヒラ社員だから）異動しない訳じゃないし」

少々きつい言い方しちゃいました。
最初の頃はちゃんと「気にする気持ちは分かりますよ。そういう季節ですもんね」って答えてあげてたんです。
でも、ここ１週間くらい、１日２０回くらい言ってるんです。
正直、仕事の邪魔なんです、うるさいんです。
黙って、仕事してください。


私の台詞にむっとして、下を向いたあっちゃん……。


５分後には、また別の人に言ってました。

「異動するかもしれないって思うとどきどきしちゃうの」

仕事しろーーーーー！！





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