ゆったりと、流れのままに、拾いもしない、捨てもしない・・・。 おもむくままに・・・そして私がいる。
冗談だじゃない
私は ペンを執り
あなたへの恨みを
書きつける
冗談じゃない
そんなに簡単に
真顔で うそを吐く
あなたの 嘘を
知るたびに
私は 夢幻の宇宙に
身を投げ出して
私を守るすべを
模索する
・・・かなしい
切ない思いは
風に揺れ動く
草木に似て
ざわ ざわ と
いつとはなく
はじまり
いつともなく
ふと、とまり
そして
いつまでともなく
揺れ動く
ざわ ざわ と
切ない思いを
断ち切るほどの
思いがけない 出来事を
まっている日々
生きると いうこと。
春の陽の
いざないに惹かれ
ドアをあけた。
冬の空には なかった
やさしさが 広がり
こころに 満ちてくる
許されたような
すなおな 気持ち
今日から
幸せになれる と
信じられて
おおきく 息をする
あなたのもとへ
歩き始める。
競い始めた
春草の花々
合間に
花の香をつれた 風が
すぎてゆく
すべてが 油断をさそう
その 心の隙間に
忍び寄る
立ちはだかる
過去の影を 連れた
もう一人の わたし
春は やさしく
いざないを
繰り返す・・・が
あの日
とげが 刺さった。
引き抜くと
心の 血が
ながれ
うろたえた わたしは
心の傷を ふさごうと
空に向かって
歌を うたう。
あなたが いない
とげは ひとつ
昨日の 足跡を
たずねて
引き返す すべを
たずねて
心の血は
とまらない
心の傷は
ふさがらない
あたらしい
棘が刺さるまで
新しい痛みは
古い 痛みを
忘れさせてくれる という
木陰から
突然、現われ
笑顔をみせて
通り過ぎて行った
見知らぬ人
いつか また
出会うことがあるかも・・・と
春の 息吹のする
野の道を
行ったり 来たり
春だから 少し 許して
あの 笑顔の意味が
知りたくて
春だから 少し 許して
昨日も 今日も
行ったり 来たり
用もないのに 野の道を
すこし 許して
春だから・・・