久遠劫より今まで流転せる苦悩の旧里

過去か未来か 永遠とも思える明鏡止水の独り言

ネコ座とモアレさん

2010-04-25 03:28:31 | 動画のこと
こと座流星群の活動期も終わりを迎え、
極大日は残念ながら雲に覆われ全く見えませんでした。

日本で見られた可能性があったのは北海道と沖縄の一部くらいでしょうか。
いろいろなサイトで報告されていたのもほとんどがその地域の方々。

観測結果は残念ながら低調だったようです。

そして皮肉にも極大日の翌日からはすっきり晴れ渡った夜空。

訳も無く見上げていた星空。
この時間はすっかり夏の星座に変わっています。
南の空にはアンタレスが赤く輝くさそり座。

星座といえば88個。
その内動物は半分くらい。
その中にはペガサスや一角獣、鳳凰など実在しない動物も含まれていますが
なじみのある動物も多くあります。

黄道12星座ではおひつじ座・やぎ座・おうし座など8個。
その他にもおおいぬ座・こいぬ座・いるか座・うさぎ座・くじら座
こうま座・おおぐま座・こぐま座・おおかみ座・つる座・はと座・はえ座など。

しかし、最も身近な動物のひとつであるあの可愛らしい動物がいません。

それは「ネコ」です。
(やまねこ座というのはありますが・・・)

このねこ座、かつては存在していたようです。
作ったのはフランスの天文学者ジェローム・ラランド。
彼自身、大のネコ好きだったため作ったそうです。

今のうみへび座とポンプ座の間あたりにあったそうですが・・・


残念ながら支持されず、すぐに消え去ったそうです。
ちなみに彼は3大流星群のひとつ、しぶんぎ座流星群の
しぶんぎ座を作った人だそうです。
4個の星座を作り、星座としてはひとつも残りませんでしたが、
流星群の星座として名前が残ったので報われた想いでしょうか。

干支でもそうですが、ネコはどうも冷遇される傾向にあるようです。
こんなに可愛いのに・・・


そしてネコつながりでこの動画。

だるまさんがころんにゃ



彼女はモアレさん。
飼い主さんのブログ“モア*モアレ”で、(←リンクしちゃったw)

モアレの「だるまさんが転んにゃ」はYouTubeの中で、
* 国内のペットカテゴリの中で最も視聴された動画
* 国内の動画で二番目にお気に入り回数が多かった動画
* 国内の動画で10番目に評価が高かった動画
なんだそうです。


と紹介されていました。
彼女は日本のみならず、アメリカでも超有名ネコなんだそうです。
ブログ内、もしくはYOU TUBE・ニコニコ動画に彼女の愛らしい姿の動画が
たくさんUPされていますので、ご覧頂き、癒されてください。
特にブログの画像はモデルがいいのに加え、飼い主さんの写真の腕も
超一級品なので、素晴らしい画像となっています。

モアレさんを知ってから、毎日モアレさんを見て癒されています。
やっぱりネコはいいなぁ・・・

雲のバカヤロウ

2010-04-23 02:26:18 | 流星群・天文・宇宙のこと
・・・・・・・・・・・・

曇っています・・・
雨も降っています・・・
星どころか、空すら見えません・・・


現在極大予想時刻です。
5分おきに空を見に行く事20数回。
一度も晴れ間に出会いませんでした・・・

4/23 00:00

00:30

01:00


晴れる気配は一切無しです。

今回はあきらめですね。

また、こと座流星群関連で検索から訪問していただいた方の数が
30件近くもあり、本当に嬉しく思います。
知りたかったことが見つかっていれば幸いです。

次は5月6日極大の“みずがめ座η(イータ)流星群”。
しかし極大時間が16時頃と全く見えません。
規模も1時間当たり10弱と小さめのため、夜になる頃にはほとんど見えないでしょうね。

ちなみにこの流星群は、北半球ではみずがめ座が昇ってくるのは
午前3時頃のため、放射点の地平高度が低く、規模は小さいのですが、
南半球では年間最大級となります。
その規模は1時間当たり100個。
ペルセウス流星群に匹敵する規模だそうです。

大規模の流星群では、次は年間最大級のペルセウス。
極大が8月13日8時頃ですが、夜中の内に活発化するので、
また、月明かりもほとんど無く条件は良いはずです。
・・・雲さえなければ。

そこに期待しましょう。

こと座流星群

2010-04-18 00:48:48 | 流星群・天文・宇宙のこと
いよいよやってきましたこの季節。
流星群の開幕です。

しかし、明日明後日より1週間弱の間、
多忙となるため、更新できないと思いますので、
今回、こと座流星群についてまとめようと思います。

こと座κ(カッパ)流星群

・活動期間      4月13日~24日
・極大日       22日 26時頃 (23日 2時頃)
・観測適時間帯  月が沈み始める23日1時~3時頃
・予想HR       5~10         
・月齢        22日8 1時30分頃沈むので月明かりの影響はなし
・放射点の方角   22日21時頃北東から昇り始め、23日4時頃に天頂付近
            極大時間頃は 天頂から東方向に25°付近
・天気予報      22~23日 曇り(大阪)
・母天体       サッチャー彗星

(HR・・・好条件下で一時間に見られる流星数のことです)

最大の敵はどうやら天気ですね。

この流星群の特徴としては、
極大時間が短く、明るい流星が多いです。
また、安定してHR10弱くらいは出現しますが、
突発的に出現数が増える事もあり、近年では1980、82、92年に活発化しました。
また、今年は15日くらいにもいくつか観測され始めていますので、
突発の可能性も少なからずありそうです。

放射点は下図の★あたりです。

極大時間頃は天頂付近から東よりに北と南を
まんべんなく見渡せばよいかと思います


以下はふたご座のときの記事の使い回しです。

初めて見られるという方のために、
観測方法についての注意点ですが、基本的に肉眼でOKです。
双眼鏡等を使用すると見える範囲が狭いため、
見れる確率が下がってしまいます。

そして、全天を見渡すのには寝転がるのが一番楽です。
レジャーシート等用意し、できれば断熱シートを敷いた方がいいです。
まだまだ地面は冷たいです。

また、室内から出てすぐには暗闇に目が慣れていないため見えにくいですから、
完全に目が慣れるまで約30分くらいは見えなくても諦めてはいけません。
その際携帯等は開いてはいけません。
どうしても開かないといけない時は片目を閉じておいた方がいいでしょう。
最低限バックライトは消しておきましょう。
(観測者がたくさんいる所では強い光は厳禁です)

放射点についてですが、
よく勘違いされているのが、放射点を見ていれば流星が見えるという事。
これは大きな間違いです。
放射点を中心に放射状に流星が流れるので、
放射点近くでは軌跡が短い物しか見えません。
しかし、滅多な事では見られない静止流星が見れる可能性があるのは
放射点だけですが。

静止流星とは、自分の方向に向かって流れてくるため、
ほとんど移動が無く、一点が突然輝き、消滅する流星です。
まず見ることはできません。

話を戻して、放射点から離れるほど軌跡が長い流星が見れますので、
全天をまんべんなく見渡しているほうが見やすいです。
しかし、放射点から90°以上離れると、流星群の性質上見えませんので
早い時間に見られる方は注意が必要です。
逆に天頂付近に輻射点がある時間帯は全天で見ることができます。

とりあえずこんな所でしょうか。

後は気温の対策を十分にしておく事と、
深夜ですので、事故に気をつける事ですね。
できる限り一人で行かない方がいいです。

あとは職務質問にも気をつけて下さい。
やましい事はなくても彼らはしつこいそうです。



今回の流星群は3大流星群に比べ非常に数が少ないので
見ごたえが無いかもしれません。
見慣れていない方は見られない可能性も高いです。

しかし、散在流星を見るよりははるかに確率が高いので、
この時間帯が空いているという方は(非常に少ないでしょうが)
空を見上げてみるのもいいかもしれませんよ。

大火球?隕石?

2010-04-17 02:53:00 | 流星群・天文・宇宙のこと
夜空に「巨大な火の玉」、隕石か 米中西部

14日夜、アメリカで大火球が目撃されたそうです。

上のリンクはCNNの日本語サイトですが、
ここに動画があります。

なかなか大きな火球ですね。
隕石ではないかといわれていますが、まだ破片などは発見されていません。

隕石と流星の違い、ごく簡単に言うと、地表まで届いて発見されれば隕石で、
空中で燃え尽きてしまえば流星です。

しかし、地表にかなり近いところまで接近していたようですので、
その衝撃音はものすごかった事でしょう。

火球とは・・・流星の中でマイナス4等級より明るい流星の事です




しかし、この大火球、上には上があります。



これは2009年11月21日にアフリカで観測された大火球です。
とんでもない大きさの物が落下してきています。
サムネイルだけでみると、夕日みたいですね。

そして、さらにとんでもない映像がこれです。


こちらも2009年で、上の数日前の11月18日、
アメリカコロラド州~ユタ州周辺で撮影された映像です。

もう世界の終わりかというようなものが飛んできています。
爆発の規模はTNT火薬0.5~1㌔㌧とか。
広島型原子力爆弾(リトルボーイ)がTNT換算で15㌔㌧ですので、
およそ1/15~1/30くらいの規模。
かなりの破壊力を持っています。

かつて、恐竜が全滅した原因は巨大隕石(小惑星)の衝突にあるといわれます。
いったいどれだけの迫力があったのでしょうね。

また、今回のような大火球と聞くと、
ツングースカ大爆発を思い浮かべます。

これは空中で分解した火球によって引き起こされた爆発で、
爆発エネルギーはTNT換算で約15㌔㌧(リトルボーイと同等の威力)だったそうです。
これは最大100mの特大火球だった可能性があるといわれますので、
もし、地表にまで到達していたらどうなったのでしょうね。

こと座流星群もいよいよ活動期に入り、もうすぐ極大を迎えます。
遥か上空での輝きを見る分にはいいのですが、
間違っても地表に到達し、大きな被害を出すようなものは
降って来ないで欲しいです。

小惑星探査機はやぶさ

2010-04-16 03:27:03 | 流星群・天文・宇宙のこと
はやぶさ(隼)と聞いて何を思い浮かべますか?

多くの人は鳥でしょうか。


バイク好きの人はこちらでしょうね。
スズキ GSX1300Rハヤブサ (2007年式)

もしかしたらこの戦闘機を思い浮かべる方がいるかもしれません。
キ43一式戦闘機「隼」

勇猛で俊敏なイメージのあるこの名前。

偉業を成し遂げたこの名前を忘れてはいけません。
小惑星探査機「はやぶさ」 MUSES-C

偉業とは2005年11月、地球と火星の間の軌道を周回している
小惑星「イトカワ」への着陸と、表面物質の採取。

まず、イトカワへ着陸し、再び離陸した事が第一の偉業。
地球と月以外の天体で着陸後の離陸したのは史上初めてです。

この離着陸を2回行い、同時に第2の偉業である表面物質の採取が行われました。
しかし、後の調査でこの表面物質の採取が行われていない可能性もあるようです。
採取の方法が、小さな金属製の弾丸を撃ち込み、
舞い上がった破片を採取するというのもですが、
この採取シーケンスに弾丸発射中止のコマンドが
紛れ込んでいた事がわかったそうです。
ただ、電源系統が一度リセットされているため、最終結論ではありません。
採取時のデータでは採取されている可能性のほうが高いそうです。
これは帰ってきてみないとわからないようですね。

このはやぶさは苦難の連続です。
2003年5月に打ち上げられた後、7月にイオンエンジン1基が出力不安定に。
2005年7月に姿勢制御装置3基中の1基が故障。
10月に2基目も故障。
11月にイトカワから離陸した直後、燃料漏れ。
12月、再度燃料漏れし、通信も断絶。
この時にバッテリーが全て放電され、電源が落ちたようです。
さらに化学エンジン用の燃料が全て漏れ出し使用不能に。
この時、当初の予定だった2007年夏の帰還をあきらめ2010年6月に延期。
翌2006年1月に通信復活し、3月に位置を特定。
2007年4月イオンエンジン2基目が停止。
2009年11月イオンエンジン3基目も停止。

キリが無いほどたくさんのトラブルに見舞われながら、
その度に乗り越えられたのは、これらのアクシデントの大半は予測されており、
何重にも整えられたバックアップと自動復旧できる設計、
そして燃料ガスを姿勢制御に転用するなどの機転等のおかげのようです。

地球に針路をとったといえども、まだ数回の針路調整が残されています。
さらに、現在稼動中のエンジンは故障したエンジンを2基つないで
1基分の出力を確保しているイオンエンジンのみ。
(このエンジンの使い方も史上初めてだそうです)
化学エンジンのほうは燃料が無く稼動できません。
また姿勢制御装置も1基しか動いていません。

エンジンが止まってしまえば針路調整が出来ず、通り過ぎてしまいます。
姿勢制御が出来なくなれば、着陸地点の安全が確保できず、着陸できません。
着陸できたとしても、着陸予定地点はオーストラリアの砂漠地帯なので、
見つけ出すのは不可能です。

つまりは綱渡り状態ということです。

もともとの計画は宇宙空間でのイオンエンジンの1000時間稼動でした。
小惑星での試料採取や地球帰還は目標は大きくということで設定されていました。
段階としては優先順位が6番目・7番目の項目です。
それが現実となる事が目前となってきました。

しかしここまでがんばってきたはやぶさ、実は地球に戻ってきても
着陸する事はかないません。
大気圏で燃え尽きる運命となっています。
着陸できるのは試料を積んだカプセルのみ。

なんだかこれまでの故障は地球に帰って燃え尽きるのを
怖がっているように感じてしまいます。
しかし、帰ってくる場所は地球しかありません。
ここに待っている人たちがたくさんいます。

太陽系の進化をたどる手がかりになるかもしれないイトカワの表面物質を守り、
地球まで帰還しようとしているはやぶさ。
彼の体が燃え尽きようとも、彼の偉業は燃え尽きることなく
後世に語り継がれる事でしょう。