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《落日菴執事の記》 会津八一の学芸の世界へ

和歌・書・東洋美術史研究と多方面に活躍した学藝人・ 会津八一(1881-1956)に関する情報等を発信。

秋艸51号

2021年05月12日 | 日記






「秋艸」51号が届いた。
「秋艸」(しゅうそう)は、新潟市會津八一記念館の「友の会」のような位置付けである「秋艸会」が年2回発行している会報。 

今号で面白かったのは、今成尚志氏の「會津八一先生と今成家」である。
新潟の漬物の「山家漬」の題箋を八一が書いたことは、よくしられているが、氏の曾祖父にあたる今成隼一郎と八一は新潟中学校で同窓であり、親友であったという。若い八一の豪放磊落なエピソードが語られて面白い。明治人らしいというか、おおらかで痛快な話である。

お読みになりたい方は、ファックスか郵便で秋艸会に問い合わせを。
〒950-0088
新潟市中央区万代3-1-1 メディアシップ5階
新潟市會津八一記念館内秋艸会事務局
FAX.025(282)7614


2007年の秋艸忌

2021年05月06日 | 日記


2007年(平成19年)の秋艸忌(東京練馬区・法融寺)でのスナップが出てきたので、ご披露に及びたい。

写真の紳士は、研究者の喜多上氏だ。
氏は当時丁度還暦であられたと思う。他の追随を許さぬ精緻な八一研究を次々とものされて、本当に充実しておられた。

来たる5月8日は氏の御命日にあたる。

ちなみに、ブログの読者の方で、昔の秋艸忌の写真をお持ちの方があれば、ぜひ落日菴執事までお譲りください。ブログに掲載し、永く皆さんのご高覧に供したく思います。



バリアフリー能 観能記@横浜能楽堂

2021年03月20日 | 日記
3/20に横浜能楽堂で開かれた『バリアフリー能』を見ることができた。

【バリアフリー化の内容(一部)】
・介助者1名まで無料
・演能中の途中入退場自由
・チラシや台本に読み仮名を記載
・FAX、Emailでのチケット申し込み受付
・バリアフリー施設見学会実施
・施設見学会のオンラインコンテンツ配信
・字幕、副音声付の公演動画配信

上記のようなバリアフリー化が進んでおり、比較的能をみている私自身もわかりやすく、かつ快適な時間を過ごすことができた。開催に関わってくださった全ての方に感謝申し上げる。


御出演は下記の先生方。
【解説】武田宗典

◆狂言「樋の酒」(和泉流)
シテ(太郎冠者)三宅 右近
アド(次郎冠者)三宅 右矩
小アド(主)
三宅 近成

後見:前田 晃一

◆能「清経 替之型」(観世流)
シテ(平清経) 武田 友志
ツレ(清経の妻)武田 文志
ワキ(淡津三郎)福王 和幸
笛 :杉 信太朗  
小鼓:飯冨 孔明
大鼓:佃 良太郎  
後見:武田 宗和 武田 尚浩   
地謡:武田 志房 岡  久広    
   松木 千俊 小早川 修 
   武田 宗典



チケットが点字である。













道真と八一 ー北野天満宮の梅苑ー

2021年03月01日 | 日記
北野天満宮の梅園を観た。馥郁たる梅花に酔って、京都の初春を満喫したことである。
よく知られている通り、北野天満宮は菅原道真を祀っている。

かつて会津八一は九州を旅した時、観世音寺の鐘を観て一首を得ている。

このかねの
なりのひびきを
あさゆふに 
ききてなげきし
いにしへのひと 
(この鐘の鳴りの響きを朝夕に 聞きて嘆きし古の人)

讒言により左遷された道真公は、朝夕この鐘を聴いて嘆きを深くされたろうと、浮世の俗事に痛めつけられた道真を労るかのような一首である。