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ネット・プロレス大賞2019⑤[最優秀興行]

2020-01-28 18:18:00 | スポーツその他
《ネットプロレス大賞2019 〜最優秀興行〜》

投票内容晒そうのコーナー5項目め。

さて、今年も全体発表まで終わりましたので、
あとはもう私のやる気が失われないうちに、
できる限りサクッと終わらせたい。
と思ったらもう10日くらい過ぎつつある。
ジワジワと遅れていくに違いない。



最優秀興行に関して言えば、基準なんてなくて、
ごくごくシンプルに楽しかったかどうか。
2019年、楽しい興行が多すぎて、八つ巴〜九つ巴くらいの
大接戦となりました。
個人的に、選ぶのに一番苦心した部門です。



1位 2.16 マッスル「マッスルマニア 〜俺たちのセカンドキャリア〜」 両国国技館
2位 3.9 モーニング闘争2019 スポルティーバアリーナ
3位 8.20 ぽっちゃり女子プロレス 新木場



1位は、復活のマッスル。
もう、これは仕方がない。
1位に推さざるを得ないし、何なら1位を獲ってほしかった興行。







2010年のマッスル坂井引退に伴い、約束された「20年後のマッスル開催」。

その間、引退したはずのマッスル坂井がなんやかんや復帰したり、
プロレスキャノンボールの喧騒や、新日本プロレスとの軋轢に端を発した
「マッスルメイツの2015」等、“マッスル的なもの”はジワジワと供給されてきましたが、
約束から10年目にして両国国技館でまさかまさかの「マッスル」そのものの開催。

喜び勇んで3万円の株主シートを購入するくらいには、
力を入れてみなければいけない興行でした。

そして蓋を開けてみれば、そこにあったのは紛れもないマッスル、
紛れもない“プロレスの向こう側”の世界。










これだけ面白く、これだけ楽しい空間を紡ぎ出した先にあったのは、
“マッスルにしかできない、両国メインイベント”。
…この文字を打つだけでも泣きそうになる。

2019年はなんとなく、小会場でも大会場でも変わらないプロレスラーの在り方、
みたいなものが個人的には通年のテーマというか、そんな意識が働きましたが、
その最たるものがこの興行。

数十人の前で展開するプロレスも、
両国国技館のメインイベントで4000人超の観客、視聴者の前で展開するプロレスも、
いずれも変わらないアントーニオ本多とDJニラのプロレスリング。

マッスルがなかったらプロレスラーとして世に出ていなかったであろう
アントーニオ本多、
マッスルがなかったらプロレスラーを辞めていたかもしれないDJニラ。
二人があらゆる意味で、両国メインイベンターに相応しいプロレスラーであること、
その証明。

全体発表を見る限り、ベスト興行への得票はかなり割れていたように思います。
だからこそ今回、どうにかこの興行に1位を獲ってほしかった。
それは素晴らしい興行をした、という記憶や記録だけではなく、
こういうプロレスの形があって、
こういうプロレスの形が、“勝てる”ことを示して欲しい…
いや、示したかった。

だからこそインディー大賞の3位、ネットプロレス大賞での2位という結果は、
健闘ではあるだろうけれど…
…個人的には、悔しい結果です。
いや、別にただのイチ観客ではあるのですが。
それでも、悔しい。
やっぱり後々振り返ったとき、“1位”であること、“勝つ”ことがもつ意味は絶対だと思うので。

…文字にしてみると割と悔しさひとしおで、中々続く言葉が思い浮かばない。

マッスルは続く。
まっするが始まる。
そしてもう、約束の2030年にはすでに折り返しに入りました。





来たる約束の日へ、
“プロレスの向こう側”の力を信じて。



2位に挙げたのはモーニング闘争2019。





もはやこの興行の背景を説明するのもなんですが…

ヤス久保田選手が毎日欠かさず続けてきた
“モーニングツイート”(喫茶店のモーニングの模様をお届けするツイート)を、
「誰も見てないから辞める」と突然の終了宣言をし始めたことに端を発し、
「名古屋で久しぶりにプロレスしたくて、あわよくば試合できないか」という
邪な(?)思惑で難癖をつけた藤田ミノル。






その難癖に呼応するように「実は私も密かに見てました」という
レスラーが名乗りを上げたり、ただ騒動に興味を持って覗いたりと
(ツイッター上で)様々なレスラーの思惑が絡み合った結果、
“事前会議”を経て、最終的に興行という形で落とし前をつけることになりました。

ヤス久保田率いる“名古屋モーニング軍”と、
藤田ミノル(巡査)率いる“モーニング警察軍”にドラフトという形で分かれ、
3月9日。
血で血を洗うモーニング闘争が開戦となったわけです。





さて。

10名ほどのプロレスラーが参加するこの興行ですが、
スポルティーバアリーナのキャパシティには限りがあり、
用意できた座席は80席。
それではどう考えても採算が合わないということで、
“超協賛”“協賛”という特別席が設けられたこの興行。
蓋を開けてみれば、観客の半数ほどが“超協賛”“協賛”だったという、
人数的には少ないながらも、異様な期待の目が注がれることになったこの興行。









内容の素晴らしさについてはもはやキリがないので、
この興行を2位に挙げた理由を申し上げますと、
会場キャパシティ的に少人数しか見届けられないにも関わらず、これだけの期待と熱量を、
ツイッター等SNSでの(ほぼ難癖という理不尽な)やりとりを通じて生み出してみせたこの“闘争”フォーマットの確立。

プロレスラーが戦う理由なんて、とても雑に言ってしまえばなんでもよくて、
ただ見解の相違、立場の相違があれば、それだけで闘争の火種になる。
そしてこの闘争フォーマットの恐ろしさは、
このあまりに小さな火種を、ちゃんと火として起こしてしまうこと。
ドンドンその火は大きくなって、やがてみんなその熱に飲み込まれていく。
恐るべきマッチポンプ。

2019年にこの闘争シリーズは猛威を奮い、
オフィシャル(?)には2度(モー闘、農闘)ですが、
BASARAにおける宴闘、藤田プロレス☆スクールという派生作品…?も
次々に生み出されていきました。

また、この興行をきっかけに藤田ミノルとディック東郷という
プロレス界のバガボンド二人が急接近。
ディック東郷が東京愚連隊に加入したり、
出版イベントにゲスト出演したり、
中止になってしまいましたがプロレス侍を企画したり。
恐ろしい組み合わせが生まれてしまいました。





元々、こうしたうねりを起こせる力を藤田ミノルというプロレスラーが、
また、そこに何らかの形で惹かれたレスラーたちは持っていて、
それがこの一つのフォーマットに乗ることで、
次々形になっていくものとなりました。

ある意味でのイノベーション、
その発端となったモーニング闘争を、
2019年外す訳には行きませんでした。



3位は悩みました。
悩んで悩んで悩んで…
結局、もう一回名前を挙げることになったのが、
8.20ぽっちゃり女子プロレス新木場大会。





この大会を挙げた理由は、最優秀団体で示したとおりです。

どちらも素晴らしかった2大会中、あえて、
こっちの大会がより、凄かった…
ということを示したかったから。

それは試合どうこう、テーマどうこう以上に、
一回目で膨れ上がった期待値を、見事に超えていったこと、
という点が何よりもこの大会の素晴らしかったところ。

ぽっちゃり女子プロレスとともに、
今成夢人というプロデューサーの手腕と、
まなせゆうなという助監督の力については、
2020年も凄まじい期待の目を向けることになると思います。



…さて、2019年、素晴らしい興行が多すぎました。

思うに素晴らしい興行とは、“素晴らしい試合がたくさん生まれた興行”という
だけでは、語れない部分があります。

興行全体を通じて、振り返ってみたときに残った感情、
それの大きさがより大きい大会が、
個人的にはやっぱり“いい興行”と言いたくなる部分。

最後の最後まで3位に名前を挙げるかどうかを考えたのは、
YMZ後楽園大会。





やはりこちらについても最優秀団体の項で言及しましたが、
概ね“普段どおりのYMZ”を後楽園ホールに持ってきて、
そのまま平日の雨の中を満員にしてしまった。
これはもう、間違いなく快挙。
それだけ素晴らしい空間を日々提供し続けてきたことの表れでしょうし、
実際、大会そのものがもう徹頭徹尾ゴキゲンで、素晴らしかった。
“YMZが面白い、素晴らしい”ということについてはとにかく
2019年を振り返るにあたって書き残しておきたいところでした。



過去何度もこの部門に名前を上げている、
高梨将弘(一回は酒呑童子として)のプロデュースする興行は、
今年も2大会とも素晴らしかった。



































個人的には好きなものが全部詰まっていて、
それでいて高梨将弘自身のエゴ…
普段は表に出さない、“やりたかったこと”というか、
“やらなければいけないこと”が伝わる大会。

なんとか名前を挙げたいところでしたが、
投票の枠が3つしかないところに今年はもう本当に悩まされました。



自主興行系もかなり見に行きましたが、
チェリー自主興行がやっぱり本当に素晴らしくてですね。













かつて主催していた“ファンタジーイリュージョン”を
何度か観に行ったことがありまして、その時から興行主としての
チェリーさんに全幅の信頼を置いています。
ぜひ、今回は叶わなかった愛弟子・優宇とのシングルマッチを、
願わくばチェリーさんの主催する興行の中で、
改めて実現させてほしい。



もう一つ、強い候補だったのが我闘雲舞の7.2新宿大会。






















エースである里歩の所属最後となる大会は、
我闘雲舞のこれまでの歩みが詰まりに詰まっていて、
その一方で、現在の所属選手たちが最大限の力を発揮していて。
過去も現在も、そしてこれからも。
全部含めて、一つの我闘雲舞。



名前を挙げたくなるのは、いずれも、
私にとっての好きなもの。
でも、好きっていうだけではなくて、
なんといいますか…
私だけじゃなくて、会場に集まってる人たち皆もたぶん、
それが好きで。

そしてその好きなものを、
皆がとっても大事に思ってるということが、
興行を通じて改めて感じ入る部分がたくさんあって。

その言葉にならない感覚と、“嬉しさ”を、
何度でも味わいたいがために日々、
会場に足を運んでしまう。

それはもう、やめられない。

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