カレー屋(EXA)

エキプロ5で遊ぶブログでした。もはやその名残りはほぼない。

観戦メモ2020:1月

2020-02-04 18:00:00 | スポーツその他
ネットプロレス大賞の全体発表が終わると
ようやく1年が終わった心持ちになりますが、
1月もたくさん興行あるんですよね。

1月は24興行。

多い。
それでも、行けるだけ行ったという訳でもないというのが恐ろしい。
お金はない。



《最優秀試合候補》
1.3 DDT 後楽園 田中将斗vsクリス・ブルックス
1.4 東京女子 後楽園 中島翔子vsハイパーミサヲ
1.4 崖のふち女子 板橋 松本都vsクリス・ブルックス
1.13 DDT 住之江 竹下幸之介&勝俣瞬馬&飯野雄貴vsアントーニオ本多&平田一喜&くいしんぼう仮面
1.13 ガン仁田 住之江 渡瀬瑞基&ミス・モンゴルvsアルティメット・スパイダーJr&青木いつ希
1.22 BASARA 新宿 FUMA&久保佑允vsバナナ千賀&ツトム・オースギ
1.25 我闘雲舞 市ヶ谷 アントーニオ本多vs駿河メイ
1.26 九州プロレス 北九州 入江茂弘vs野崎広大



年明けからたくさんプロレスの興行がありましたね。

凄まじいまでの強さでD王を突破した田中将斗と、
スペシャルシングルマッチという形で相対したのはクリス・ブルックス。















英国でFMWのビデオを見て育ったという重症プヲタである
クリス、その憧れを前にして、短い時間ながら目一杯戦い、
田中将斗の強さに敗れる。

それでもなんといいますか、プロレス好きなプロレスラーが、
自身の憧れや“好き”を前にして、好きなプロレスをやっているさまは、
いつだって見てて楽しい。



東京女子のイッテンヨンは好試合がたくさんありました。
その中でとりわけ印象深かったのが、
帰ってきた特殊ルールの匠・ハイパーミサヲの復帰戦。

ピニャータマッチというバラエティ感溢れる試合形式かと思いきや、
中島翔子が持ち込んできた“公認凶器”怪獣(のソフビ人形)の効果も相まって、
興行の序盤戦からなんだかんだゴリゴリのハードコアマッチが展開されるという不思議。


















ハイパーミサヲの帰ってきたな感が凄かった。
…まあ、翌日改名してしまいましたが。



イッテンヨンの最大の衝撃は、
板橋グリーンホールにぶちまけられた、
ありったけのクレイジー。















とあるプロレスラーは、松本都をこう評したそうです。

“他人の狂気に、自分の狂気を上塗りする。それだけしかないレスラー。”

プロレス評論家プロレスラーの評は、
まさにそのとおり。

プロレス大好きなのに東京ドームに背を向けて
この板橋グリーンホールまでノコノコやってきた
クリス・ブルックスとドリュー・パーカー。
敬意をもって“バカ外人”と渾名される彼らを前にした松本都が見せたのは、
もう、まさしく、狂気の上塗り。

松本都の何が怖いって、ハシゴに登るときは「怖い」、
画鋲をマットにぶちまけて「初めてつかう!痛い!」と宣いながら、
いざ、自分が飛んだり、受けたりした際には、
その痛みには一切目を向けず、はたまたリアクションもなく、
“あ、次はあれやらなきゃ”という義務感にでもかられているかのように、
画鋲だらけの背を意にも介さず、竹串を手にするところ。

葛西純や竹田誠志にみるクレイジーは、
その“度合い”の逸脱だと思ってます。
それに対して、松本都が見せるクレイジーは…
決定的に、何かが欠落している。
その欠落が何なのかと言われればまだ上手く言葉にもなりません。
ただ、何かが、ない。
そしてその有様は、ただただ、恐怖。



こんなものを見せられてしまうと、
もしかしたら、“イッテンヨンにドームにいかない”という選択肢が、
一部のプロレスファンに定着する可能性を感じました。

恐るべし、崖のふち女子。



電流爆破に見せられて思わずチケットをとったガン仁田興行、
その前に同会場で行われたDDTも合わせて観に行ったわけですが…
セミの6人タッグマッチは、完全にとんでもないものを見せられた。











この頃のくいしんぼう仮面の定番となっている
“神輿やないねんから!”(ガチンコラーメン道)を皮切にして
様々な“定番”や飯野雄貴の奇怪な行動が散りばめられたかと思いきや、
くいさんは前日の我闘雲舞でラーニングしたと思しき
“トロピカル殺法”まで繰り出す始末。
もう、完全に客に伝わる試合なんかする気がない。
そしてこの試合恐ろしいことに22分を超えるロングマッチになるという。
いやー、行ってよかった。



ガン仁田興行は、興行全体通じてインパクトがありまして。
セミの冨永vsクリス・ブルックスも試合として充分面白かったのですが、
私の中で一番バシッと頭に刻まれたのが、第2試合。







別に誰に頼まれたわけでもないであろうに、
大仁田厚の関わる興行前半の独特の“重さ”の中で、
無理矢理にでも空気を作っていったアルティメットスパイダーJrと、
臆することなくそこにスッと乗っかった青木いつ希。
そしてそのテンションに合わせてか合わせずにか、
突如としてミス・モンゴルとの“母子”関係をぶっこむ渡瀬瑞基。

もはやどうしようもないおかしなテンションの試合ながら、
おかしなテンションのまま突っ走りきったのがまず凄い。

そして試合後に、このぶっこまれた母子アングルに対抗心を燃やした(?)
スパイダーが、師匠(的な人の一人)・くいしんぼう仮面の
“神輿やないねんから!”をここでもぶっこんでくる、その勇気。

プロレスラーは、強いな…



BASARA独立後初となるビッグマッチは大変いい興行でした。
その中で試合として特に印象に残ったのが、
セミファイナルのタッグタイトルマッチ。



















前半戦相手に捕まり、展開としては完全に押されながらも勝ち切る、
思考の死角から飛んでくるコンビネーションの数々に驚かされました。
なんといいますか、改めてS.O.Sって凄いなと



(私の中での)“ベストバウトマシーン”アントーニオ本多vs駿河メイの
二人によるシングルマッチに外れなどあるわけもなく。
(ほぼ)500大会開催を記念して行われたのは、
“500カウントマッチ”…ありとあらゆるカウントを合わせ、
500カウント目をとった方が勝利するという(レフェリーが)過酷なルール。

200、300、400回記念の際にはアントーニオ本多vs米山香織という
恒例のカードとなっていましたが、
(米山香織のスケジュールが押さえられなかったため)カウントファイターとして、
新たに駿河メイが加わることになりました。







試合の模様はぜひ、You Tubeでご覧下さい。

あと全く関係ありませんが、私は何故かこの日の帰り道、
偶然にも路上でバナナの皮が落ちてるのを見かけるという、
よくわからない奇跡に遭遇しました。






どうしても観たいカードがありまして、
1.26は北九州まで九州プロレスを観に行ってきました。

観たかったカードは、緑の獣対決。
野崎広大vs、入江茂弘。




試合は正直…期待通り。
いや、期待以上。
野崎広大、凄い。



















九州プロレス生え抜きの野崎広大は、
柔道をバックボーンとする若き怪物。
この風貌ですが、まだ弱冠22歳。

22歳にして、入江茂弘と正面からパワーで渡り合うことのできるという
この衝撃はちょっと、抱いていた期待を大きく超えている。

最後は入江茂弘の“ばってんボンバー”からのビーストボンバーに散りましたが…
この怪物の可能性を、これまでで最大限に見せてもらった気がします。

素晴らしかった。






《最優秀興行候補》
1.4 崖のふち女子 板橋
1.27 まっする1 新木場

崖のふち女子プロレスのイッテンヨンは、
まあ、ワンマッチなので必然的に試合とイコールでここにノミネート。





大社長が試合後集まった観客に「お前ら伝説を見たよ!」と
興奮した口調で言ってましたが、いつもは大社長大袈裟なのでアレなんですが、
ここに関しては同意せざるを得ない。

少なからず、伝えるべき何かがありました。



「まっする1」は、ものの見事にマッスルで、まっする。





…これだと何が言いたいかまるで伝わりませんね。

昨年2月に最高傑作と言える「マッスルマニア」を経て、
これまで一緒にやってきたマッスルメイツとはまた異なる新たなメンバーで
始動することになった「まっする」…“ひらがなまっする”は、
顔触れとして新しく、また、手法についても一部刷新されていました。








しかしながら、それでもあの空間は、確実に“マッスル”。

どこかに張り巡らされた伏線、もどかしさを抱える誰か、
その誰かへの叱咤と、垣間見える本気。













彰人から渡瀬瑞基へと向けられた言葉は、
“台本のある世界”を本気の熱量で覆うようで、
この世界観の境界線を見事にグッチャグチャにしてくれて、
言いしれない息苦しさみたいなものを感じさせ、
リングの上で展開される世界に没入させてくれました。









マッスルの一つの標語である“プロレスの向こう側”というフレーズは、
今回の“まっする”使われませんでした。
これもまた意図的に使わなかったのかもしれませんが、
それでも、見せてくれたのはやっぱり、“プロレスの向こう側”の世界。

ああ、また、まっするが…マッスルが始まるんだな、という実感を、
ヒリヒリと感じる一夜でした。




《最優秀新人候補》
薄井鉄央(BASARA)








昨年12月28日のBASARA後楽園大会でデビューした薄井鉄央選手。

まだプロレスラーとしての背景をあまり知らないのですが、
デビューしたばかりでできることが限られる中、
その中でできることを最大化するような戦いっぷりの良さが大変目を引きました。

デビュー戦で好印象でしたが、続いて見た風戸大地戦でも、
風戸大地のおかしなハイテンションに負けないほどの声を張り上げて
戦う様は、もう、とても見事。
超期待。




《最優秀タッグ候補》
新井健一郎&藤田ミノル(九州プロレス)



まだ今年この組合せで試合してない…どころか、
まだ一回しか組んでないけど名前を挙げておこう。
3.22九州プロレスアクロス福岡大会で挑戦予定の、
“日本一めんどくさいタッグチーム”。

この二人に、決してマイクをもたせてはならない。



《最優秀団体候補》
崖のふち女子プロレス
マッスル



どちらもどうやら一定期で開催するようなので、
最優秀団体の候補も必然的にこうなる。
…団体・マッスルの主催する新たな興行・まっするっていう整理なんですが、
これであってますでしょうか…



《ベストモーメント》
1.19 オレンジタウン 翔太「1.5 東京ドーム、オカダ・カズチカvs内藤哲也戦でオカダ・カズチカがインプラントを繰り出したときの海野レフェリー」





《MVP候補》
ディック東郷

独断と偏見で選ぶ1月の月間MVPは
“レスリングマスター”ディック東郷。





1月1日のプロレス侍はインフルエンザ蔓延する中で残念ながら中止となりましたが、
急遽YMZで朱崇花とシングルマッチを戦い、
試合後にはなんと東郷さんが…あの東郷さんがイス取りゲームに参加するという
恐ろしい事態に発展し、大阪プロレス出身の吉野恵悟レフェリーを硬直させました。





そしてその週のNOAHに突如として現れると、
グローバルジュニアリーグ2020に電撃参戦。
もはや年齢の話をするのは大変失礼かと存じますが、
に、しても、齢50にしてジュニアの最前線に身体一つで飛び込み、
結果準優勝って、どんだけ超人なんだろうこの人は。




ということで1月は東郷さん。
異論は認めない。
絶対に。



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