まりちゃんは、今朝は暗いうちから、めそめそが始まりました。
今日は、保育園の日だと知っていたからです。
私の布団に滑り込んで来ました。
そして、特に何も言わず、メソメソしながら、時々眠っていたようです。
まりちゃんは、保育園の先生に言われたことがあります。
「今日一日、何をするか、ママやパパとお話して、そしてメモをして、それを持ってきてみたらどうでしょう。」ということでした。
まりちゃんは、大好きなシールを準備して、お友達にあげる気満々でした。パズルをしたり、お絵描きをしたり、それから、外でお友達と遊ぶことも想定しました。
昨晩は、そんな感じで、ご機嫌に眠ったのですが、朝起きてみると、なかなかそれは難しいことでした。
目が覚めてから、しばらくソファーでごろごろしていたまりちゃん。
ママは「何食べる?」と聞いてみましたが、
「何も食べたくない。」との答え。
そしてしばらくして、
「フルーツだけ食べる」と大好きな桃を食べました。
それから、
「ママ、お腹が痛い。」
「そう?じゃぁ、トイレに行ってみたら?」
「トイレに行っても治らないかもしれない。」
「いいから、ゆっくり行って見てごらん。」
「治らない。」
「じゃあ、そこに横になっていてごらん。」
「ゴロンしても治らない。」
「静かに座ってて。」
「座っても治らない。」
そんな感じの会話を繰り返すこと一時間。
ついにまりちゃんが涙をポロポロ流し始めました。
「まりちゃん、今日は行かない。」
ママは、
「でも、行ってみたら、楽しいかもよ。お友達も待ってるし。今日はLちゃんも、Jちゃんもいるの。まりちゃんのこと待ってるよ、きっと。ほら、このシールあげるんでしょう。」
と諭そうとするも、
まりちゃんは
「イヤだ」の一点張り。
今日は、とにかく、送っていって、そこですばやくお別れをする。そんな予定でした。
でも、これでは、送っていくこともままなりません。
まりちゃんは、椅子にへばりついて離れませんでした。
力で連れて行くことは無理でした。
まりちゃんには、小さな弟もいますから。
困ったママは、勤務中のパパに電話をしましたが、忙しいのか取ってくれません。
こんな時、緊急で相談に乗ってくれる専門家がいればいいのに・・・
ママは本気で思いました。
仕方なく、ママは保育園の園長先生に電話をしました。
「先生、今日は無理だと思います。」ママはしょんぼりと言いました。
「でも、まりちゃんに『先生とお話があるから』と言って、連れてきてはいかがですか。」と勧められました。
これは、まりちゃんを半ば騙すような方法だったので、ママは、心の中で躊躇がありました。
でも、言ってみたら、楽しかったということもあるかもしれないと、
ママはやってみることにしました。
まりちゃんは、不安そうに、
「お話するだけだよね?ママいるよね?」と繰り返しました。
「お話するだけだよ。でも、大丈夫そうだったら、いてみようね。」と言いましたが、
「いやだ・・・」と泣いていました。
保育園に着くと、まりちゃんは思いのほか、リラックスしていました。
お友達が、
「まりちゃん、どうしたの?最近、会ってなかったよね。」と門のところまできてくれたのです。まりちゃんはちょっと嬉しそうでした。
園の中では、他にもまりちゃんに話しかけて、遊んでくれる子がいました。
でも、やはり、まりちゃんはなかなかママから離れようとはしてくれませんでした。
頼みの綱だった園長先生は、その時、訪問客の対応に追われていて、ママはまりちゃんを置いてくることはできませんでした。
経験の浅いほかの先生は、まりちゃんに話しかけてくれるものの、腫れ物を触るような感じで、なかなか積極的にまりちゃんに何か促してはくれません。
ママは一時間、待っていました。
でも、まりちゃんは、やはり駄目でした。
そして、ママも悲しくなってしまいました。
泣いてはいけない。
でも、助けてくれる人がいない心細さ。
ママはあっくんを抱っこして、そして、まりちゃんを抱えて、途方にくれてしまいました。
まりちゃんのクラスの先生が話しかけてくれた途端、ママは泣き出してしまいました。
そんなママじゃいけません。
分かっています。
でも、ママは一人で抱えきれませんでした。
まりちゃんも泣いていました。
路頭に迷った二匹の子犬のように。
園長先生が、
「ごめんなさい。今日は、私が悪かったわ。」と言ってくれましたが、
ママは、先生が助けてくれなかった腹立たしさと、心細さ、それと同時に、
こんな風に手がかかるまりちゃんを連れてきて「ごめんなさい」という思いが溢れて、
また泣いていました。
「ごめんなさい。今日は時間をかけすぎたので、まりをここに置いていくことはできないと思います。連れて帰ります。」と泣きながら、保育園を出ました。
後ろからまりちゃんが着いてくる足音が響きました。
ママはどうすればいいんだろう。
小児精神科のお医者さんに会える日まで10日余り。
それまでどうすればいいのだろう。
泣きたくなんてないのに、涙がこぼれます。
まりちゃんも、他の子供たちのように、元気に遊んでくれたらいいのに・・・・と願ってしまう親心は、やはり消えません。
以前のように、元気に
「Bye, Mummy」と言ってくれるまりちゃんは、いつか帰ってくるのでしょうか。
今日は、保育園の日だと知っていたからです。
私の布団に滑り込んで来ました。
そして、特に何も言わず、メソメソしながら、時々眠っていたようです。
まりちゃんは、保育園の先生に言われたことがあります。
「今日一日、何をするか、ママやパパとお話して、そしてメモをして、それを持ってきてみたらどうでしょう。」ということでした。
まりちゃんは、大好きなシールを準備して、お友達にあげる気満々でした。パズルをしたり、お絵描きをしたり、それから、外でお友達と遊ぶことも想定しました。
昨晩は、そんな感じで、ご機嫌に眠ったのですが、朝起きてみると、なかなかそれは難しいことでした。
目が覚めてから、しばらくソファーでごろごろしていたまりちゃん。
ママは「何食べる?」と聞いてみましたが、
「何も食べたくない。」との答え。
そしてしばらくして、
「フルーツだけ食べる」と大好きな桃を食べました。
それから、
「ママ、お腹が痛い。」
「そう?じゃぁ、トイレに行ってみたら?」
「トイレに行っても治らないかもしれない。」
「いいから、ゆっくり行って見てごらん。」
「治らない。」
「じゃあ、そこに横になっていてごらん。」
「ゴロンしても治らない。」
「静かに座ってて。」
「座っても治らない。」
そんな感じの会話を繰り返すこと一時間。
ついにまりちゃんが涙をポロポロ流し始めました。
「まりちゃん、今日は行かない。」
ママは、
「でも、行ってみたら、楽しいかもよ。お友達も待ってるし。今日はLちゃんも、Jちゃんもいるの。まりちゃんのこと待ってるよ、きっと。ほら、このシールあげるんでしょう。」
と諭そうとするも、
まりちゃんは
「イヤだ」の一点張り。
今日は、とにかく、送っていって、そこですばやくお別れをする。そんな予定でした。
でも、これでは、送っていくこともままなりません。
まりちゃんは、椅子にへばりついて離れませんでした。
力で連れて行くことは無理でした。
まりちゃんには、小さな弟もいますから。
困ったママは、勤務中のパパに電話をしましたが、忙しいのか取ってくれません。
こんな時、緊急で相談に乗ってくれる専門家がいればいいのに・・・
ママは本気で思いました。
仕方なく、ママは保育園の園長先生に電話をしました。
「先生、今日は無理だと思います。」ママはしょんぼりと言いました。
「でも、まりちゃんに『先生とお話があるから』と言って、連れてきてはいかがですか。」と勧められました。
これは、まりちゃんを半ば騙すような方法だったので、ママは、心の中で躊躇がありました。
でも、言ってみたら、楽しかったということもあるかもしれないと、
ママはやってみることにしました。
まりちゃんは、不安そうに、
「お話するだけだよね?ママいるよね?」と繰り返しました。
「お話するだけだよ。でも、大丈夫そうだったら、いてみようね。」と言いましたが、
「いやだ・・・」と泣いていました。
保育園に着くと、まりちゃんは思いのほか、リラックスしていました。
お友達が、
「まりちゃん、どうしたの?最近、会ってなかったよね。」と門のところまできてくれたのです。まりちゃんはちょっと嬉しそうでした。
園の中では、他にもまりちゃんに話しかけて、遊んでくれる子がいました。
でも、やはり、まりちゃんはなかなかママから離れようとはしてくれませんでした。
頼みの綱だった園長先生は、その時、訪問客の対応に追われていて、ママはまりちゃんを置いてくることはできませんでした。
経験の浅いほかの先生は、まりちゃんに話しかけてくれるものの、腫れ物を触るような感じで、なかなか積極的にまりちゃんに何か促してはくれません。
ママは一時間、待っていました。
でも、まりちゃんは、やはり駄目でした。
そして、ママも悲しくなってしまいました。
泣いてはいけない。
でも、助けてくれる人がいない心細さ。
ママはあっくんを抱っこして、そして、まりちゃんを抱えて、途方にくれてしまいました。
まりちゃんのクラスの先生が話しかけてくれた途端、ママは泣き出してしまいました。
そんなママじゃいけません。
分かっています。
でも、ママは一人で抱えきれませんでした。
まりちゃんも泣いていました。
路頭に迷った二匹の子犬のように。
園長先生が、
「ごめんなさい。今日は、私が悪かったわ。」と言ってくれましたが、
ママは、先生が助けてくれなかった腹立たしさと、心細さ、それと同時に、
こんな風に手がかかるまりちゃんを連れてきて「ごめんなさい」という思いが溢れて、
また泣いていました。
「ごめんなさい。今日は時間をかけすぎたので、まりをここに置いていくことはできないと思います。連れて帰ります。」と泣きながら、保育園を出ました。
後ろからまりちゃんが着いてくる足音が響きました。
ママはどうすればいいんだろう。
小児精神科のお医者さんに会える日まで10日余り。
それまでどうすればいいのだろう。
泣きたくなんてないのに、涙がこぼれます。
まりちゃんも、他の子供たちのように、元気に遊んでくれたらいいのに・・・・と願ってしまう親心は、やはり消えません。
以前のように、元気に
「Bye, Mummy」と言ってくれるまりちゃんは、いつか帰ってくるのでしょうか。