クジラの砂時計 ~あした、たとえば雨でいいから

目の前に伸びすぎてきた前髪のむこうに広がるあれは晴れ間

知らないほうがいいことってあるよ

2010年04月16日 | 短歌(ほそぼそ)
海君の五月人形です。厳密には彼の。



婆がわざわざ飾ってくれましたが、私はどうもこーいうのは苦手です。
雛人形もそう。フランス人形みたいなのも苦手だし、ぽぽちゃん系も苦手。
リカちゃん人形も。

なんか、人形って【陰】じゃね? ものすごい重圧な陰を感じてしまうのです…






ああそういえば。
今週日曜日の(1週間って日曜日からはじまるんよね??)毎日歌壇に掲載してもらった歌、




クラシックギターのように子を抱いてコード以外の音で子は泣く

                                  藤田美香





これ、天下の俵万智さんのあるお歌と酷似していることを発見…
これ。




泣くという音楽がある みどりごをギターのように今日も抱えて

                                   俵万智



めっちゃショック…
私、俵万智さんに感化されて短歌を始めたひとりではあるんだけど、
実は俵万智さんのこの歌集【プーさんの鼻】はわざわざ読まなかったんだ…

私も子供を詠むことが多くて、感化されたくなかったから。


でも、最近ちょっと肩のちからが抜けたというか、
いろんなところでよく見かける子供を詠んだ歌にうんざりしていたというか、(←失礼な)
俵万智さんの子供歌はどんなんだろう…と純粋に興味がわいたので
この前図書館で歌集を借りてきたのだよ。


そして、この仕打ち


どー考えても誰が見ても、私が俵万智さんの真似してるとしか思えない…やん?




でもねぇ、このクラシックギターの歌ができたのは忘れもしない。
姫がまだまだ小さいころ、しょっちゅう病院で点滴を受けなきゃいけない病気でさ。
1本2時間くらいかかるわけ。

それを2本、とか打つもんだから4~5時間かかるのね。

おまけに、姫は私がだっこしてないとダメだったから、点滴の間ずっと抱っこしてるわけ。


ベッドの上に私も座り込んで、姫を抱えて、手が自分のものと思えないくらい痛くて痺れて。
それでも、あまりの点滴の長さに姫も泣くわけ。(←泣きたいのは私のほうだったが(笑))


そのとき、そのリアルな状況で詠んだ歌。病院のそのベッドの上で。
万智さんが詠んだときよりも、おそらくはずっと前の話。




なのに…この酷似具合と言ったら…

自分でも結構好きな歌だけに、ショックは大きいのでございまする。

万智さんのこの歌以降のページをめくる意欲が失せてしまったのは言うまでもございません…
しょーもないことかもしれませんがね…
私にとってはしょーもなくなかったというお話でございまする。