この雨ふりやむとき
11月10日 東京芸術劇場 小ホール2
作:アンドリュー・ボヴェル
訳:広田敦郎
演出:鈴木裕美
出演:村上淳、田畑智子、峯村リエ、須賀貴匡、八十田勇一、椎野葉子
空から降ってきた魚を、もうすぐ訪れる息子のために調理しようとする男。
息子とは、子供の時に別れてから1度も会っていない。
緊張と不安と期待が入り混じる心。
自分と父との関係。自分と息子との関係。
かつて妻だった女との出会いと別れ。
出会う前の女と母との関係。母と祖母との関係。
時間も場所も飛び越えて、4世代に渡る家族の物語。
同じようなことを繰り返しているようで、ちょっとずつ違っている。
今の自分を受け入れられない苦しさの中で、自分を見守ってくれている人がいることで立ち直っていく女。
もうすぐ世界が終末を迎えるような雰囲気を漂わせて…
過去と現在の女を、ふたりの女優が同時に演じることで、物語の広がりを感じました。
降り続く雨が、傾斜している舞台の手前から溢れ出て、静かに舞台全体を水が覆っていく演出は、人の心の有様を描いているようでした。
このまま、あふれて客席に水がこぼれてしまうのでは?とちょっと心配になりましたが、
負の連鎖が断ち切られたとき、あっと言う間に、水が消えてしまいました。
tptらしい、上質な大人の芝居って感じでした。
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