久哲さんの歌から8首(前半はこちら)。
094:彼方
個々にある林檎は箱に詰められて最終駅の先にも彼方
074:肩
壁際にふたりは影を貼り付けて そして微熱の肩先と月
048:逢
虹になるつもりの虹に逢う場所の交差点から閉じる冬枯れ
041:越
ガムテープで緊縛されて諦念の殉教者めく引越荷物
039:広
手を繋ぐことで失う どの空もこんなに広いことがおかしい
027:既
皆既食は等しく燻すノストラダムス後の僕等と戦後の父も
022:職
夏蜜柑 転がってゆくワックスがまだ乾かない職員通路
003:助
背の低い助産婦歩く道筋の冬の桜の身の内の朱
分かるようで分からない、分からないみたいで
やっぱり分からなかったりもする(笑)、久哲さんの歌の数々。
でもこの企画が終わったとき、強く印象に残っていたり、
好きだなぁって最終的に思ったりするのは、結局久哲さんの
ような作風の歌だったりするのかもしれないと思うと、ちょっとくやしい気がする。
今のところ、自分が理屈でしか歌を詠めていないってことを、
突きつけられちゃうからだと思うんだけど。
一首一首の歌世界をこじ開けたり、そしてこじ開けられたりしてるうちに、
選歌にはけっこう時間がかかってしまいました。
一番のお気に入りは39番。
094:彼方
個々にある林檎は箱に詰められて最終駅の先にも彼方
074:肩
壁際にふたりは影を貼り付けて そして微熱の肩先と月
048:逢
虹になるつもりの虹に逢う場所の交差点から閉じる冬枯れ
041:越
ガムテープで緊縛されて諦念の殉教者めく引越荷物
039:広
手を繋ぐことで失う どの空もこんなに広いことがおかしい
027:既
皆既食は等しく燻すノストラダムス後の僕等と戦後の父も
022:職
夏蜜柑 転がってゆくワックスがまだ乾かない職員通路
003:助
背の低い助産婦歩く道筋の冬の桜の身の内の朱
分かるようで分からない、分からないみたいで
やっぱり分からなかったりもする(笑)、久哲さんの歌の数々。
でもこの企画が終わったとき、強く印象に残っていたり、
好きだなぁって最終的に思ったりするのは、結局久哲さんの
ような作風の歌だったりするのかもしれないと思うと、ちょっとくやしい気がする。
今のところ、自分が理屈でしか歌を詠めていないってことを、
突きつけられちゃうからだと思うんだけど。
一首一首の歌世界をこじ開けたり、そしてこじ開けられたりしてるうちに、
選歌にはけっこう時間がかかってしまいました。
一番のお気に入りは39番。