若生りえ Jazz Songs & Diary

ジャズ歌手の若生りえがジャズスタンダードソングの歌詞やエピソードについて語る。
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愛すべき、永遠のガキ大将

2008年12月06日 | フルート ~私の相棒~
私には、生涯忘れられない永遠の「ガキ大将」がいます


今日は、このフルートを買ってもらったときの思い出を

お話しするつもりでいたのですが、それを思い返しているときに、

彼と、この初代フルートにまつわる思い出があり、

ふっと思い出しました。


そういえば、色々あったよなぁ~。と思って、その時流れていた

シナトラの「ホワイト・クリスマス」を聴いていたら、

懐かしくて、とても切なくなって、泣けてしまいました


その出会いは小学生のとき。


小学校3年生のクラス替えで、なぜか、この「学校一」、

いや、私の小学校はマンモス校だったから、

その辺の地域をまとめてもかなり有名だった、

この「悪ガキ大将」とクラスが同じになってしまったのが、

そもそもの始まりでした


もともと体格もよかった彼は、小学校3年生の時点で、

もう6年生の男の子をやっつけてしまう「ケンカ上等」な人で、

そのやんちゃぶりは、同級生はもちろん、2,3つ上の年の子からも、

恐れられる存在だったのです


しかもよりによって、そんな「悪ガキ」と席が前後という

「運命」になってからまもなく、なにかにつけて

「いちゃもん」をつけられる日々が始まってしまったのです


いわゆるイジメというやつですが、標的になったら最後

毎日徹底的に、何かに付けて突っかかってきて、それに対し、

気が弱いくせに、力でねじ伏せられることがいやだった私は

言い返したりしていていると、

相手もますますエスカレートし、

それがとうとう私の母の知るところとなりました。


そのころから私も学校を休みがちになり、

母と担任の先生との連絡帳も、卒業するまでの毎日、

2~3ページ、多いときは5、6ページのやり取りで、

あっという間に新しいノートに変えるほどでした


しかし彼は唯一、頭がよくて、スポーツも出来て、

性格のとっても優しい、いわゆる「優等生系

のかわいい女の子には頭が上がらないタイプで(笑)、

ラッキーなことに、そんな子が私の親友だったため、

彼女の助けのお陰もあって、小学校を何とか卒業できました。


そして中学生にあがると、ようやく別のクラスに


すると、相変わらず悪さもしていましたが、

他の男の子よりも一足先に「お年頃」になり、

女の子の前では、格好つけるようになったのです。


長いスカートの彼女も出来たころになると、今度は

小学校のときの「罪ほろぼし」かはわかりませんが、

私が他の男子にいじめられそうになったところをちょうど

通りかかると、あのガキ大将がわざと私に話しかけてきて、

いじめっ子をさりげなく追っ払ってくれたのです

確かに悪いこともたくさんしていましたが、もともと心底の悪ではなく、

たぶん、自分が一番強いということにある程度納得したときに、

女の子にも、また男の子からも、怖いだけじゃない、

ちょっとバージョンアップした、ガキ大将に成長していたんですね


こうしていつの日からか、もう、お互いに、高校受験や

その時の目の前のことの方が生活の中心になったので、

イジメも自然となくなりました


中学も無事卒業し、私は念願だった高校のオーケストラ部に入り、

学校が、部活が、毎日が楽しくて、充実した日々を送っていました


そして、高校1年目、初めての年明け・・・


幼稚園から一緒だった、イジメられていた時にも助けてくれた、

あの例の親友も同じ学校、同じ部活だったため、

冬休みの練習で、久々に彼女と会いました。

そしてそのときです。


「ねぇ、知ってた?彼、なくなったって・・・。お正月にバイクで・・・。」


私は言葉を失いました・・・。


小学校のときも難病のクラスメイトを失ったことがありましたが、

彼の場合、元気だった、どころか、ケンカだって

あんなに強かった彼が、あっけなく、それも

16歳という若さでいってしまうなんて。


中学のときからポケバイで登校しては先生に怒られていた、

彼らしいといえば彼らしい、最後でした。


今の時期、街中でも流れている「ホワイト・クリスマス」は、

その美しい旋律と歌詞を聴くと、戦争中の兵士たちが故郷を思い出し、

みんなが泣いてしまう為、「ホワイト・クリスマスのハミング禁止令」

というのまでが出たという。

やはり時代を越えても心に響く「名歌」なんですね


色々ありながらも1つずつ年を重ねて、こうして

大好きな音楽をやっている私は今ここにいるのに、

もう、あのガキ大将はいないのだと改めて思うと、

とっても切なくなってしまったのです


今のこの時間が、また、何気なく過ごせている

この1日、1日が、とても愛おしくも感じました・・・。


もしかして、応援してくれているのかな・・・


明日は、この話にもつながってゆく、

「私がフルートをはじめたきっかけ」を

お話させていただきたいと思います


ちょっと切なくなってしまったので、

ハワイアンでもかけようかな

いや!こんな時こそやっぱり甘いものだっ


たしか、ストッカーの奥~の方に

缶詰の「隠しあんみつ」がまだ一つだけ残っていたはず

そして冷凍庫にはアイスクリームも

えーい!即席「クリームあんみつ」だ!

いっただっきま~す
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1 コメント

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リエマニア (このブログに泣けて)
2009-08-03 19:13:20
りえさん
いよいよ明後日りえさんのライブだ~!!と
ワクワクついでに、
りえさんの相棒のフルートのページを
おさらいで読んでたら
このブログに行き着きました。

泣けてしまいました
本当に切なく優しいお話で・・
随分前のブログですが、
思わずコメントしました。

りえさん、がんばってくださいね


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