生命科学系人気
関西の私立大で2月1日から一般入試が本格的に始まる。今年はiPS細胞(万能
細胞)作製が大きな話題になったことなどから、有力大学の生命科学系などの新学
部が志願者数を伸ばしている。昨年同様、有力校に志願者が集中する傾向が続い
ており、新学部が先導役になった形だ。
同志社大が新設するスポーツ健康科学部(定員150人)には1995人(倍率13・
3倍)が出願。生命医科学部(240人)も1799人(7・5倍)を集め、入試課は「iPS
細胞のニュースも受験生の関心を呼んだようだ」という。
立命館大が新設する生命科学部(280人)、薬学部(100人)はそれぞれ30・1
倍、16・7倍と高倍率。広報課は「慶応大と共立薬科大の合併などで医薬連携が
話題となり、受験生が意識を向けたのでは」。
昨年、工学部を3学部に再編し、志願者が急増した関西大。化学生命工学部の
前年比2・9%を最高に3学部とも微増で、入試広報課は「昨年の反動が不安だっ
た。うれしい誤算」と胸をなで下ろす。
大手予備校・河合塾によると、国公立大も含め、理工系の志願者数が増えてい
る。大阪校は「センター試験利用で国公立大と併願しやすくし、理系志願者の受け皿
を提供した大学が有利になった」と話す。
(2008年1月31日 読売新聞)