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ネピア「6月10日の一部新聞報道に関する当社の見解」/RPF関連

2012年06月17日 21時15分23秒 | 放射性廃棄物など

■6月10日の一部新聞報道に関する当社の見解
ネピア
 6月10日の一部新聞で、「王子製紙苫小牧工場の発電施設は、燃料の一部に原発事故のあった福島県内で発生した廃プラを使っている」との報道がありましたが、そのことに関します当社の見解は以下の通りです。
当社の親会社である王子製紙苫小牧工場では、産業廃棄物ではなく燃料としてRPF*を使用しており、福島県内のRPF製造メーカー1社からもRPFを購入しています。その数量は工場のRPF使用量の1%程度です。
*RPF(Refuse Paper&Plastic Fuel)とは、廃プラ、紙くずなどを原料とした固形燃料
上記RPF製造メーカーでは月に一度、環境計量資格を持つ外部分析機関で製品であるRPFの放射性物質濃度を測定し、王子製紙にそのデータ(計量証明書)を提出しています。王子製紙では、そのデータから購入したRPFの放射性物質濃度が100Bq/kg以下であることを確認しています。
王子製紙苫小牧工場では、環境計量資格を持つ外部分析機関でRPF等燃焼後の焼却灰の放射性物質濃度を1回/3か月の頻度で測定し、環境省の定める放射性物質濃度基準(8,000Bq/kg)以下であることを確認しています。今後も引き続き3か月毎の測定を実施してまいります。
なお当社苫小牧工場は、王子製紙苫小牧工場とは別の場所でございます。
※ お問合せを多くいただいております、当社のベビー用紙おむつ「nepia GENKI!(ネピアゲンキ)」は、すべて名古屋工場(愛知県春日井市)で製造しております。
以上

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この「6月10日の一部新聞報道」というのは、北海道新聞の『ニュース虫めがね「産廃放射能 道の独自基準運用は 測定、報告とも業者任せ」』だと思う。この記事そのものは、とても真っ当な記事だと思う。(Q&A形式で4項目かかれている、一部抜粋↓↓)

Q だから道は全国でも珍しい独自の規制を始めたんだね。

A ただ、測定、報告とも業者が自主的に行い、第三者は監視しづらい。違反しても罰則もないんだ。さらに目が届かないのは、産廃が燃料などに加工されて道内に入る場合だ。廃プラスチックの焼却熱を利用して発電するサニックスエナジー苫小牧発電所や王子製紙苫小牧工場の発電施設は燃料の一部に、原発事故のあった福島県内で発生した廃プラを使っている。サニックスは福島県の自社工場で廃プラを燃料に加工し、昨年4月から今年5月までに約1万7千トンを苫小牧で燃やした。両社とも使っている廃プラはすべて道や国の基準値以下としているが、いずれも今回の規制対象外なんだ。

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昨日、今日と、ツイッターやブログで「ネピア製品もう買わない」と、王子製紙、王子ネピア、そしてサニックスのいろんな情報が行き交っている。(Googleアラートメールが「RPF」で運んできた)

王子製紙苫小牧工場でのRPFの利用状況は、上記のネピアの見解で概要は分かったが、サニックスエナジーの方は、「排ガス自主測定結果」は公表されているが、放射性物質に関しての公表データはなにもない。

サニックス、過去に、何度かダイオキシン類で、地域との協定値の超過を繰り返していたので、その時追っかけたニュースでは、そもそも「発電所」という位置づけなので、廃棄物焼却炉ではなくダイオキシン類対策特別措置法の対象外ということになるらしい。従って、廃プラ(RPF)焼却後の放射性物質に関しても、産廃焼却施設のように測定などの指導や公表まではされていない可能性もある。

上記、ネピアの見解のなかでは、「月に一度、環境計量資格を持つ外部分析機関で製品であるRPFの放射性物質濃度を測定」となっているので、100Bq/kg以下は確認はしているようだが。発電所の位置づけではあれ、100Bq/kg以下のRPFであれ、放射性物質を含むRPFの焼却をしているのであるから、事業者は焼却による放射性物質の影響調査は実施し、公表すべきなのではないだろうか。


株式会社サニックスエナジー苫小牧発電所
[2012/2/9]
環境情報「排ガス自主測定結果」を更新しました。


参考
■世界初の廃プラ発電所
 苫小牧発電所(サニックスエナジー)が商業運転開始

プラスチック情報局(情報クリップ) ←2004年3月掲載分
平成13年5月に北海道苫小牧市に建設着工した商業用発電所、サニックスエナジーが8月から本格的に商業運転を開始しました。この発電所は、廃プラスチックを燃料とする発電所で、発電能力は74,000kW。ここで生まれた電気は、自家消費分を除いた全量を北海道電力に売電する提携契約が7月末に結ばれ、営業運転がスタートしました。
 株式会社サニックスエナジーは、環境総合ビジネスを全国で展開する株式会社サニックスの100%出資の子会社。燃料として使われているのは、全国16あるサニックスの工場で回収・加工される廃プラスチック燃料です。同発電所では、年間約25万トンの廃プラスチックが発電燃料としてサーマルリサイクルされる予定です。
 この世界初の廃プラ専焼発電所は、将来のサーマルリサイクルを担うものとして各方面から注目されているものです。
(ドイツ製廃プラスチック専焼炉で発電所として建設されている)

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福島県内の産業廃棄物の廃プラスチック類、
ひとくくりで放射性物質がどうこうということは言えないのだろうが、
今後は、避難指示解除準備区域の廃棄物までも、あちこちで処理される~

そもそもは、災害廃棄物の広域処理は岩手県、宮城県に限るであった。そして、福島第1原発事故の警戒区域の廃棄物は国の責任で処理するとされた。しかし、放射性物質汚染対処特措法の「対策地域内の廃棄物は国が責任をもって処理する」という施行規則を、避難指示解除準備区域の廃棄物は、「事業活動に伴い生じた廃棄物については、対策地域内廃棄物から除外し、事業者の責任で処理する」と改正してしまった。「事業活動に伴い生じた廃棄物」という抽象的なくくりは、福島原発事故由来の放射性物質に汚染されたであろう廃棄物まで、自区内にとどめて処理されるのではなく、広範に流出することになってしまうのだろう。


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2 コメント

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Unknown (まいんど)
2014-02-28 21:23:56
アンパンマン柄のネピアのGENKIの生産は今年の春いっぱいで終了し、在庫がなくなると同時にその後ネピアのGENKIは絵柄がなくなるそうです。
理由として、東日本大震災の影響でアンパンマンの人気が低迷していることや乳幼児のアンパンマン離れが深刻化していることと、「ネピアのGENKI」そのものがTBSの日曜日の朝のテレビ番組「ゲンキの時間」と誤認・混同されやすいことと、「アンパンマン」そのものがNHKで放送されていたテレビ番組「クッキンアイドルアイマイまいん」と名前が似ていて紛らわしいことと、京王・京急・東急・東武・名鉄・阪急・広島電鉄・西鉄沿線にはネピアのGENKIがきらいでムーニーが、京急・相鉄・京成・北総鉄道・新京成・近鉄・広島電鉄・西鉄沿線にはネピアのGENKIがきらいでメリーズが好きな人が多い(ムーニーはセーラームーン・フレッシュプリキュア・ハートキャッチプリキュア・スイートプリキュア・スマイルプリキュア・ドキドキプリキュア・ハピネスチャージプリキュア、メリーズはぜんまいざむらい・でこぼこフレンズの兼ね合いもある)ためです。
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絆ですが (絆はエエわ)
2012-06-18 12:35:43
別に産廃業者でも、国家公務員でも、地方公務員でもない、普通の大阪に住む会社員です。

こちらのブログは共感することもあればできないところもありますが、

本件に関して、貴ブログはどうしたらよいとお考えですか?
「そんなことは国や東電が考えることで、わしらは文句だけ言うとけばええんや」というスタンスでしょうか?

脱原発は概ね賛成ですが、起こってしまった原発の処理は必要です。
大阪のごみ処理施設で処理することにも賛成ですし、埋め立てることにも賛成です。

私は、絆という言葉が嫌いになりました。
マスコミやブログなどで絆!絆!と行っていても、次の記事では「放射能受入反対!処分は現地で!」といった感じですよね。

地元で処分するほうが値段も安いし、利権がらみが少ない!などという権利があるのは、福島付近の人だけだと私は思っています。

今後も、本ブログは楽しませていただきますが、評論するのではなく、どのように考えて、どのような行動を実際に起すつもりでいるのかを書いてもらえればと思います。
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